241.評判どおりの怪作です。当方も、「1人3役」には最後まで気づきませんでしたが。なぜ3役にする必要があったのか、むしろそちらのほうが気になります。 それはともかく、この作品のテーマの1つは「やりきれなさ」「無力感」でしょう。最大の権力を誇る米大統領といえども、ソ連首相といえども、動き始めた歯車を止められないときがある。それは今日の日本の政治でもおおいにあり得る話です。この作品では1人の狂人と融通のきかないシステムが元凶でしたが、今の日本の場合、「民主主義」という名の“数の暴力”がそれに匹敵するかと。あんまり言うと怒られちゃいますが…。 【眉山】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2012-12-13 01:32:16) |
240.《ネタバレ》 観よう観ようと思いつつモノクロだしタイトルからしてわけわかんないし50年も前の作品だしでなかなか観る機会を逸していたキューブリックの有名な作品。 観てみたらなんとまぁ面白いこと! さすがですねよね、キューブリック!! いきなりクライマックと言える、イカレ将校の核攻撃命令クーデター。ストーリーの運びは緊迫感とユーモアで絶妙のバランスを保ちつつ、実にいいテンポで進行します。 東西冷戦の崩壊なんて言われて久しい現代ですが、当時(わたしが子どもの頃)はやはり2極構造みたいなものは確かにあって、その間には『核』というものが存在していました。っていまだに『核』の脅威は世界各国、絶えずあるんですけどね。 実際カタチは違えど今の日本は放射能の脅威に苦しんでいるわけですし。。。 あとこの作品を観るにあたってブラックユーモアであるってことを知ってたのも楽しめた要因としてあると思います。 なんせ50年前でモノクロ、一応洋画ですし、演者がみな結構紳士な風情なのでわかりづらくもありますが、みんな結構ボケてます。ボケ倒していると言ってもいいかも。 とにもかくにも巧みな脚本で、短い上映時間を差し置いても飽きることはいっさいありませんでした。 現在の派手な映像技術なんかなくても強烈なメッセージをもった脚本なら充分に楽しめることを再認識しました。 まぁ映画業界、あらゆるテーマをやりつくしてしまった閉塞感は否めないと思うので、その点ちょっと現代の監督さんはツライものがあるのかな、なんて余計なことまで心配しちゃいましたね。 【ろにまさ】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2012-10-29 19:46:08) |
239.2012.10/25 鑑賞。題名の長いこと長いこと、or以下は覚えられず。Dr.Strangelove で充分しかも、邦題は秀逸。観たかった作品の一つだったがタイトルでのイメージで敬遠してた嫌いもある。シリアスな出足もその後は何でもアリ。皮肉・ブラックユーモア・エロ・ハチャメチャ・笑い・愚かさ・自己主張・等等・・・。50年前も現代も変わらず同じ問題を抱えている。この作品では救いはあったのか無かったのか観る人が考えるのか? でも人間の愚かさを知恵が凌げるのか甚だ疑問で最近の世の中、国の中を考えれば人間不信に陥る。セラーズの3役見事(恥ずかしながら気付かず、ヒゲのセラーズは言うまでもないが、大統領・博士は見たことあると思ってたが・・)。後半最後の部分もう一つ理解出来ず。 【ご自由さん】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2012-10-25 13:03:03) |
238.評価の高い本作..当時の世相を反映した、風刺映画ではあるのだが..私的には、それほど良作とは思えなかった..人類は、皆が思っているほど バカ じゃない!! 【コナンが一番】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2012-06-20 13:01:06) |
237.再見。初見時は大笑いした記憶がありますが、今回はあまり笑えなかった。それはおそらく、3.11以降放射能の脅威が身近に感じられるようになったためだと思います。初めて見たのは、東西冷戦がすでに過去のものとなっていた時で、どこか他人事として捉えていたのかもしれません。まあ、笑えなくなったとはいえ、本作の価値がいささかも下がるわけではありませんが。むしろ右往左往する大統領たちから、どうしても永田町の方々を連想してしまいます。今の日本人こそ見るべき映画ではなかろうか。 【アングロファイル】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2012-06-18 20:30:10) |
236.《ネタバレ》 再見。確かに初見時には、一人三役は気づかなかったです。でも、それを知った上で二度目を観ると、全く違った趣きの楽しみがあります。特に、真面目な校長先生のような大統領とイカれた科学者である博士が向かい合うシーンとか、一人の人格が二つに分かれているような感じ。スラップスティック・コメディの傑作。 【なたね】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2012-05-26 08:43:12) |
235.戦争の狂気を描いた作品。ストーリーは意外にしっかりしていて、 シリアスな展開でも十分観れるのだが、ブラック・コメディーにしたことで、 人間の奥底にある狂気さが、より浮き彫りにされていたように思う。 「ひょっとして戦争を起こす人達って、こんな感じなのかも」と思ったら、すごく怖くなった。 ラストはキューブリックらしい演出。面白かった。 【MAHITO】さん [DVD(字幕)] 7点(2011-09-14 01:10:57) |
234.なんという皮肉っぷリ。ピーター・セラーズの芸達者ぶりも健在。 【akila】さん [DVD(字幕)] 10点(2011-02-20 22:40:03) |
233.最初は真面目に観ていたのですが、核ミサイルのところでようやく理解しました。 【*まみこ*】さん [DVD(字幕)] 6点(2011-02-14 00:03:41) |
232.《ネタバレ》 ずっと昔から知っているタイトルだったけど、観たのはほんの数年前でした。率直に感じたことは、これを笑わせずにやったら「未知への飛行」になるってこと。だけど、こんなテーマを「未知への飛行」のようにシリアスに観せることと、笑わせながら観せることはどちらが難しいかと考えると、圧倒的に後者だと思う。これはもう、究極のブラック・コメディです。ピーター・セラーズは「ピンク・パンサー2」あたりから入ったので、本作の一人三役から窺える役者としての本質には時代を遡って敬意を表してしまいました。ラストのきのこ雲の連発にヤマトの波動砲発射のような破壊のカタルシスを覚える私は異常な愛情者? そうそう、この邦題はかなり高レベルですね。立派なクリエイティブです。■余談ですが「スタンリー・キューブリック ライフ・イン・ピクチャーズ」というドキュメンタリーがあります。このサイトにも登録されているけど、現時点でレビューしているのは私を入れて4名だけ。キューブリックの作品を少しでも面白いと思った方には絶対にオススメしたい映像です。その多岐に亘る作品と黒澤以上に独特の匂いを発するショットから、謎の変人っぽいイメージがあるキューブリックですが、分かり易くそれを証明しています(あくまで私の感想です)。そこにも書いたのですが、本作のピーター・セラーズの一人三役には、キューブリックも撮影中から腹を抱えて笑っていたというエピソードが紹介されています。私がキューブリックに「人間らしさ」を感じた唯一のエピソードです(あくまで私の感想です)。 【アンドレ・タカシ】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2010-12-15 01:15:40) |
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231.《ネタバレ》 もう何度見たことか・・・初めて見たのは今から四半世紀前、まだ19歳だった頃で、三軒茶屋の自主映画館で見た。原爆投下された広島の出身者でもあったせいか、映画の真意が理解出来ず、当初はこの映画を見て怒ってしまった・・・今から思えば自分がいかに未熟な子供だったかを思い知らせてくれる。 今ではキューブリックで最も好きな作品でもあり・・・何度見てもコワいけれど、イカレまくっている狂気の世界に魅せられてしまう。やはりストレンジ・ラヴ博士が自分にとっての最大のヤマ!性的不能者(インポテンツ?)と右手の不可解な動きは自慰行為もままならない?などなどと想起させてナンセンスであり、キノコ雲の描写に到ってはカタルシスが頂点に達した表現とでも言えそうな異様さ&不謹慎さ? ストレンジ・ラヴの演説の内容がナチス・ドイツそのものであり、最後の立ち上がるシーンはナチスの復活を宣言する部分としてもコワイけれど、性的表現とのダブル・イメージを考えれば考えるほど、震撼させられてしまうのだった 【さるさるさる】さん [DVD(字幕)] 10点(2010-12-14 12:35:57) |
230.理解できなかった。自分にはまだ早かったか? 【のははすひ】さん [DVD(字幕)] 3点(2010-09-22 23:32:56) |
229.笑えるどころか鳥肌総立ちでした。怖い映画だ。 【Balrog】さん [DVD(字幕)] 10点(2010-09-13 13:57:01) |
228.《ネタバレ》 ブラックユーモアってゲラゲラともクスクスとも笑うものとは違う気はするけど、なんか肌に合わなかった。笑ったのはコーラのシーンぐらい。これならシリアスな「未知への飛行」の方が断然いい。 ■セラーズの三役はお見事としか言いようがない。が、この作品で一人三役である必要性ってあったのかなぁ 【θ】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-08-31 02:26:23) |
227.《ネタバレ》 飛行しながら給油する空軍機を映し出すオープニングから惹きつけられる。この時代にこんな高度なことが出来たんだな・・・指導者の一人が狂った命令を下したら手がつけられなくなる恐ろしいシステムはSFっぽいが、それをSFっぽくは見せず、ブラックユーモアたっぷりに描いている。「Peace is our PROFESSION」の看板の前で銃撃戦を繰り広げたり、カウボーイハットの少佐がミサイルにまたがって落下していくシーンは最高。空撮もなかなか見ごたえがあります。 【きーとん】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-08-01 22:13:12) |
226.《ネタバレ》 もしかして、国の偉い人がこの映画の中の人たちくらいバカだったらどうしよう。すんごく笑えるかもね。っていう感じの軽いクスクス感が秀逸。 64年って言うとベトナムで民主主義が圧されている戦況ではないだろうか。ベトナムの脆弱性と共産圏の思想から作りだした世論に、アメリカ軍に軍事行動を極端に制限させ、結果アメリカ人が作りだした自制がしばらくアメリカ人を殺し続けることになる。 当時のベトナムでは共産圏と民主主義のせめぎ合いは、結局数年後に攻撃制限をやめたアメリカにより徹底的に北ベトナムを蹂躙することで終結する。アメリカとしての軍事行動は圧倒的な勝利でベトナムを制圧し、民主主義を守った構図であった。しかし、アメリカの撤退後再介入をさせなかった当時の世論は北ベトナムの再整備を許し共産主義による迅速なベトナム全土の武力統治を許してしまう。それを以てアメリカの敗北として悲壮感と軍への憎悪を自己陶酔の肴として重宝してしまう社会が作られてしまった。 この映画はそういった流れへのサブリミナル効果的に作用したのではないだろうか。目にした情報を信じるほか無い当時としては、このアホなアメリカ人というのを国家の一面として多分にすり込まれてしまったというのは無い話ではないかもしれない。そういう、ほんのブラックジョークのつもりで作られた映画が一人歩きし、平和を訴えたりとか無邪気に冷戦を批判してみせたりという主張にまで発展してしまうのは残念だが、古今東西を問わず人は千差万別だといわざるを得ない。 絶対この映画自体は単なるブラックジョークのたぐいで、映画としての完成度を真摯に追求した結果であると思う。けど、この映画を見て大まじめに平和を祈念する人を非難はできない。 【黒猫クック】さん [DVD(字幕)] 8点(2010-05-09 16:39:07) |
225.ブラックジョーク満載のコメディ。ピーター・セラーズの芸達者ぶりもいい感じ。基地内での攻防戦にフルメタルジャケットへの繋がりを感じた。キューブリック作の中で一番笑える映画。 【円軌道の幅】さん [DVD(字幕)] 6点(2010-05-01 17:40:59) |
224.《ネタバレ》 もっとシリアスな展開かと想像していましたが、蓋を開けてみれば地球規模の壮大なコメディでした。冷戦時代にこれを作ってしまうのも凄いと思いますが、ここまでハチャメチャだと逆に潔さを感じます。 「なんだかんだ最終的には解決するんでしょ。この手の映画は。」と思って観ていたら、あっさり爆弾投下。「おいおい、ホントにやっちゃうのかい!」と内心突っ込んでしましました。 ラストに爆発が繰り広げられるなか流れる、ゆったりと平和ボケしたようなテーマソングがいい味出してます。 それにしてもこの作品、アメリカだから許されるような・・・ 【午の若丸】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-04-27 23:47:58) |
223.時代を感じさせる作品ですが、最後まで退屈なく楽しめました。 【doctor T】さん [ブルーレイ(字幕)] 6点(2010-04-26 17:15:55) |
222.《ネタバレ》 なんだ、邦題にずっと騙されて「異常な博士」が出る映画だと思い込んで今まで敬遠してしまっていた。ドクターストレンジラブか…。(まぁ、ある意味思い込みに間違いではないけど)紛らわしい。後で解説を見るまで1人3役には全く気付かなかった。この人天才。 核戦争危機の映画は今でこそ陳腐だが、当時はさぞ斬新だったことだろうと思う。 公開当時見たかったね。生まれてないけど。 【りんす】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2010-01-19 18:54:10) |