35.ずいぶん前に一度観たきりだったので、先日再見した時は新鮮でした。いわれのない差別偏見と暴力。これは人間の本能なのか?なんて思ってしまう時があります。作品としては、ジーン・ハックマンとウィレム・デフォー演じる二人の性格の違いがくっきりしていて面白い。二人ともノーマルな正義派とはいいがたいクセのあるキャラでした。カラダで覚えた知恵と勘で動く一匹狼と、まずはマニュアルを手本にしながら動くエリート。でもデフォーのエリートは行き詰るとキレちゃいそうな危うさを感じるのね。ジトっとした暑さがなくてよかった。蒸し暑いの嫌いです。 【envy】さん 7点(2004-03-17 09:22:09) |
34.黒人による公民権運動が盛んだった1960年代のアメリカでFBIが黒人に対するテロに対して何もしなかったとは思わないし命がけで仕事をしたとも思いません。普通に仕事をしたんじゃないかな・・・。極論を言えば私はアメリカには人種問題はないと思っています。もちろんアメリカ南部に黒人に対する差別待遇や公民権獲得阻止の運動があった(今でもある?)事実は否定しません。でも人種差別の形を取っている問題は本質的には貧困者や文盲に対する無理解(カラーパープル)や非熟練労働者間の縄張り争い(ウエストサイド物語)であり、黒人に関わっている点は南北戦争以前の奴隷制のせいでアメリカ南部に居住する黒人の中に貧困者や文盲が多いということだけです。アメリカに自主的に移住してきた黒人は南部に居住することを避けるかもしれませんがプエルトリカンやアジア系移民と同様「人種差別」は感じていないと思います。さて、結局この映画で問題なのは、黒人には(白人やアジア人種と同じく)ノーベル賞をもらうような優秀なのから刑務所だけを住処にしてほしいようなろくでもないのまでいろいろいる、という単純な事実を理解できない単細胞サイコ集団の存在であって、そこに公民権運動やら黒人に対する同情やら上述の社会問題を絡ませると何が何だかわけがわからなくなってしまいます。サイコ集団の標的は何でもよかったけれどもたまたま黒人だったというだけで、焦点は人種問題ではなく本人たちのオツムの問題です。また、サイコ集団の活動の取り締まりと首謀者の処罰は法治国家においては当然ですがそれだけのことで、それで社会問題が解決できると思ったら大間違いです。というわけでラストシーンでもしらけました。この作品に登場するFBIの捜査官と「アラバマ物語」の中で黒人を弁護して貧困と無知を糾弾した弁護士とは職種も違うということをお忘れなく。 【かわまり】さん 3点(2004-03-11 04:33:05) |
33.おそらく日本では想像もつかない「本物の」差別を扱った映画。パワーあります。キレた役の多いデフォーがひたすら生真面目なキャリア刑事を演じているのは新鮮。 ラストはかなり強引かも。 【番茶】さん 7点(2004-03-03 23:17:29) |
32.「憎しみを7歳までに教えられた」、ここに真実があるような気がする。人間は決して憎しみ合うために生まれてきたわけではない。自由、とは自分の力で物事を考えることが出来ること。ミシシッピーの子供たちは大人たちに差別という絶対的な価値観を植えつけられ、多くの血が流れ、炎が上がった。例えば現在の北朝鮮の子供達だって、外の世界から隔離された状態で、大人たちに勝手な価値観を植え付けられている。純粋な子供の瞳を憎悪で濁らせないために。「見ていないふりをしていた者にも罪が有る」、この言葉が胸に残る。 【紅蓮天国】さん 7点(2004-03-02 16:47:41) |
31.人種差別をテーマにした作品には心に訴えて来るものがあるが、この作品からは何も伝わって来なかった。人種差別をテーマにして保安官とFBI捜査官が戦っているだけ。 【am】さん 5点(2004-02-21 00:03:39) |
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29.差別問題がもちろん重点なんだけど、JハックマンとFマクドーマンドのやり取りがなんとも良かった。 【piggy】さん 10点(2003-12-27 02:46:41) |
28.人間の負の側面を見たい人向け。 見終わった後は嫌な気分になります。 |
27.同年、同じように人種差別を扱った作品に「背信の日々」という映画があります。こちらもなかなかの良作ですのでぜひご覧下さい。私はどちらかというと「背信の日々」の方が好きです。「ミシシッピ-・バーニング」のほうが問題をストレートに描いており視覚的な怖さもこちらが優れていると思う。しかしひとつの事件を解決したにすぎないのに爽快感を得れるような作りがどうも納得できません。この爽快感を得るために怒涛の残虐行為を見せていたのかとさえ思ってしまう。憎むことを教育され7歳には憎しみが染みついているという町で、FBI捜査官がたかだかひとつの事件を解決した後、白人と黒人がいっしょになって賛美歌を歌うシーンってどうかと。それを見て捜査官が町を後にするってどうかと。救いの描写は必要かもしれないが、あまりにベタすぎるというか、簡単すぎるというか..。二人の熱い演技は見応えあります。 【R&A】さん 6点(2003-11-28 19:15:02) |
26.《ネタバレ》 ジーン・ハックマンの凄まじいまでの存在感に圧倒される。実際に起こった事件を元に創作されたとはいえ、フィクションであると理解していても、黒人に対する迫害には正直言って嫌悪感を感じる。それを、二人の刑事の信念と魂がそれぞれ、青と赤の炎となって焼き尽くすように昇華させてくれる。ラストは爽快感のあるものとなっているが、保安官代理の奥さんの『私はこの家で生まれたのよ。ここで死んでいくのよ』というセリフに結局は何も変わらないという、ある種の達観した絶望感が感じられ、この映画をより一層締めている。秀作。 |
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25.この当時のアメリカ南部って相当に狂ってたんだなと改めて考えさせられた。話の練り方も巧い。フランシス・マクドーモンドを初めて知った作品だけど、彼女とハックマンの甘いエピソードに娯楽ムードが漂って減点。 【mimi】さん 8点(2003-11-08 19:59:14) |
24.この映画の面白さについてはくどくど言う必要はないだろう。この映画の舞台はロバート・ケネディ司法長官が保守勢力の反発の中で改革を推進していた時期で、デフォーの演じる捜査官もその影響を受けた世代なのだろう。ハックマンがデフォーを「ケネディ坊や」と皮肉るのにはそういう背景がある。このあたりの60年代におけるアメリカ社会の価値観の対立の図式を知れば知る程、この映画の面白さが増すと思う。 【トマシーノ】さん 9点(2003-09-25 14:16:05) |
23.テレビをつけると何回もやっていて、最後まで見るつもりはなくても結局見てしまう縁のある作品。ロードショウでも観ていたのですが。アランパーカー独特の色彩も効いていて重い。陰湿で残酷な差別にたいしての勇気と根気を持った捜査は大変。最後はこれで良しと思わせる荒療治でしたね。 【チューン】さん 7点(2003-09-10 12:48:39) |
22.映画を観る時、その環境や背景が脳裏を横切るのは仕方の無いこと。予備知識量で印象が変わるのも仕方の無いこと。僕は予備知識が無かったので8点を献上。まぁ、達観したように蔑んで悦に入るよりは正確な知識に好感を持つが。。。実際、当事者にしたらタマラんだろ、これは。 【ぽろぽろ】さん 8点(2003-07-08 10:04:27) |
21. 人種差別や公民権運動やアメリカの捜査機関に関する予備知識は特にありませんが、面白かったですね。映画の出来は悪くないと思いますよ。ジーンハックマンは悪役よりこういう熱い刑事役がハマリますね。ウィレムデフォーもいい感じです。すももさんのおっしゃるとおり史実と違う部分があるのかもしれませんが、映画はもともとフィクッションなのだから目くじら立てないで、肩の力を抜いて見たほうが楽しいですよ。 【もっと楽に】さん 10点(2003-06-27 05:38:04) |
20.すももさん。そんなに肩肘張ってると映画は楽しめないよ。ノンフィクションじゃないんだから。歴史の勉強をしに来ているわけじゃないんだ。映画なんだから、極端な話、嘘八百だっていいんだ。FBIや公民権運動の史実に基づいた映画なんか面白い訳はないだろ。間違い探しじゃないんだ。あまりお利口さんだと映画を見る目は曇るよ。 【すっぱいすもも】さん 10点(2003-06-25 00:10:58) |
19.【すもも】さんの仰ることはごもっともなのですが、それでもアメリカ南部社会の閉鎖性を克明に描いた作品として僕は評価したい。良し悪しは別として黒人差別主義の白人達を理解しながらも司法当局に携わる人間として殺人事件を追求するジーン・ハックマン演じるFBI捜査官。その彼が床屋で容疑者を尋問する場面は迫力があり恐怖を感じた。「チョコレート」でも書いたことだが、日本人の僕には結局、アメリカの人種問題は真に理解できない。だが本作でその一面を垣間見ることは出来たと思う。 |
18.フィクション映画なので、イチイチ「事情」は問うまい。面白かった。 【aksweet】さん 8点(2003-06-08 11:31:23) |
17.【すもも】さん。あんたの言うとおり。でも、面白かったのでこの得点。許してちょんまげ。 【Figure4】さん 10点(2003-04-28 22:26:27) |
16.正義を貫く映画はいい。それがまたうまくいくからいい。痛快作。この映画でアメリカの深刻な人種差別問題にも触れることができて良かった。でも、犯人たちの刑期が以外に短かった気がする。こんな卑劣な人種は当然死刑にすべきだと思う。こういうことに関して、裁判というシステムは逆効果を示す。裁判の判決にもっと民意が表れるようにしたい。サリン事件の犯人は当然死刑のはず。それが裁判期間は生きている。極悪人の場合、国民投票でもして、過半数死刑に賛成すれば、即死刑を実行すべきだと思う。卑劣な人間に対して怒りの感情を燃やさせる映画とも言える。みんな、正義を貫こう。 |