3.《ネタバレ》 俺的な感想としては…滅茶苦茶に面白かった。
ただ、Twitterを観たら否定の意見が目立ってたのが気になる。
俺が思うに、作品を観るうえでの資質があると思う。
01:昭和ライダーを知っててワクワクした。
02:当時のマンガなども観て包括的に好き。
03:首に赤いタオルを巻いてトキメイた事がある。
04:夕陽の中でロンリー仮面ライダーを歌った。
まぁ、意外とそんな経験が大事だし…4、50代以上がベストのマッチングかも知れない映画。
俺はシン・ウルトラマンの時よりもトキメイてたんで「ああ、仮面ライダーの方が好きなんだな、俺…」と自覚した。
けど、余韻を楽しみつつ帰宅電車の中で、Twitterでの否定意見を閲覧する。
いや、好いんだよ?
映画の感想なんて…俺と同じじゃなくとも。
ただ、考え方のロジックがダメだと思うし、そもそも「感想を言える資質」についても、少しくらい考えて欲しいなーと思った。
そして、否定の理由は「SNSの弊害」なんだな、と…よく分かる。
自分の「足場」や「資質」についての勘違いが圧倒的に多いし、何より「映画に寄る姿勢」が全然出来てない。
まず…どんなに低い知性や経験値の状況でも、面白く感じる映画なんかある訳ない。
ましてや昭和ライダーを、ちゃぁ―――んと観てなかったり、当時のワクワク感を得てないならシンドイと思う。
なので、昭和ライダーを観てないのに、語ってるんじゃないだろうね?…なんて意地悪い感想を持つボクちゃん。
イタリアンマフィアや、当時の政治事情を知らないまま「ゴッドファーザー」を批判してんのと同じ。
いや「分からない」とか「難しい」ってなら良いんだよ?
けど「面白くない!」とか、代案なしで言い切れるのが俺には全然分からないんだわ、マジで。
まぁ、そんな事情をより深く理解した上で、自分なりの思いを告げてみよう。
想い出して欲しいのが…過去作。
10年以上前だけど「仮面ライダー/THE FIRST(2005年)」があった。
あの時も、今回と同じテンション感で観に行ったが…見事に裏切られた。
それを想い出しながら拝見したが…今回は全く違う、納得の完成度だ。
勿論、時代による技術などの問題もあるとは思うが、庵野監督は確りと「仮面ライダーの世界に浸ってライダーを作ってる」って事。
いわば、「なんちゃってライダー」とか「ライダー風味の映画」じゃない。
そこに在ったのは…純然たる「仮面ライダー」なのだ。
そんな訳で、今回は庵野監督が「ライダーをどれくらい好き」で、自身が感化されてきたのか?がキーワードだと感じた。
例として―――アレだ。
漫画「美味しんぼ」でこういうエピソードがあった。
山岡士郎と海原雄山で「鍋料理の対決」があった
まずは、鍋料理における日本各地で好みの幅の広さに驚愕する。
鍋料理の懐の深さに「これは難しいか?」と困惑する審査員たち……主人公の士郎もそうだ。
だが、雄山は言い放つ。
「私は、誰もが納得し喜んでくれる至高の鍋料理を作る自身がある」…と。
そんな中、勝負は始まるのだが…士郎は困惑する。
そして、辿り着いた結論のようなものは…鍋の好みを1つに絞る困難さに苦悩し、ついには「鍋の自由だ!」って発想に考えを切り替え、作った鍋は「沢山の具材」そして「沢山のタレ」を用意した「万鍋(よろずなべ)」を完成させる。
一方の、海原雄山はどうか?
誰にでも合わせた、誰にでも食える料理を作るより、「一点豪華な鍋」を5種類用意した。
季節がら用意出来ないモノもあったが素晴らしい「至高の五大鍋」。
まず、「スッポン鍋」、「ふぐちり鍋」、「アワビのしゃぶしゃぶ」、「鱧と松茸の鍋」…そして「カニ鍋」の5つだ。
一言でいうなら、己が美味しいと思った最高の鍋を5つ用意した。
そこには、一切の妥協は無く、食す人間への媚びも一切無い。
お判り頂けただろうか?
今回の「シン・仮面ライダー」は、庵野さんの吟味によるライダー。
いわば「分かったフリをしてる人間」や「ライダーの知識が追い付いてない人間」に面白さが伝わる訳がない。
つか…アレだ!!
お前ら、仮面ライダーを舐めんな!
知識が付くまでライダーの最初から観直せや!
まず、ロンリー仮面ライダーだ!
あの歌えるようになってから文句を言え!
話はそれからだ!
ガキの頃…
本郷と一文字に憧れた俺へ。
裏切らない時代と映画があった。
いや、マジで!
赤いマフラーに懸けて!
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