17.捜査の中で浮き彫りになっていく、小さく貧しいコミュニティの中に隔離されたそれぞれの過去と現在。「もし…」という形で語られる過去への悔恨。しかし、人の歴史は偶然という名の必然の積み重ね。人は、大河の如く泰然と流れる時に抗うことは不可能な、限りなく弱く小さな存在である。だからこそ合理や善悪を無視し、今を生きることにしがみ付かなければ生きていけない。映画としては、構図が徹底的に計算されていたのに感心したのと同時に、確かに音楽がやや出しゃばる箇所があったのと、主役がラストで一気にローラ・リニーなってしまった様に感じました(ローレンス・フィッシュバーンも良かった)。それにしても、皆さんのレヴューがやけに長い…。本作の鑑賞同様、レヴューを読むのにも非常に疲れました、7点献上。 【sayzin】さん 7点(2004-02-20 01:08:16) |
16.個人的には「ベンハー」のように幼なじみが、後に対立する(ちょっと違うけど)事になるって設定は好きだけど、少年期のデイブの心の傷を他の2人があまり理解をしていない感じがして、そこだけちょっと引っかかった。 【ボーリック】さん 7点(2004-02-16 01:10:28) |
15.観終わったあと素直に良くできた映画と思った。ストーリーはどうであれ150分という長さを感じさせないだけのしっかりした演出と主演3人の演技力によって良質な作品となっている。娯楽作というよりは芸術作品。アカデミー賞よりはカンヌ狙いの映画になっている。監督のイーストウッドも既に獲ったアカデミー賞よりも芸術色強い賞が獲りたいのでないかと思わせる。ただ、この映画の宣伝で気に入らないのが「もうひとつのスタンド・バイ・ミー」というコピー。最悪なコピーだ。配給会社よ、そんな安易なコピーをつけるな!そのコピーのおかげだよ。興行収入が悪いのは。配給会社の人間、もしこのレビューを見ていたら反省しろ!せっかくの良質の映画がだいなし! |
14.例え少年期を共に過ごしても、こういう風に人の人生ってそれぞれ変わるものであるのだなぁ。サスペンスというジャンルに収まりきらす、人間ドラマとしても、秀作だと思う。 【暇人】さん 7点(2004-02-10 14:14:32) |
13.後味はかなり悪いが、心にズシリとくる映画。これ以上の評価はあげられないけど、評価以上に心に残る映画だったと思う。 【ディーゼル】さん 7点(2004-02-10 10:56:11) |
12.わーい、ボストンだー。Tim Robbinsいいですねー。トラウマにさいなまれ、自分でもそこからどうやって抜け出せばいいのかわからなくなっている心の葛藤をよく表していたと思う。ジミーは、そうしたデイブのトラウマを解放させた、しかし、それは殺人であり、今度はそれがジミーのトラウマとしてずっと残っていくのだろう。。。自分としては、クリントイーストウッドの音楽、よかったと思うけどなぁ。話しは、ほんとうにミスティックで、それを端的に表すタイトルも良いですね。ショーンペンの刺青「力」しかとこの目でみましたよー。この時点では7点だが、ぜひ何度も見返してみたい。もう一度みたら、点数が変わるかもしれない。。。 【あまね】さん 7点(2004-02-09 10:41:05) |
11.なんとコメントしたらいいのか・・・。私は未熟者です。まずコメントする前にそう言っておきたい・・。偶然起こってしまった悲劇に25年間翻弄され続けたデイブ。そしてまたしても起こる偶然の悲劇。そしてラストに起こる悲劇はもう必然的に起こったとしか言いようがない。理不尽とか不公平とかそんな言葉はもう呑み込むしかなくてそれでもみんな幸せを願う。この作品に出てくる人はただただ幸せを願っている。それも自分の幸せではなくて自分の大切な人の。その形は様々だし、許されてはならないことも確かにある。その形をまざまざと痛ましいほど見せられ、正しいことも間違っていることもただ見つめ返すことしかできない。私には全てを否定することも肯定することもできませんでした。そしてそれでいいのかもしれないとも思う。う~ん、まだまだ経験不足だなぁ。と実感いたしました。 【彩犬】さん 7点(2004-02-08 04:34:34) |
10.この作品で一つだけ非常に悔いたことがあります。上映時間を間違えて10分くらい本編が始まってから入ってしまったこと。しくじったとしか言いようがありません、普段だったら絶対入らないのに・・・映画の日に負けてしまいました。 本編は濃い作品だったなというのがまず第1の感想です。色んな気持ちが混ざり合ってちょっとした事が恐怖に感じたり、幸せに感じたり一瞬一瞬その人の気分によって色々な見方に変わってくる。ある意味恐ろしい感覚だなと思ってしまいます。でも実際にこういった感覚って味わっていることじゃないかなとも思います。この作品とは形が違ってもね(あたり前か・・・しょっちゅう殺人起こってたらたまらない)。あと見終わって思ったこと、ティムロビンスの助演男優(ゴールデングローブ賞)はしょうがないかなと。「ラストサムライ」で渡辺謙さんがとってくれれば凄いことだと期待はしていたんですが、軍配はティムに。始めは非常に残念だったんですが、作品を見て演技に納得させられました。 【にゃん♪】さん 7点(2004-02-07 00:37:52) |
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9.《ネタバレ》 切なすぎるラストだった。特にパレードで一生懸命息子に手を振るデイブの妻が切ない。それに比べてはじめはいい人そうだったジミーの妻のラストの言葉は驚愕だった。愛する人のためだったら何やってもいいのかっ?ショーンと妻の無言電話のくだりは何が言いたいのかあまり分からない。 【ジョナサン★】さん 7点(2004-02-06 22:37:05) |
8.《ネタバレ》 確かに脚本は練られていて、役者陣も重厚な演技で緊張感のある作品ではある。けれど、自分はこの映画が嫌いだ。パレードで父・デイブを失ったことをまだ知らない息子マイケルが浮かない顔でパレードに参加するあの姿。たとえこれからジョニーがデイブ名義で仕送りをする事により「贖罪」をしたとしても、父親がいる日常を奪われ、やってくるかもしれない彼の悲しみを思うと、それで全てが拭い去られるとは思えない。そしてジョニーはその罪の報いを受ける事無く日常を生きる。こんな不条理を許していいものか。「愛が深いが故の罪」?そのとばっちりを受けた人間の悲しみの矛先はどこに向かえばいいんだ?それを受け止めない贖罪などまやかしではないだろうか。 【しゃらら】さん 7点(2004-02-02 11:36:00) |
7.3人の俳優の演技はもちろん素晴らしかったが、ローラ・リニーがかなりよかった、最後のパレードでの目がとても印象的。暗い気持ちで映画館を出たが、その後考えれば考えるほど面白い、この映画。「ミスティック・リバー」っていい題名つけたなと思う。 【いざ、ベガス】さん 7点(2004-01-25 00:19:02) |
6.《ネタバレ》 重くて深い映画ですね。1回くらいじゃ全て理解出来ん。でも、重すぎてあんまり見たいとは・・・。結局、人生一歩間違えれば、何が起こるか?被害者になるか?加害者になるか?わからんってトコなんですかね。人生は怖いぞと。作品がハッピーで終わらないのは別に構わないんですが、デイブが少年を逃がすシーンで自分の過去と重ね「逃げろデイブ!」と叫ぶシーンは、遣る瀬無かったなぁ。十字架を背負って生きるジミーも憐れといえば憐れ。嫁さん2人も対照的だったな。 【ロカホリ】さん 7点(2004-01-23 00:13:57) |
5.《ネタバレ》 点をつけるのがとても難しい。映画の出来で言えば8点以上でもいい。でも内容でいえばラストが納得も共感もできなかったので7点以下。3人の少年たちの過去のいきさつ、25年後の彼らの暮らしや家族、娘の殺人事件をめぐる展開など、丁寧な脚本と演出はとてもいい。最初のいたずらをするところだけで3人のそれぞれの性格を見せてしまうなんていうのはすごい。共感できなかったのはラストのほうの部分。ジミーの妻が「家族を愛し守るあなたは正しい」などという言葉。あの行為の後こんな利己的な独りよがりは納得できない。まるで今のアメリカに重なって見えてしまう。監督がこれを肯定的に言っているのか、皮肉で言っているのか真意が分からないので確信がないが、どうも前者のような気がする。私はとても理解できないしデイブが哀れすぎる。ショーンの最後にとった行動も疑問だし、娘が殺された理由も他にもっと説得力のあるものがあると思う。こういうマイナス感情を除けば俳優はそれぞれ見ごたえがあり(特にT・ロビンス、M・ゲイ・ハーデンなど)、因果報応的プロットや前述したあれこれも良くできている。総合で7.5といったところだが、ラストの後味の悪さからあえて辛く7点。 【キリコ】さん 7点(2004-01-19 15:52:09) (良:1票) |
4.オープニングとエンディングのピアノの音色がいいです。事件以来3人は棘を残しながら、時が止まったままの者、法の正義を信じる者、力こそ全てと信じる者へと別れて行く。3人の妻達の存在が、25年間のそれぞれの生き方を語っている。抜けていない棘は、25年間心の中に膿を溜めこみ、それぞれのヤリ方で噴出する。これは偶然起こった出来事ではなく、起こるべくして起こった事件なのだろう。本編とは全く関係無いがジミーの考え方、生き方=米国なんでしょうか。 【亜流派 十五郎】さん 7点(2004-01-13 22:30:10) (良:3票) |
3.ショーン・ペンということになるんだろうなぁ、やっぱ。でもね、この演技がイイとかスゴイってことが頭のどこかに引っかかってる限りは、娘さんが死んでも感動できないヒネクレた逆説も存在しちゃってる・・・のは私だけかな?「娘を殺されて半狂乱の」ショーン・ペンの演技を頭ン中で評価してる私が常にあったりして。と言いつつもそれなりには面白かったけど。 【トム&クルーズ】さん 7点(2004-01-11 02:35:49) |
2.宣伝文句の“もう一つのスタンド・バイ・ミー~”、あのほろ苦さなんてものじゃない。主演男優三人の演技は誰も彼もが出色。悲痛と憎悪に走るショーン・ペンはもちろんだが、個人的にあの時を境に自分を失ったティム・ロビンスを。ローレンス・フィッシュバーンの存在感も大きい。一つの事件がその後の出来事の様々な要因を生み、偶然と必然をからめて総ての人に振りかかる展開が何とも痛ましい。作品賞と主演または助演男優賞を是非獲ってもらいたい作品。 【Mr.MONK】さん 7点(2004-01-10 23:39:17) |
1.静かに、重く、そして切ない。ちょっとでも触れると破裂しそうな緊張感の中、3人の主人公の物語が進行していく。過去の"事件"も相まって、ラスト近くになると見ているこちらまで緊張感に包まれる。ただ、ちょっと難しいかな。 【Andy17】さん 7点(2004-01-10 20:10:48) (良:1票) |