318.《ネタバレ》 デイブの救いようのない悲惨さが印象的でした。絶対に嘘を言ってはならない時に嘘をついてしまう。そこがデイブの弱さだったのかも知れません。 【TAKI】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-12-25 00:00:44) |
317.《ネタバレ》 「許されざる者」と同様、正義など曖昧でいい加減なものだということでしょう。家の中でも一番かわいがっていた娘を殺された父親の怒りや喪失感から物語はスタートしますが(幸せだった日常と、突然それが壊された衝撃を見事に描写したイーストウッドとショーン・ペンの実力には脱帽なのです)、見ている私たちはここでジミーに目いっぱい感情移入し、「必ず犯人を殺してやる」と娘の遺体に誓う父親の決意に賛同します。しかし彼は誤った相手に復讐をしてしまう、しかもそれはかつての親友であり、家族ぐるみの付き合いをするデイブだったという絶望的な展開を迎えます。では、ジミーは間違っていたのか?最愛の娘を殺した相手への復讐心は、親であれば誰もが持ちうるものです。また、犯人に対してジミーが何をするのかをわかった上で、デイブの妻は「うちの夫が犯人です」と告白し、さらにデイブは警察からマークされ、問い詰めると意味不明なことを言い出す状態。少なくともあの夜、あの場で、デイブを犯人だと決め付けたジミーの判断は妥当なものだったといえます。しかし結果としてジミーはとんでもない判断ミスを犯してしまった。人間は神様ではないから、わかった気でいても真実のすべてを知り得ないし、そんな脆弱な認識を基礎に人の生死を決めると、いつか取り返しのつかないことをやってしまう。いかに正当な理由を持つ者であっても、過ちは犯してしまう。人が人を裁くこと、善と悪を区別することがいかに難しく、不確かなものであるかをこの映画は説きます。監督もまた、物語の登場人物に善悪の色づけをすることなく、すべての生きざまを淡々と描いていきます。。。と、ここまでは「許されざる者」と同一の主張なのですが、さらに無情感を押し出したのがラストのパレードです。自分の誤解が原因で夫を失いながら、その現実を受け止めきれずに人ごみの中に夫を探す哀れなデイブの妻。一方、事件が解決し、家族と共に新たな生活をはじめようとするジミーと、夫婦の絆を取り戻したショーンは、そんな痛ましい姿が目に入ることを意図的に避けようとします。恐ろしく冷酷でありながら、人間というものを鋭く描いた場面ですが、ここで唯一デイブの妻と目を合わせるのがジミーの妻です。夫の過ちを受け入れ、kジミーを後悔から立ち直らせた彼女は、夫を信じ切れなかったデイブの妻に対して勝者のまなざしを向けます。ここは本当に怖かったですね。 【ザ・チャンバラ】さん [DVD(吹替)] 9点(2009-12-23 18:26:53) (良:3票) |
316.作品カテゴリーとしてはミステリーかサスペンスに入るのだろうけど、本質はホラー映画。犯した過ちが大きすぎる。 主役3人が迫真の演技でよかった。 また見たい。 【Yu】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-12-22 08:53:44) |
315.《ネタバレ》 キツイ映画でした。デイブが不憫過ぎる。デイブの奥さんがジミーを撃ち殺す位のエンディングを期待してしまいました。ただ、俳優さん達の演技(特にジミーとデイブ)は良かったです。ジミーが逮捕される事を祈るのみです。 【キノコ頭】さん [DVD(字幕)] 5点(2009-12-06 23:37:12) |
314.この映画、は、レビューしづらいなあ。面白いしグイグイ引きこまれたんだけど、脚本勝ちかというとそうでもなく、画面や演出、展開で魅せるかというとそういうわけでもない。役者達の演技だけで引き込む正統な(ある意味では異端な)作品なのだけど、見終わった後も何の感情の起伏ももたらさないという意味では他人に薦めるのは憚られる。個人的にはケビン・ベーコンが珍しくまともな役だったのが面白かった。 【DeVante】さん [DVD(字幕)] 6点(2009-09-12 02:31:47) |
313.《ネタバレ》 ある殺人事件を中心に物語が進行するサスペンス・ミステリー。イーストウッド作品特有の淡々とした雰囲気が物語展開によくマッチしていました。観ているうちに気が重くなってくるのがイーストウッド作品の副作用ですね。 【獅子-平常心】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2009-09-12 01:28:23) |
312.《ネタバレ》 ○評価の難しい作品。あちこちにいろんな解釈の生まれるシーンがあって考えさせられる。○終盤、奥さんになだめられるジミー。一家族としてジミーの行動は正当化されるべきなんだろう。あくまで家族と言う単位で見れば。しかし、パレードでショーンに指ピストルされる。やはり捕まるんだろう。○いろんな巡り合わせはあるが、ジミーがデイブを殺すのと、ジミーの娘の殺人犯が見つかるところだけが都合良過ぎる。まぁ仕方ないだろうが。○ショーンの奥さんのエピソードがストーリーとどう関連しているのかが不明。 【TOSHI】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-08-17 11:52:39) |
311.《ネタバレ》 難しい映画は苦手!っていう人でも大丈夫。ストーリーの進行に優しさがあるので、この映画なら、おいてけぼりにされません。だからといって中身の薄い映画ではありません。ジメジメした展開だけど、これからどう進展していくのかミステリアスな部分が多く、引き込まれていきます。派手さはほとんど無く地味だけど、ショーン・ペンとケヴィン・ベーコンが最高に良い味を出しています。クリント・イーストウッド監督が作る、本作のような雰囲気の作風はとても好みです。 【VNTS】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-08-11 19:33:54) (良:1票) |
310.《ネタバレ》 これは怒りと暴力の連鎖、それに関わる人々が非常にリアルに描かれていると感じる。癒えることなく血を流し続けるキズを持ちながら必死でそれに耐え、平静を装っているデイヴ。ジミーとショーンにとってはデイヴのその存在自体が重荷だったのでしょう。セレステは全てを予想し、告白する相手にジミーを選ぶ。アナベスは自分にジミーに言いきかせ、間違ってはいないと思い込むことで自分と家族を守る。毎月の500ドルの送金のために父親のことを諦めざるをえないあの一家。ラスト近くデイヴから開放されたかのように妻からの電話に初めて謝罪の言葉を口にするショーン。これらは自分はこうはなりたくない、なるまいと思いながらも、何かがきっかけとなって誰でもそうなりえる現実なのだと思う。同情はできないが娘を殺され、ショーンが語る納得できそうにない自白内容を受け入れるしかないジミー。アナベスの「あなたにはあと二人娘がいるのよ」という言葉からも想像できる義理の娘との確執。その娘がいなくなったことで自分と実の娘たちでジミーを独占できる満足感があの独善的な言葉となったように思う。デイヴがケイティ殺しの犯人と思い込んだセレステはそれを世間に知られることを最も恐れたのだろう。イーストウッド監督はこのような表には出にくい人の業を淡々と映し出していく。正義はないけれど深い作品です。しかし車で連れ去られた25年前と同じ光景は痛すぎる。忌まわしい過去の上に殺人者となってしまったことを抱え、救われることなく葬られたデイヴがなんとも痛ましく涙が出ました。一見平穏を取り戻したかのようなラスト、しかし何も解決はしていない。またしても臭いものに蓋をしてしまった人々。怒りと暴力の連鎖はデイヴの息子マイケルに繋がっていくのでしょう。決して忘れることなどできない不幸を忘れるんだ、忘れなさいと無かったこととして無理やり封じ込めることの不条理、恐ろしさを感じる。アナベスのあの言葉が象徴的です。ティム・ロビンスは秀逸。ショーン・ペンはハマリ役ですね。マーシャ・ゲイ・ハーデンのオドオドとした歯がゆい演技とパレードのシーンでローラ・リニーが見せたあの目、表情が凄い。ケヴィン・ベーコンが初めてシブく、かっこよく見えましたねえ。そして「グラディエーター」「アンブレイカブル」の大っ嫌いな子役のあの子。最初に出てきた時にイヤな予感がした。 【envy】さん [映画館(字幕)] 10点(2009-07-08 23:05:51) (良:4票) |
309.実力俳優3人の濃厚な競演、監督クリント・イーストウッドの真摯な映画作りに対する姿勢により、相当に濃密で優れた映画であることは間違いないのだろうが、やはり個人的にはこの映画は好きになれないという結論に終始する。そのあまりに救いの無い顛末には反感を覚えるしかなく、決して良い映画とは思えなかった。致命的だったのは、ラストにきてチグハグなケビン・ベーコン演じるショーンのキャラクターだ。あの描き方では説明不足だし、他の2人とくらべると人間描写に完成度がなかったように思う。ケビン・ベーコンの演技は素晴らしかっただけに残念だ。 【鉄腕麗人】さん [映画館(字幕)] 3点(2009-06-25 16:16:32) |
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308.ストーリー的には人が殺されたりとか色々あるんだけど、 映像的には過激な部分は抑えめで、もの足りないほどです。 映像よりも内面的な怖さを重視してるんですかね。 しかしすっきりしない終わり方です。 世の中こういう微妙なこともある、ということなのでしょうか。 【且】さん [地上波(吹替)] 5点(2009-04-26 02:00:46) |
307.こんな映画にどうやって点をつけろというの? レビューこそさほどアップしてないけど、それなりに映画は見てきたけど、 感想を形容できん。こんなことは初めてかもな。 この混沌をどう表現しろと?こんな映画を作るこの爺さんは何者なんだ? この映画は採点するという範疇外に置いといてもらえません? もしくは点数欄に「Chaos」を足しといてくれ。 まるでドキュメントのような飾りのない展開。 キョーレツなキャスティング。 人間はそれ以下でもそれ以上でもありません。 もう勘弁してください。 【ぱぴんぐ】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-04-11 03:32:32) |
306.《ネタバレ》 なんだかまったく救いようの無いお話で暗くなってしまった。 【osamurai】さん [DVD(字幕)] 3点(2009-03-01 14:53:53) |
305.《ネタバレ》 内容も役者の演技も見応えはありましたけど救いがないなぁ…。見終わって後味が悪いというか空虚な気持ちになりました。あぁ~ティム・ロビンス可哀相や。 【ギニュー】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-02-23 20:24:12) |
304.《ネタバレ》 ああっ・・どうしたらいいんだよ!このやりきれない気持ち・・ 観終わった後の素直な私の心の言葉。そして『ショーン・ペンがティム・ロビンスを先走って殺めてしまい然るべき罰も受けないまま普通の生活を続けるのか?ふざけんな』と怒りに思いましたが、すぐに『いや・・待てよ。そうとも言い切れない・・うーん』『あっでもショーン・ペンはもしかして・・うーん』とか様々な解釈が浮かんで来て頭の中をうごめいています。そしてもう一回観てしまうのです・・。こういう観るたびに考えてしまう映画はあまりにも内容が重くても結局、好きなのです。全く厄介な映画です。 【まりん】さん [DVD(字幕)] 8点(2009-02-22 19:06:20) |
303.《ネタバレ》 ジミーの奥さんの最期の言葉に「お前は死ね」と思った。ジミーにも思った。強さって?弱さじゃん。私、ちょっと怒ってるみたい。実は途中うとうとしちゃったんだけど、怒りで目が覚めた。ジミーの首のクロスの入れ墨、デイブをさらった男の指輪と同じだった。 デイブは25年前に車に乗って連れ去られ、25年後にまた連れ去られてしまった。 この映画は伏線で成り立っている。それは監督の「どうだ!」と云う自己満足。なのにそれにのってしまった。 |
302.すごく良くできていて人物描写もリアルなんですけど、ひたすら暗く救いがないですね。イーストウッドの中では一番好きですが。 【色鉛筆】さん [地上波(字幕)] 7点(2009-01-08 07:48:18) |
301.《ネタバレ》 重いだの暗いのだの言われてるからずっと敬遠していのだが、内容的にはクダラナイ間違い殺人だったな。さて男優3人がトヤカク言われますが、焦点はなんと言ってもその奥さん達3人でしょう。殺人者の旦那に「あんたは正しい」と言い切るバカ女。確証もないのに被害者の父親に「旦那が犯人です。」と言ってしまうバカ女。(腹を刺されるんだから犯人とかなりの格闘をしてるハズ。その時点で娘殺しはシロでしょうよ。)旦那に無言電話をかけるバカ女。こういう女と一緒になると最悪ですね。よくコレだけバカな女達が揃ったなと。妻選びは人生や生命を左右するんですね。まあ逆もそうでしょうけど。後は殺人者と大卒警官と精神障害者が一緒にすごす幼少期の近所・地域付き合いのリスクですね。公立の学力不問の小中に行けば、よくある話です。友人環境の影響で人生が狂った人達を何人も見てきました。これらの環境を上手く凌げば人生経験豊かになるんでしょうが、リスクは大きいですね。私立の小中に行けば、ちょっと勘違いした小皇帝の金太郎飴みたいなつまらん友人しかできないでしょうが、人生を踏み外すリスクはやはり小さいのかな?とあらためて思いました。 親世代の住環境のレベルが低いと気が付いたなら、そこから抜け出すのが人生目標の一つであって(でなければ格差の世襲・連鎖は終わらない)、居残った時点で親以上の人生は歩めないんだろうね。まあ金持ち=幸せだとは思いませんが、住民レベルが低くて犯罪の多い街は勘弁です。 【東京50km圏道路地図】さん [CS・衛星(字幕)] 4点(2008-11-21 00:17:35) (良:2票) |
300.《ネタバレ》 憂鬱な雰囲気に打ちのめされそうになりますね。 見てるこっちはどうすりゃ良いのさ?っていう置いてけぼり感がたまらないです。 生活に潜む大昔に遭遇した犯罪行為が今の人間の生活を壊していくのが恐ろしい。 いったい誰を憎めばいいのか分からない。 少年に対する性犯罪がこういう人たちを作るって言うのはあまりに現実的。 【黒猫クック】さん [DVD(字幕なし「原語」)] 8点(2008-10-09 21:23:48) (良:1票) |
299.とにかく重厚なサスペンスですが、かなり秀逸にできています。長めの映画にも関わらず、無駄なシーンが一切なく、目を離したくなることはありません。それぞれの役者に重みと影があり、ストーリーを際立てています。暗いです。 【すべから】さん [DVD(字幕)] 8点(2008-10-09 14:39:26) |