338.《ネタバレ》 この監督の作品って個人的には、
1度観て結末がわかってもまた観られる面白い仕掛けがされていると思うんです。
しかしこの作品は「シックスセンス」のあとですから分が悪いですね。
「オープン・ユア・アイズ」とは異なり、
クローズ・ユア・アイズと劇中のセリフできました。
観てる最中はどちらかだと決め付けていたのです。
どちらかというと違う世界の人がこの中のどちらかと・・
それがああだったんですね(なるほどなぁ・・)
観終えたあとまた観たくなって見直しました。
おかしくておかしくて・・
コメディにもできそうなんだけどなぁこれ。
幽霊は暗闇にしか現れないなんていうのは明らかに思い込みで、
観客の揚げ足をとった面白い脚本です。
私はこの作品をブラック・ジョーク作品だと観ました。
ニコール・キッドマンが神経質で切れるサイコな役をよくやってて、
うまいよなぁと感心しました。
その演技がとてもおかしいのです。
あちらの世界の人とこちらの世界とが共存していて、
お互いが見えないとなれば怖いというよりもこっけいです。
もしかしたらこの監督のバーチャルな世界観の中では、
こちらでいる私たちは実は逆だということに気づいていないと、
怖い笑えないジョークを提供しているのかもしれません。
最後のキッドマンの「ここが私たちの家よ」というセリフは不気味。
もう、自縛霊で離れないに違いありません。
わかったうえでのことですから確信犯なのです。
お墓=我が家なのでしょう。
これは何度か出てきたセリフ、
「神父さんを呼ぶ」というのが現実味を帯びてきますね。
こちらの世界だと勘違いしていたときのキッドマンが、
今度は神父さんを拒む番になるかも(苦笑)
3人の使用人はいい役でした。
私はこちらには騙されてしまいました。
そうとったらストレートすぎだからあえて外して考えていたので・・
ちょっと「シャイニング」にも似ていますね。
やはり映画(特にホラー)は、
脚本も大事ですがたまに怖い演出もサービスしないといけませんね。