438.《ネタバレ》 形而上学を地で行くストーリーは表面的につまらなく、興味を保つことが困難ではあるがボーマンの感じた驚きを自分の中にも発見すると、二重三重に折りたたまれた錯視のような世界が持つ映像の説得力はもの凄い。色やデザインの良さもインテリアに取り入れたいと思えるほど良い。映像編集は斬新だし見所が満載。未だ褪せない個性を纏った人工知能の暴走のようなきっかけもスリルがある。 つまらなさと同居する刺激がある。ストーリーは驚くほどにつまらない。全く面白くない。 しかし、万博のパビリオンに誰もストーリーなんて求めていない。そこで展示してるしょうもない技術に将来があるとも思えない。純粋に眺める。そう言う多面的な要素が実は土台になって作られてるんだと思うととても大切な話に思えてる。 正直、ふと正気に戻れば最新の万博の展示物の方が張り子の虎でプラスチックの玩具にしか見えない。しかしこの作品は正気に戻させない何かがある。それほどこの映画は強烈に未来的でアトラクティブで、迷い込める思索の樹海である。未だに。 そして、何年ぶりかで見直すと、びっくりするほどつまらないストーリーと、年代を差し引いてもゆるすぎるプロットに心の底からもう一度、同じように驚くのである。 【黒猫クック】さん [DVD(字幕)] 8点(2008-08-15 15:05:06) (良:1票) |
437.感想を述べるのが最もむずかしい作品。地球上で最強のホラー映画かもしれない。美しさの極限は恐怖だから。過去に何度観たか分らないが、モノリスには、いつも戦慄する。先日この映画を始めて観た、スターウォーズファンの若い友人の感想「こんなつまんないSF映画始めて観た。」納得。 【ブタノケ2】さん [DVD(字幕)] 10点(2008-06-29 02:55:18) (良:1票) |
436.《ネタバレ》 何かの映像を見ただけで、こんなにも心が揺さぶられるものなの!?というぐらい衝撃を受けました。ましてや1968年の作品とは、また二度驚きです。時計仕掛けのオレンジも、ストレンジラブもそうですが、実はキューブリックは未来から来たんじゃないかと思ってしまうほど時代を超えたセンスで表現されています。この映画をリアルタイムで映画館で観れた人達が羨ましいです。 【ClocheRose】さん [DVD(字幕)] 10点(2008-05-15 04:51:39) (良:1票) |
435.数年後ごとに見るようにしています。そうやって見るたびに、この映画のメッセージに対して違う解釈をするようになったていたりして、自分の価値観が少しづつ変化しているのだなぁと感じさせられます。答えは存在しない映画なのだろうけど、いつまでも考えていたくなる不思議な映画です。 【バムセ】さん [DVD(字幕)] 9点(2008-01-14 01:10:05) (良:1票) |
434.この映画は鑑賞するものではない、"体験"するものだ。 【norainu】さん [DVD(字幕)] 9点(2007-12-08 18:21:23) (良:1票) |
433.何度も見て、最近自分の中で新しくできた解釈です。 あの世でキューブリックは、「この作品の本当の意味? ねぇよ、ファック(笑)」 と ほくそえんでいるのかもしれない? 映画が始まって40数分、まだまだ前半の、作中のワンシーンより「いつまで この作り話を流さなきゃならないんですか?」「分からん」これは彼の本音じゃないかと思うんだ。 でも次見たときには、僕はここでまた、「素晴らしい映像美、人類の大きな2歩目だ!」と皆と口調を揃えてコメントしているかもしれない。 ある意味 推理サスペンスですよこれ。 【STEVE-O】さん [ビデオ(字幕)] 10点(2007-07-10 09:16:10) (笑:1票) |
432.おっ~、これが金字塔と言われているものか~。ほっ~なるほど、ふむふむ…もし私が眼鏡を掛けていて鑑賞後おもむろに外し、ツルの先を口の端にくわえ一考した後、「凄いねぇ」と一言発したら少しはインテリに見えるんでしょうね。・・・しかし正直言ってよく分りませんでした;。いやいや分らぬどころか眠気を催すばかりの始末。こりゃイカンと頭ハッキリのお目目パッチリで持ち得る限りの感性と知性を総動員し、改めて挑みもしたけれど箸にも棒にも掛からないとはこの事でものの役にも立たず撃沈…。この映画の良さを雄弁にまくしたてたりすると映画通だったりお洒落さんっぽかたりしてカッコイイんですけどねぇ。残念ながらモノリスのハイレベル過ぎる芸術性には周回遅れでついて行けませんし、内容もつまるところ凄く簡単なことを言っているのかなとも思うけれど、やはり疑問点もあり合点が行かないのです。するとこんな私にも密かに眠る自負心のような余計なプライドがムクムクと呼び起こされまして、良さを解らぬ悔しい気持ちもフツフツと湧いてくるのです。でも熱くなってみたところで悲しいかな、結局のところ〝猫に小判〟〝豚に真珠〟〝私に2001年宇宙の旅〟なのでした。ということで私はマタタビの方ががいいなぁ。 【ミスター・グレイ】さん [ビデオ(字幕)] 3点(2007-04-26 18:15:24) (良:1票) |
431.《ネタバレ》 20年ぶりに鑑賞。これで三回目。しかし、色あせない。飽きない。ひたすら映像美に酔うのみです。木星に着いてからなんでああなってしまうのか、全然わかんないけど、それでも全然オッケー。ディスカバリー号の造形的な美しさはスター・トレックのエンタープライズと双璧をなしますね。『ソラリス』とよく比較されますが、どちらもバイブルのような作品です。でも造形美では、こちらの方が勝ってます。『ソラリス』のデザインは、いかにも旧ソ連製って感じで(笑)。他の方のコメント全部読んでないので、以下のコメントは重複かもしれませんが、『鉄腕アトム』のアメリカ放送を見たキューブリックが手塚治虫にデザインのオファーを出していたというのは、手塚が自伝の中で紹介している有名な話ですね。結局手塚側が忙しくて実現しなかったのですが、でも、実現したとしても、きっと喧嘩別れに終わっていたと思う。天才二人は並び立たないんじゃないだろうか。 【いのうえ】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2007-02-09 00:03:33) (笑:1票) |
430.《ネタバレ》 あ、9点にしてしまった。正直に点数つけると9.4点でしょうか。 -0.6はこの映画を見てから後にいろいろネタバレやらキューブリックの話やらが頭に入ってきたので、少しマイナスになってしまった。 原作は先に(中学のとき)読み、高校時代に「公開以来の再上映!」っていうので5回見た。それほどインパクトのある映像でした。おりしも「SFブーム」とやらで、いろんな雑誌が出てきたり、ヤマト関連からアニメブームとか言われたりしていた時代。 この映画を見た、見ていないで、SFマニアかどうか別れた時代。 黒澤の「七人の侍」ではないけれど、「みるべし!」と人に勧められる映画で、見た人との共有性がその頃はなんとも言えないものがあった。 15年前、大阪梅田の旧OS劇場閉鎖の時、初めてシネラマで見た。 高校時代の5回も高かったビデオを捨ててしまいたいようなさらにすごい映像だった。 この映画こそ、映画館で見るべき映画だと思います。DVD買ってしまったけれどねぇ。 【亜輪蔵old】さん [DVD(字幕)] 9点(2006-06-29 10:08:18) (良:1票) |
429.《ネタバレ》 完璧なSF映画ではないでしょうか? 意味わからないから好きじゃないという意見が多いし、はじめから退屈で辞めちゃう人とかも入るでしょうけど、この映画に必要ない場面など無いですからね。 タイトルからは想像も出来ないほどの恐怖。それは音を使った高度なレベルで、特に人間が宇宙に飛んでいってしまうシーンの無音は想像を絶する恐怖。あとHAL2000がじっと人間を見つめる様。トラウマになりそうなくらい恐ろしいです。 ラストはトランス状態ですが、意味なんて考えてちゃきっといけないんでしょう。 【坊主13】さん [DVD(字幕)] 10点(2005-11-04 09:33:34) (良:1票) |
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428.《ネタバレ》 グリップシューズって無理あるでしょう?無重力を表現することができなかったのかね。DVDは最初2分ほど真っ暗な画面が続いていて壊れてるのかと思ったよ。キューブリックは以下のコメントをしてるそうです。「“2001年”で描き出されたのは、血塗られた進化をたどった人類の悲劇だ。猿は手に入れた道具(骨)を殺しに使うことでヒトに進化した。次にヒトは道具の進化の最終形態ともいうべきHALを殺すことであのスター・ゲートを通過する。木星(白い部屋)にいるボーマンは殺す相手がいないので、自分で自分を殺し始めた。そして一瞬で老人化する。老人になったボーマンは殺し尽くした結果、眼前に現れたモノリスの手助けで新生命として転生し、グレート・サタンとなって地球に凱旋し、人類を宇宙から見下ろす。地球は赤ン坊に与えられたオモチャだ」 冗長な映像は神秘性を表現しようとしたつもりみたいだけど、本来描きたい物がないのに、ハッタリをかましてるだけだよ。難解にしてあるけど読み解いてみるとくだらない。こんな映画見る必要ないです。ただの拷問!! 【承太郎】さん [DVD(字幕)] 0点(2005-11-02 04:05:38) (良:1票) |
427.凄い映像だ。。。 40年近くも前にこんな映像を撮ったのかっ! キューブリックすげぇ!! リアリティばりばり! 今見ても全然古くない。 宇宙の無音感がびしびし伝わってくる。 これ観た後にバキューンドキューンバリバリドカーンってな音を使った映画観ると、全部安っぽくてウソっぽい。 本気でじっくり鑑賞しなきゃ眠くなりますけどね(笑) ものすごく濃密な映画です。 次のステップに踏み出した人類に、どんな未来が待つのだろう。。。 【とっすぃ】さん [ビデオ(字幕)] 10点(2005-10-27 14:33:31) (良:1票) |
426.小説版を読んでようやく理解しました。たしかに映画だけでは最後の展開がよく分かりません。でもそれを差し引きしてもこの映画はやはり素晴しいんだと思う。だってそうじゃなかったら、いちいち小説を読んでちゃんと理解しようなんて気にもならないと思うし。ちなみにこの映画が公開されたとき、日本では『怪獣総進撃』が公開されました。両者の月面シーンを比較してみると楽しい…かも。 【とかげ12号】さん [CS・衛星(字幕)] 10点(2005-10-26 23:06:09) (良:1票) |
【y_osuka】さん [ビデオ(字幕)] 4点(2005-05-14 00:26:56) (良:1票) |
424.《ネタバレ》 以前、確かに見た。けど、正直、この作品で覚えていたのは、映画の冒頭で猿が投げた棒切れが宇宙船になるんだよね。黒い石版がデンと立ってて、で、ラストは、宇宙に胎児が浮かんでたんだよね。って、それだけだった。久し振りに見て、改めて、それしか覚えていないことに納得してしまった。一番緊張するはずのハルの叛乱のシーンさえ、アニメのボトムズのラスト込みで覚えていたようなものだし。いえ、今見れば、それなりに分かる。それなりに知識も増えたし、人生経験も積んだし。でも、今、改めて見ても、やっぱりストーリーは悲しいくらいダイジェストだし、さあ、貴方の知性を試そうってなくらい、抽象的だし。だから、何なの?って、終わり方だし。今は分からないとは言わないけど、ある意味、傲慢な作品だなぁ。ま、ここまで抽象的だと、理解出来ない貴方は無能って言われる気がして、反発する気力も起きないかもね。殆ど、ムンクの叫び的映画。でも、これが68年作っていうのは、やはり凄い。でもって、その後の、日本のSFアニメに及ぼした影響力ったら、ジャパニメーションがマトリックスに及ぼした影響力に勝るとも劣らない。本作無くして、今日の日本のSFアニメはなかったかも。ただ、見る人を選ぶ作品ではあるよね。 【由布】さん 6点(2004-10-04 23:58:51) (良:1票) |
423.この映画の内容は確かに難解で、一度見ただけではストーリーを理解することはまず無理と言っていいでしょう。しかし、何度か見ればだんだん分かってきますよ。そもそも、映画の魅力というのはストーリーだけではないと思います。この映画は、音楽が非常に上手い使われ方をしていますし、画面の構図や、CGのない時代で宇宙空間のリアリティを作り出す、監督の様々な工夫が施されていて、1シーンも見逃せないと言っても過言ではないでしょう。こういう映画は何度見ても新たな発見があるものです。ストーリーを理解するためにも、そして監督のいろいろな工夫を見つけ出すためにも、この映画は是非何度か見てみることをお勧めします。この映画は繰り返し見るのに値する映画です。 【デューク】さん 10点(2004-06-02 11:43:40) (良:1票) |
422.《ネタバレ》 家で見たんだけど耐えられなかった。最初のサル20分でもうだめ。一応、通して見たんだけど心ここにあらずって感じの鑑賞だったわ。ヒマな時、再鑑賞します…。 【T橋.COM】さん 1点(2004-03-25 20:25:55) (笑:1票) |
421.初めて観た時(70mm大画面 しかも混んでて前から2・3列目だったと思う)は、ラストシーンで鳥肌が立ちました。わけもわからずムチャクチャ感動。後から原作読んだりサントラ買ったり・・・DVDも持ってます(でも意外と何度も観てないんですよね)人により、観方により色々な解釈ができる映画のNo.1。一緒に観に行った友人とあぁだこうだと議論したのが懐かしい。2001年にはこんな世界が来るのかと漠然と感じていたこともありましたが、現実はまだこの程度。科学のみならず人間のレベルも全く上がっていません。(むしろ後退?)私にとっての2001年っていつのことでしょう。 【ぶぅ】さん 10点(2004-03-21 22:25:15) (笑:1票) |
420.《ネタバレ》 プロレスのテーマ曲というのが子供の頃からの一番の印象。当時としては正に驚愕の映像技術であり、それについては素直に評価する。人類の起源、宇宙基地、地球外生命体、神(?)と大風呂敷を敷いた割りに、メインは退屈極まりないコンピューターの反乱だったという期待はずれの作品。この映画が走りとすら思える無責任な終わり方にしても、単なるキューブリックの自己満足としか思えない。 【まさサイトー】さん 4点(2004-02-28 05:22:11) (良:1票) |
419.《ネタバレ》 ヒトの持つ「感性」と「知性」を、この映画ほど同時に激しく揺さぶる作品があるだろうか? 感じることと考えること。この相反していながらも密接に結び付くヒトの二つの能力を、極限にまで増大してくれる作品。その意味で、音楽でも小説でもなく、まさに「映画」にしかなし得ないことを最も高いレベルで達成した、20世紀の記念碑。「HALの反乱」という直接的な恐怖が表層的な物語を引っ張る一方、「ヒトとは何かを知ってしまうこと」への恐怖がジワジワと深層を浸していく。進化とは奇跡であり謎であり、運命であり偶然であり、善でも悪でもある。キューブリックの映画には、感動したい、泣きたい、笑いたい、怖がりたい、ドキドキしたい、などなどの「機能」を求めない方がよい。そうすれば、そんな予定調和的な見返りの代わりに、「何か」を手にできるかもしれない。ちなみに、アーサー・C・クラークの小説は原作ではなく、言ってみれば解説書とか手引書みたいなものなので、解釈の参考にはなる。もちろん、唯一無二の正解などないけれど。 【眠い悪魔】さん 10点(2004-01-27 01:15:57) (良:1票) |