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家族ゲーム

[カゾクゲーム]
1983年上映時間:106分
平均点:7.34 / 10(Review 131人) (点数分布表示)
公開開始日(1983-06-04)
ドラマコメディファミリー青春もの小説の映画化
新規登録(不明)【シネマレビュー管理人】さん
タイトル情報更新(2023-11-02)【Olias】さん
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監督森田芳光
助監督金子修介
キャスト松田優作(男優)吉本勝
伊丹十三(男優)沼田孝助
由紀さおり(女優)沼田千賀子
宮川一朗太(男優)沼田茂之
鶴田忍(男優)慎一の担任・英語
加藤善博(男優)茂之の担任・体育
伊藤克信(男優)茂之の担任・国語
清水健太郎(男優)若い先生
松金よね子(女優)茂之の担任・英語
戸川純(女優)近所の奥さん
白川和子(女優)美栄子の母
阿木燿子(女優)吉本の恋人
金子修介(男優)クボタ書店の店員
脚本森田芳光
撮影前田米造
猪本雅三(撮影助手)
製作佐々木史朗〔製作・1939年生〕
ATG
企画山田耕大
多賀祥介
配給ATG
美術中澤克巳
編集川島章正
録音小野寺修
照明矢部一男
その他IMAGICA(現像)
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91.この映画を観て、「家族」という関係性において、その在り方に正解も不正解もきっとないのだろうということを思った。

「家族ゲーム」という映画タイトルの中で描き出される一つの家族。次男の高校受験を目前にして、家族皆が盲目的な”理想”を掲げて、混沌としている。

その混沌とした家族風景が、不幸かというと、決してそんなことはない。

食卓に横並びになって、互いに顔を合わせることのない会話をしながら、淡々と食事をする風景は、この家族の姿を如実に表しているのだが、その味気ない風景にさえ、この家族の切れることない繋がりを感じる。
それは、どんなに窮屈で、居心地が悪くても、それでも互いに寄り添って食事を続けるしかない、という家族そのものの「宿命」とも言えるものかもしれない。

たぶんそれは、実際とても幸福なことなのだろう。
この映画は、混乱する家族像を描きながら、それでも見え隠れする繋がりの強さと、繋がりが強いからこそ生じる“滑稽さ”を、抜群のユーモアセンスで表現した作品なのだと思う。

やはり何と言っても、松田優作が素晴らしい。
コミュニケーションが苦手な家族の中に家庭教師として突如現れ、その関係性を好き勝手にかき混ぜる飄々とした姿は、彼ならではの「表現」だった。ラスト、半ば意味不明に“キレる”様も、松田優作という表現者の真骨頂だったのではないかと思う。

おそらく、見れば見る程に、味わいが変わり、深まる映画だと思う。
鉄腕麗人さん [DVD(邦画)] 8点(2010-03-13 15:27:28)(良:1票)
90.《ネタバレ》 最後はヘリコプターが団地の上を旋回している音で、映画が終わるわけですが、いったい何で団地の上にずっと留まっているんだろう、と友人との間でも謎になっていたんですが、私のなりの結論を出しました。それは、物語の途中で戸川純が、棺桶を運び出すのはどうするんですかね?みたいなくだりがあったと思うんですが、あれは、ヘリコプターで棺桶を団地の外へ運び出すための音なんじゃないかと思っています。あと食卓での松田優作の壊れっぷりは必見です。
成迩さん [DVD(邦画)] 9点(2009-12-11 02:09:24)
89.これは恐ろしかった…。
最後の食卓シーンで笑える人の気持ちが良くわからない…。
bolodyさん [DVD(邦画)] 7点(2009-07-09 02:03:51)
88.《ネタバレ》 松田優作のおでこに映る不思議な影の都市伝説につられて見たのですが、よかったです。よく日本映画のホラーは「この独特の湿っぽさがだせるのは日本映画だけ・・」みたいなことを言われますが、そんな感じに日本の家庭の独特の湿っぽさや陰気さ、不気味さがでていておもしろかったです。
あの夕方くらいの、街が喧騒の中なのに、自分の家だけ静まり返って。TVをつけても元気になれそうなものはひとつもなく。そんな湿っぽさがよくでているのに、見ているものを湿っぽくさせないのが役者の力量なのでしょうか。
したいな~あの食卓シーン。
ちゃこさん [DVD(邦画)] 7点(2009-04-12 15:39:02)
87.噂に違わぬ凄まじい作品。表向きはホームドラマだが、裏に内包されている狂気が作品に只ならぬものを与えている。恐らく森田監督生涯最高の役者演出であろう、ラストの食卓のシーンにはただただ唖然とするのみ。
j-hitchさん [DVD(吹替)] 9点(2009-01-01 03:11:50)
86.《ネタバレ》 今ではすっかり駄目監督の烙印を押されてしまっている森田芳光監督ではあるが、この作品は間違いなく森田芳光監督の最高の作品である。おそらくこれを超える程の作品を撮ることなど出来ないと思う。それは何故か?昨今の日本映画には役者の魅力の無さと力量の無さ、個性溢れる俳優、特に脇役でそういう人が少ない。昔の邦画にはそれがある。例えば黒澤、小津映画には三井弘次や中村伸郎が溝口映画には小沢栄が成瀬映画には加東大介が市川崑映画には伊藤雄之助が川島雄三、今村昌平映画には小沢昭一がいるようにそういう俳優がいないからである。この作品は狂気の塊のような作品である。人間の狂気、これがあるからこそこの作品はいつ見ても面白く見ることが出来る。松田優作の家庭教師の狂ってる様、そんな狂気の塊のような人間に対してこれまた周りも皆、どこか狂ってる。何を考えてるのかさえ全く解らない連中だらけの家族、成績も悪ければ運動おんちで喧嘩も弱く、いじめられてばかりの息子、これを演じている宮川一郎太の冷めた表情、家庭教師も教えてもらう側もどちらも常に冷めた空気で充満している。そんな冷めた二人に対してこれまた伊丹十三、由紀さおりの二人もこれまた冷めた空気、二人共人間の狂気を感じることが出来る。劇中一切の音楽を使わないこの作品、音楽が無いことで生まれる緊張感、一人、一人が何を考えてるのか読めないこの空気、緊張感、単なる家族の話なのにこの緊張感は凄まじい。横一列に並んで食事する場面、伊丹十三が目玉焼きをチュウチュウしながら食べている。この場面こそ正しく人間なんて何を考えてるのか誰にも解らないと言っているようである。この映画の成功は何よりもこのキャスティングによるものが大きい。松田優作に伊丹十三というこの二人の個性、若くして亡くなってしまった松田優作と自殺により自らの命を絶った伊丹十三、この二人が今も生きていたら、今でも間違いなく活躍している筈である。そう思うと本当にこの二人の死は日本映画界にとって大きな痛手あることは間違いない。松田優作、伊丹十三にとっても監督の森田芳光にとっても歴史に名を残す傑作であろう!勿論、宮川一郎太にとっても由紀さおりにとってもこの映画に出逢えたことは大きいと思います。いずれにせよ、この映画は狂気の塊による才気溢れる傑作である。
青観さん [DVD(邦画)] 9点(2008-11-28 22:12:43)(良:1票)
85.テーブルに横一列に並んで食事する家族というアイディアとラストだけで7点あげられます。あとは正直古さも目立つけど、80年代を感じられるという利点にもなっている…気がします。
シュールさは面白いし、何をしたいかも大体分かるけど、統一感が無かったかな。
Balrogさん [DVD(字幕)] 7点(2008-11-15 00:02:15)
84.《ネタバレ》 これまた、みんなに観ろ!と懇願されたが公開時の私にはタイトルさえも恐く、家族でどんなゲームするんだ!?と、不可解極まりなくて。結局大幅なcutをしたTV放映分しか観ておらず、ただ当時は「日本の映画業界、ニューシネマの幕開け」的な論争が多々なされていて、横に並んで食事をするシーンだけでも鳥肌モノなイメージはあったが、私には理解しがたく、ただ今思えば「孤食(この言葉も使われなくなって久しいが)」の始まりをうまく表現していたのかも知れないですね…。
成田とうこさん [地上波(邦画)] 6点(2008-07-02 17:23:37)
83.受験にまつわる割と普通の家族と、多少変わりものの家庭教師との話。シリアスなのかコメディなのかスタンスがはっきりしない。ダラダラとした雰囲気、映像、登場人物に終始イライラし、不快。着地点も理解しがたい。見どころがなく、面白味をどこにも感じませんでした。これがシュールなのか・・・。
すべからさん [DVD(邦画)] 3点(2008-01-31 11:34:29)
82.《ネタバレ》 理屈抜きに面白いので、この時代の日本映画に対して、私の様な負のイメージを持っている人にも、是非観てもらいたい作品である。
気になったのがラストシーン。
本作の舞台は、高度成長期をイメージさせる団地の一室。
その団地の一室での、退屈極まりない昼下がりが本作のラストシーンなのだ。
本作の魅力の一つに“シュールさ”があると思うが、本作のラストシーンは、その“シュールさ”と不気味さ、そして不可解さ、そして疑問、奇抜なカメラワーク等、いろんな要素が複雑に組み合わさって、何とも言えない余韻を残す素晴らしいラストシーンとなっている。
昼下がり、不気味に静まりかえる団地の一室。
由紀さおり演じる母親は、子供たちを呼ぶ。
しかし返事がない。
部屋に子供たちの様子を見にいくと、そこで子供たちは死んだ様に深く眠っている。
いくら起こしても起きないので、仕方なく母親は台所のテーブルに戻る。
しかし、さっきからどうも外がうるさい。
どうやらヘリコプターが何機も団地の上空を飛んでいる模様。
これがとてつもなくうるさい。
不気味にうるさい。
静か過ぎる団地の一室と、その上空をけたたましい騒音をたてて飛ぶヘリコプター。
“喧騒と静けさ”
相反する二つのものが、複雑に絡み合わさり、不思議でいて、それとない不安を醸し出す。
憂鬱なくらいに静かで退屈な団地の昼下がりに、必要以上にうるさいヘリコプターの騒音。
これは一体、何を意味するのか?
結局、私にそれは分からなかったが、とにかくこの“喧騒と静けさ”は、観ている私を“何となく不安”にさせた。
言葉で説明すると何とも抽象的で分かりづらい表現となってしまったが、実際に本作を鑑賞された方の中で、私の言っていることを何となくでも理解してくれる方がいたなら、それで満足である。
ラストシーンの最後の最後、それまで平面的に空間を捉えていたカメラが、突如、上方に動き、団地の一室を上から三次元的に捉える。
そこでエンドロール。
何とも素晴らしい終り方ではないか。
素晴らしいんだけど、この終り方、どこかで観たことがあるような・・・
そうそう、溝口健二だ。
具体的には『残菊物語』のラストシーンであり、また、『雪夫人絵図』のラストシーンである。
にじばぶさん [ビデオ(邦画)] 7点(2007-09-02 22:54:27)(良:1票)
81.今、見るとどうしても画面に安っぽさを感じてしまうが、有名な食卓のシーンは笑わせてもらった。ただ、映画全体に渡ってBGMを使用しないという試みが、成功しているかどうかは、少々疑問である。
ドラりんさん [DVD(邦画)] 6点(2007-05-13 23:20:32)
80.いま観ると、どうしても古さが出てしまうのは否めないが、シュールな笑いにハマった。気持ち悪いけど笑える。汚いけど笑える。何なんだろう、この笑いは。有名な食卓シーンでは久々に腹をかかえて大爆笑した。何で笑えるんだろう。不思議だ。
えいざっくさん [DVD(邦画)] 7点(2007-03-29 10:57:07)
79.むかしだったら9点ぐらいだが、いまはこれくらいか。
この映画の伊丹十三が好きです。うまいなあ。
 単に僕の予測ですが、この映画でもそうですが、当時絶好調の
森田芳光に、この作品で出遭った伊丹さんが、非常に刺激を受け、
(というか完全に嫉妬して)其の直後、”俺もオチオチしておれん”
と、監督業を始めたのではないか、と俺はみている。名作。この映画の松田はイイ。
松田はべつにたいした俳優ではないが、こういう脚本が好きであるという点はいい。
この映画の、監督と松田の感覚はピッタンコで、非常にウマがあったそうで、ふたりでにやけていたそうだ。しかし一方、伊丹は、この本の感覚がわからず、(あまり理解できず)非常に苦心したそう。なんとなく、わかる気がする。確かに、伊丹の作品には、こういった、”異次元の感覚”といったものは皆無だ。伊丹は彼自身の芝居同様、”リアリズム”の人だ。

男ザンパノさん [映画館(字幕)] 7点(2006-12-04 18:05:10)
78.◆この映画全てにわたって、快と不快が両立して撮られている様な印象をうけました。◆おいしそうな料理と食べるときの汚い音、夕暮れの色と煙を出す工場、家族の食卓とうるさいテレビの音・・・とにかく全てのシーンに渡って快と不快が両立されている。だから、見ていて何か気持ち悪い。◆ただ、これが15歳、すなわち中坊の時期なのだなと思います。受験に恋愛にライバルに・・・自分にとって不快なものと心地よいものをいっぺんに背負っている時期。そんな彼らの複雑な心境をうまく映し出しているなという印象を受けました。最近僕は、マナーをわきまえずに友達と好き勝手やっている中坊を見ると嫌悪感を覚えているのですが、この作品を見て、彼らも彼らで大変なんだなと思いました。◆まあ、その考えに行き着くまでに、既に僕は映画を見ているあいだ中、口が開きっぱなしでしたので、これはかなり凄い映画なのだと思います。◆終始僕の口を開かせたこの作品でしたが、全体的に何をテーマにしているのか曖昧ですし、ブラックユーモアという印象をあまり受けなかったことから-2点で、8点を献上させていただきたい。
もりたろうさん [DVD(字幕)] 8点(2006-11-04 13:44:40)(良:2票)
77.《ネタバレ》 家庭内の常識(横一列での食事とか)や、その常識を不思議にも思わない様子は、外から見ると(家庭教師の視点)異常で腹立たしい、ってことなんでしょうか。見ている途中ではあれ?と違和感を抱き、合格お祝いパーティーでは笑い、最後のシーンでは恐怖し、と、楽しめました。最後のヘリコプターの大きな音が響き皆眠り込むシーンは、集団催眠か、はたまた催眠ガスを散布しているのか、と想像するほど不気味でした。すごいですね。
サイレンさん [DVD(邦画)] 7点(2006-04-08 10:15:12)
76.面白い!。昔、映画館で観たり、テレビで観たりしたけど、BSでやっていたので録画して観てみたら。これが面白いのなんの!若い頃観た印象とまた違って、すごーく新鮮だった。松田優作がお気に入りだったし、頭でっかちの映画ファンだった昔は、キネ旬1位だの、演技が上手いだの、音楽を使わないセンスがいいだの言ってたけど。今観るとそれもそうだけど、そういう事じゃない!空気が伝わる感じ。最近観た良いと思う邦画と比べても段違いにすばらしい、知らない間に邦画の質が落ちてる気がした。こういう映画が2、3年に1本でもあるといいなぁ~
カーヴさん [CS・衛星(邦画)] 10点(2006-03-24 12:18:17)
75.森田芳光が天才の名を欲しいままにしてた頃の作品ですねぇ。 ストーリー的には、ちょっと「行き過ぎ」感があって、基本的にこのトーンは好きじゃないんですけどね。 由紀さおりがうまい。 「なんにもしないお母さん」を好演してます。  なんのインタビューだったんだろうなぁ。。。「この映画と同時に観る映画を選ぶとしたら?」みたいな問いに、当時 森田芳光は「地獄の黙示録」を上げていた。 ほぉぉと唸ったな。。。
とっすぃさん [ビデオ(字幕)] 6点(2005-11-04 21:33:39)
74.《ネタバレ》 松田優作がキャラクター性強すぎる。すごいブラックユーモアで笑える。音楽も作品中一切使われておらず、生活の音としてのBGMが目立つ。最後の食事シーンは必見。
湘爆特攻隊長さん [地上波(字幕)] 10点(2005-10-26 23:10:14)
73.楽しいです。げらげら笑ってしまいます。森田さんも凄いですが、優作も凄いなぁって
思います。台詞回しも最高ですし、間の取り方も良いカンジです。音楽が一切入って
ないので、各役者さんの台詞が一層の重みをもって迫ってきます。ほいでもって、この映画を観ると、なじぇえか半熟卵をちゅるちゅるしたくなります。そして帆掛け舟で川を渡って「沼田くんちアソコですか?」って聞きたくなります。おかげさまで「夕暮れ」を完璧に把握しました!青春のシンボルだ・・。
ゆみっきぃ♪さん [映画館(吹替)] 7点(2005-08-03 19:23:30)
72.邦画の中で最も好きな映画です。特に松田優作の演技が最高です。
sabotakuさん [DVD(字幕)] 10点(2005-03-30 23:55:04)
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【点数情報】

Review人数 131人
平均点数 7.34点
000.00%
100.00%
221.53%
321.53%
475.34%
5107.63%
61410.69%
73022.90%
83123.66%
91914.50%
101612.21%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 9.25点 Review4人
2 ストーリー評価 7.85点 Review7人
3 鑑賞後の後味 8.14点 Review7人
4 音楽評価 4.40点 Review5人
5 感泣評価 6.66点 Review3人
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