85.過酷な労働と美しい自然に囲まれ、何となく禁断の果実を食べちゃった・・・、ってことでしょうか? 私には、あまりに唐突過ぎて「何で?何で?」と戸惑うばかり。そこは、人には言っても分からないものがあったんだよ、ってことで、どうにか通過するわけですが、その後の時間経過が早く、感情移入する間もなくエンドマーク。・・・で、一体なんだったの、この映画は? と、見終わってからイロイロ考えました。これが、「男と女」の物語だったら、『マディソン郡の橋』と同じじゃない? しかし、本作は「男と男」である。結局、配偶者を裏切ったり、情事(一応、「愛」かも)を生きる糧にしている点では同じなんだけれども、そのマイノリティさが、真実っぽく見せているのではないかしらん。マイノリティだからこその葛藤が、中途半端な「本物感」を与えているんだよね。「葛藤してるボクちゃん、カワイそ~」みたいな。ま、自己憐憫ですね。自分の涙をオイシイオイシイと言っているナル男。『マディソン郡の橋』にしても同じだけれど、こういう、「過去の一点」にしがみついて生きている人間に、私はどうしても共感できないんだよね。まあ、こちらは、マディソンと違って、何度かその後も逢瀬を重ねるんだけど、それでも、日々追いかけてくる現実から、自分の涙を味わって逃避しているのは同じ。こういうヤツらは好きじゃない。苦しい、切ない、いとおしい過去を全て受け入れ、なおかつ現実から目を背けることなく闘っている人間にこそ、魅力を感じるのだよ。イニス君、一生やってなさい、・・・ってホントに一生やってるんだろうな。もう知らん。 【すねこすり】さん [DVD(字幕)] 5点(2008-06-20 15:48:05) |
84.《ネタバレ》 愛ですな、、、不思議と生理的嫌悪感を抱かずに観られました、、、もっと若い頃に観てたら「うげー・・・」ってなったかと思います、、、やっぱ愛ですかね。 【追記】LGBT等のキャッチ―なキーワードも浸透してきた今ならまた違ったものが見えるかもしれませんね。 2024年の段階では、理解はするけど受入られない(嫌悪感は無く拒絶まではしないが、微妙な空気を感じてしまう感じ)、ちなみに中国嫁は(80年代とか同性愛を茶化すネタが多かったと思いますがそんな感じ)。 身近に居たらまた違うんでしょうが気づいてないだけできっと居るんでしょうね、もし居たとしてどう接していいか分らない感じなんだけど、そもそも何も気にする事ないんでしょうね。こういうのが無くなって初めて受け入れられると言えるのかなと思います。 【ないとれいん】さん [DVD(字幕)] 7点(2008-05-11 21:05:20) |
83.愛というものをちょっと違う角度から描いてみました、という作品。設定や音楽など全体的なバランスがこの作品を傑作たらしめています。アン・リー監督賞も納得。 【Balrog】さん [DVD(字幕)] 8点(2008-03-26 01:55:49) |
82.そもそも友情なのか愛情なのか、欲望なのか、そこが良く分からなかった。羊番の過酷な仕事によるストレスや酒に酔った勢いで、つい魔が差して興味本位でヤっちゃった感があって、二人の秘密だ忘れようって言ってたのに、もともとノーマルだった人間がたったひと冬の不思議体験を二十年も引きずるのだろうか。それこそさっさと忘れてしまいたい出来事なんではないだろうか。そんな疑念を抱いてしまうのは、この二人が案外あっさりそういう関係になってしまったからで、そこに至るまでの、友情を突き抜けて愛情に変わってしまうほどの決定的な事件や、それが無いにしても徐々にお互いを求め合う心の変化なんかをもう少し時間をかけて丁寧に描いてくれれば、こんな私にも理解できたのではないかと思う。もしくは最初の冬はプラトニックな関係くらいでも良かったかもしれないとさえ思った。 【ちゃか】さん [DVD(字幕)] 6点(2008-03-14 18:11:51) |
81.台詞や細かな表情ひとつひとつに無駄がなく、ストーリー的にはそれほど驚くような展開をしないのに飽きさせない。ストーリーを説明するような描写を極力避け、ここぞというシーンだけを見事に抽出して描く。とても映画らしい映画だった。 【とと】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2008-02-29 07:35:40) |
80.すばらしい自然。でもストーリーが生理的に合わない。演技がすばらしいの前に 気持ち悪い。ただ現在では周知され、偏見も減少し、権利も認められつつあるが・・・。 追記:“カサノバ”も観た所だがヒース・レジャーの急逝を今頃知りビックリ。 若い期待された俳優なのに・・・。 【ご自由さん】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2008-02-03 19:24:37) |
79.《ネタバレ》 今回が3回目の鑑賞。3回目の今回は半年ぶりであり、たまたま名画座の2本立ての1本として大型スクリーンで見たせいかちょっと印象が違った。この映画は少し時間をおいてみても毎回発見があったり、印象が違ったりする。やはり良い作品は何度鑑賞しても飽きることがない。 まず、今回の印象はワイオミングの自然が綺麗に撮れているなぁということ。これはDVDと大型スクリーンの違いで感じたこと。アメリカの地理に詳しくないが、こんなに手付かずの自然が残っているところがあるんだと新しい発見。この自然の美しさとちょっと物悲しい音楽のマッチングがより物語を効果的に演出していると思う。イニスとジャックこの二人を結びつけたものは何か。その辺がまだ微妙にわからない部分。あのブロークバック・マウンテンでの放牧を管理しながらの過酷なキャンプ生活での連帯感が恋愛感情に変わったってことなのかな。それよりたった二人残された山の中で無性に人肌が恋しかっただけ?その両方が交じり合って、惹かれあう感情が生まれたのかもしれない。彼らが山を下りた後、それぞれの道を歩むのだけれど、お互い思ったような人生は歩んでいない。イニスは生活するのに精一杯、ジャックは妻の実家から疎まれる存在。そんな中、再会した二人は現実から逃避したいという気持ちとあの思い出の地での情事が忘れられずそのまま関係が続いてしまう。イニスはジャック以外の男性との関係はないが、ジャックはイニス以外にも後の交際相手となる牧場主の男やメキシコへの旅行など、元々ゲイになる要素を持っていたのだと思う。一方、イニスの台詞に「お前がこんな俺にした」というのがあるけれど、まさにそうなのかもしれない。イニスはジャックに会わなければ、このような人生は歩まなかったかもしれない。イニスは9歳の時に父親にゲイのカーボイがリンチで殺された遺体を見せられて、それ以来ゲイであることへの後ろめたさや世間に知れる恐怖を感じながら生きてきた。一方、ジャックは男しか愛せず(一応世間的には結婚し子供もいるが)、イニスと一緒に牧場経営する夢をかなえることが唯一の生きがいだったのにそれを果たせず、亡くなってしまう。 最後にイニスがジャックの家を訪れるシーンでジャックの両親は全てを知っていたと思う。あの時代、あの保守的な土地で許されない二人の純粋な20年が切なかった。 |
78.人生ってのは世間体との戦いだな。2人が独身を貫いて好き勝手にするのはいいんだけど、不倫は相手を傷つけるし、そもそも違法行為なので、同性だろうが異性だろうが、その時点で同情の余地はなく、所詮無法者の負け犬でしかない。だから結末は因果応報でしょ。 |
77.《ネタバレ》 純粋に質の良いラブストーリーだと思った。男同士と言う所に問題があり、それ故に引き起こされる悲劇もあるが、特別に悲惨という感じはない。世の中、男女でももっと酷い恋愛だってある事だし。別にホモだどうだと言う偏見を抜きにして見れば、自然の美しさと二人の感情が心に沁みる。恋愛感情が唐突だとか言う批評もあった様だが、そーかなー、そもそも恋愛感情なんて「落ちてしまう」もの。理由無く惹かれるから二人は何年にも渡り苦しんだのではないか。まあ、万人受けする映画で無いのは認める。男同士愛し合っている事から自分自身が逃げる為、世間体を取り繕う為に二人は女性を妻とするが、その妻達の葛藤も見逃せない。愛していないならいい。愛するが故の苦しみもあるんだなあと。「愛」とは何かを問う映画として上質。二人が別れるシーンが何度かあるが、その度に切なく胸が痛い。今の普通のラブストーリーでもなかなか無いと思う。イニスを見つめるジェイク・ギレンホールの子犬のような表情や、ヒース・レジャーが最後にジャックの部屋から自分の服を見つけるシーンなんか、最高だ。あんな目で見られたら、人間として「落ちる」なあ・・・。ジャックは死んでしまうけれど、もうイニスだけのもの。ここで初めて、二人だけの世界として完結する。現実は別として・・・。俳優の配役も良かったと言う事だろう。二人がこれ以上ワイルドでもなよなよしてても、映画にはマイナスだったし。それにしてもヒース・レジャーは勿体無いない。ご冥福を祈ります。 【ロボット】さん [DVD(字幕)] 8点(2008-01-23 11:18:21) |
76.同性愛否定論者ではないが、全然おもしろくなかった。確かに今ほど世間が同性愛を認めてくれない時代であったってのはわかるんだけど、なーんも心に響きませんでした。しかもいきなりの事故死って・・・。風景は綺麗でしたけどね。 【すたーちゃいるど】さん [DVD(字幕)] 2点(2008-01-17 15:09:26) |
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75.《ネタバレ》 評価するのが難しい。。。特に筋が面白いってわけではないが、余韻が残る作品。 まず、映像はとても美しい。アメリカの山ってあんなに美しいものだとは知らなかった。序盤はその風景にのめりこんでしまって、しばしゲイ映画であることを忘れていた。同性愛関係になった後では、アルマが気づく場面、アルマとイニスが感情をぶつけ合う場面が特に良かった。非常に哀しい場面だ。話は多くの小粒な悲劇を描写しながら、淡々と進んでいく。でも、退屈ではないのは、主役二人をはじめとしたキャストの演技力に負うところが大きいと思う。そして、最後の破局。私はここで、ラリーンも真実を知ったと考えていたが、ここのサイトではそうじゃない解釈をしている人もいて、正直、分からなくなった。ラリーンがイニスにきちんと説明はするものの、最後に乱暴に電話を切る場面からそう考えたのだが、読みすぎかな?私の鑑賞力のせいか、字幕のせいか分からないが、そこでもやもやしてしまった。その後の、ジャックの両親との対面シーン、アルマ・ジュニアとのシーンについては、泣けるほどではないが、ほろりとさせられた。劇的なシーンが無く、パンチ力に欠けるため、人によっては退屈に感じるかもしれないが、人々の感情の襞を丁寧に描けている良作だと思う。 【枕流】さん [DVD(字幕)] 7点(2008-01-14 23:23:12) |
74.《ネタバレ》 自分の夫が同性愛者だと知ったときの妻の動揺は迫真でした。 いつ夫に全てをぶつけるのか、見ていてヒヤヒヤしました。 【カタログ】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2007-11-30 00:41:41) |
73.《ネタバレ》 美しい自然を背景に男同士の純愛。というと腐女子が大喜びしそうですが、主人公以外の登場人物の心理描写がきちんと描かれているので、甘くなりすぎず見応えがありました。こういうストーリーだと主役のふたりのキャスティングで、どうしようもなくなる場合が多いのですが、ヒース・レジャー、ジェイク・ギレンホールとも、センチメンタルなシーン意外は押さえながらの演技で良かったです。こういう隠れ同性愛をテーマにした映画は、いかにも女好きな役者が演じても、その逆の役者が演じても難しいので、キャスティングの妙がすべてだと思います。この映画はめずらしい成功例だと思います。 【omut】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2007-11-03 04:15:40) |
72.私は30半ばでまだ独身ですが、「女は20代前半がベスト!」と常日頃考えているノーマルな男でございます。世の殿方、勘違いしないで下さいませませ。 【マー君】さん [DVD(吹替)] 5点(2007-10-07 22:27:00) |
71.《ネタバレ》 同性愛という自分にとって別世界だったテーマが身近に感じられました。たまたま対象が同性だっただけで、人を愛する気持ちは変わらないのだなぁと。悲しい最後ではありましたが、心にずしんと訴えかけてくるものがありました。 |
70.男同士なんて理解できないと思っていたけど、好きな人の後ろ姿をあんなに切ない表情で見つめたり、追い返されて涙しながら帰ったり、それは相手が男だろうと変わらない、恋する気持ちなのだ。最後の最後まで丁寧に作られた、素晴らしい映画だった。 【フィアット126】さん [DVD(字幕)] 9点(2007-09-09 01:02:00) |
【michell】さん [DVD(字幕)] 8点(2007-08-19 23:47:36) |
68.人目を忍んで恋をする切なさや,どう声高に主張しようとも世間に認められない哀しさが全編から伝わってきました。同じような状況は古くから身分違いの恋といった形で映画でもよく描かれてきたテーマでしたが,それが一転同性愛という形で描かれていたのはやはり新鮮で,すっかり見入ってしまいました。グスターボ・サンタオラヤによるオリジナルスコアの数々も素晴らしかったですが,やはり劇中で流れた"He was a friend of mine"という曲が素晴らしかったです(ボブ・ディランの曲なのかな?)。大自然をバックにした映像もよかったです。私自身未だに同性愛者への偏見を拭えない一人ですが,こうした映画によって考える時間を与えられたことは一つの機会かもしれないとも感じました。この映画の二人の切なさを思うと,テレビで同性愛者的なキャラクターをネタにしている有名人に唾でも吐いてやりたくなります。 【Thankyou】さん [DVD(字幕)] 7点(2007-07-17 05:32:18) |
67.使ったネタ自体は業界的にも目新しさがありその点だけでも評価に値するとは思うが、いかんせん肝心の主要人物に人間味が無い。同性愛を扱った作品というだけで、主要人物に奥行きが感じられないために感情移入してみることができない。そこに行き着く過程などの、人間味ある描き方に成功していればネタの目新しさとともに傑作になったのではと思う。 |
66.自己中カップルの開き直りっぷりに、逆に好きな映画になりました。でも、男女のすれ違い、男男のすれ違い、同性愛者差別、色々考えさせられますね。 【SOS】さん [DVD(邦画)] 8点(2007-06-07 05:51:10) |