120.《ネタバレ》 なくなった東ドイツがまだあると嘘をつくのはすごくいいアイデアだと思いました。絶対不可能なことだけど、多分これをやりたかった人はたくさんいたんじゃないかと思う。ソ連型社会主義が変な方向に向かっていることはうすうす感づきながらやっぱり否定されるのは悲しいんじゃないかと。今度またゆっくり観たいです。 【HOPUKO】さん [DVD(字幕)] 9点(2008-02-08 15:04:20) |
119.《ネタバレ》 この映画はとても切なかった。 「せつない」という言葉は英語には存在しない言葉だといいます。 日本語でもかなり微妙な言葉です。それは涙がぼろぼろ出るほど悲しいという感情ではなく、どこか甘さがあって、涙は数粒しか流れないような、なんとも表現しにくい感情です。その「せつない」という感情を充分に味わうことができるのが、この作品でした。 母親はあとわずかな命だという事は分かっていました。それで息子は「母さんの死ぬときまで、騙しきってやる」と考えます。 この「嘘」がこの映画の最高の見所になります。 友人と2人でニュースを作ってまで、母親を騙そうとする姿は、とても笑えるのだけど、切なさが漂ってくる笑いがあるのです(泣) 最後に母親がその嘘に気がついたにもかかわらず、知らんふりをして言った「素晴らしいわ」という言葉のなんと素晴らしいことでしょうか? それを息子は、嘘のニュースを見て、母親が信じていた共産主義が勝利したことに喜んでいるのだと思って得意顔になっていました。 しかし実は、息子のついた一世一代の嘘に対して「素晴らしいわ」と言ったのだと思うともう本当に切なくなってきます。 この映画に登場するすべての人間のつく嘘の切なさに強く共感しました。 ちなみにこの母親の設定は、作家三浦綾子の自伝小説「道ありき」と、とても似ていました。 【花守湖】さん [映画館(字幕)] 7点(2008-02-02 10:55:01) |
118.全く共感・感情移入できず。てかあんなの普通ばれるでしょ。良かったのは運ばれるレーニン像とかわいい赤ちゃん。 【すたーちゃいるど】さん [DVD(字幕)] 4点(2008-01-25 07:06:55) |
117.《ネタバレ》 素直に感動できる映画でした。コメディと聞いていたけど、ヒューマンドラマですねジャンル的には。主人公が母親にドイツ統一のことを必死で隠そうとするのがとてもすごかったです!「そこまでするか?」みたいな感じで見ていました。でもそれは、母親のためでもあり、自分のためでもあったというのが好印象でした。最後に母親にみせたビデオに編集したものは、主人公が理想とした東西ドイツの統一だったと思います。良い映画でした。 【のび太】さん [DVD(吹替)] 8点(2008-01-22 21:31:55) |
116.《ネタバレ》 母の体を思いやり、それはもう何があっても守り続ける一つの嘘。がむしゃらに、時に強引に嘘をつき続ける息子の根底には母への深い愛があって、まわりも(そう、母親も!)それを知っているから結局その青臭さにつきあう。なんて優しい映画。ニュースを撮ってくれた彼なんて、あんなにいい友人、いないよ。大事にしな。最後のみんなでニュースを見るシーン、あそこではもう母は真実を知っているんだろうなあと思いながら見ていたので、DVD特典の未公開シーンでアレ?となった。あれっ母は真実を知らないのか…?あ、これも母の嘘、なのか。す、すごい。一瞬だまされた。息子の嘘もすばらしいが母にはかなわない。母の愛というものの深さを測るには、私は若すぎるのだろう。ちょっと点上乗せ。 【デルモゾールG軟膏】さん [DVD(字幕)] 9点(2008-01-20 01:05:12) |
115.《ネタバレ》 エピソード・小ネタ情報を今拝見しまして、やっぱり!と思いました・・・ なんかおかしいと思ってたんですよね 笑 これは素敵な映画ですね。キャラクターの軽さが、ちゃんと見てる人を中心まで案内してくれます。 母は聡明で強く、愛にあふれていました。いや、映画全体に愛があふれています。 暖かくなる映画でした。 しかしお母さんの前をレーニン像が飛んでいくのは、見てる方がはらはらしました・・・ 【しゃっくり】さん [DVD(字幕)] 8点(2007-12-09 02:54:19) |
114.《ネタバレ》 嘘も使いようによっては、薬になるばかりでなく、人を幸福にする。愛する肉親の精神的な安定と安らかな死への旅立ちのためなら、歴史さえも変えることは苦にしない。何と言うメルヘンだろう。何と言う愛だろう。ついでに理想の世界を描いてみよう。わかる、俺もそうするだろう。想定外のハプニングにも臨機応変に対処する心意気が泣かせる。どんな事があっても、ごめん、実は・・・なんて死んでも言わない。父親が協力した場面は、さすがに笑ったが。嘘でも言い続ければほんとになる。夢もあきらめなければ実現する。全てが母親への愛なのだ。 【パセリセージ】さん [DVD(字幕)] 8点(2007-09-07 23:41:34) |
113.《ネタバレ》 『ベルリンの壁崩壊』を扱った映画が(自分の中では)あまりない上に本作は「東側」の視点から描いたものだ。正直世界史の授業では「西ドイツと東ドイツが一つになって民主化されていきました、めでたしめでたし」みたいに教えられたから、『ベルリンの壁崩壊』に対するイメージはそれしかなかった。だが、「東側」からの視点で観てみると、必ずしも彼ら全員にとってはハッピーエンドではではないことが分かった。自分が今まで信じてきた教義がある日を境に反転してしまって、いきなりマクドナルドとかが進出してくる、・・・ってなったら実際「ポカ~ン(゜ρ゜)」でしょ笑 お母さんに嘘をつき続けることを貫徹する息子。やっぱ観てる側としては正直「本当のこと教えようよ・・・」って心苦しくなってしまう。だけどそんなこときっとお母さんは分かってたんだろうな。分かってても息子が自分のために嘘をついてくれることに親孝行を感じたんだろう。そう信じたいものだ。 【たいがー】さん [DVD(字幕)] 8点(2007-07-16 16:20:54) (良:1票) |
112.《ネタバレ》 息子の騙してくれていた苦労を想像できず、騙されたフリをする母のフォローをしておかなければ母が悪者に映ってしまう危険がある。今や息子は苦労とも思わない作業かもしれないが、このままでは思慮浅い人物に仕上がってしのうのではないだろうか。ただでさえ、母には騙していた過去があるわけだし。 【カラバ侯爵】さん [DVD(吹替)] 6点(2007-07-16 05:51:10) |
111.別荘から最後にかけてはなかなか良かった。それとピクルスが美味しそうだった。 【映画大好きっ子】さん [DVD(字幕)] 7点(2007-07-15 20:45:30) |
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110.《ネタバレ》 母親も、子どももお互いに愛しているからこそ、嘘をついている。 お互いに自分なら、真実を知らせて欲しいのに、相手に対しては思いやりの嘘をついてしまう。 東西統一とか政治的な問題でなくても、そういう点では、広くどこの家族にでも当てはまる部分はあるんだろうと思った。 ただ、音楽があまりに暗く、淡々としていて、感情移入はあまりできなかった。(休みの朝一で見たせいで、テンションがあわなかっただけかな) 【りえりえ】さん [DVD(字幕)] 6点(2007-05-23 20:56:44) |
109.社会派映画っぽくないねこれ。主はあくまで家族愛なのかな。息子の言動笑っちゃうくらい必死だし。あと東西ドイツ統一は知っていたけど、当事者らの様子までわかる点でこの映画はいいです。社会主義国を否定的に描いてるわけでもないし。良作でした。 【しっぽり】さん [DVD(字幕)] 5点(2007-04-27 12:45:13) |
108.《ネタバレ》 お母さん役がとにかくよかった。息子がお母さんのために作成した偽テレビ番組を観ている時にお母さんはテレビではなく息子を見ていた。あの時の視線は映画とはいえ本当の母親のまなざしだったような気がする。彼女が息子のした事に気づいていたかどうかは物語では言及されていないが、祖国の大きな変貌よりも息子の母を思う気持ちのほうが、母親にとってはずっとずっと大きなことなんだと思う。 【珈琲時間】さん [DVD(字幕)] 7点(2007-04-07 11:27:28) |
107.《ネタバレ》 主人公の努力とそれに協力する周りの人の優しさには感動するし、いつ秘密がばれないかハラハラとする。見てる側からの主人公達の無理のある嘘には笑いもする。だが展開の最後になって人物の描写が足りない気がした。心にもやもやとしたすっきりしない気持ちが残ったのは残念。 【寺 梅斗】さん [DVD(吹替)] 6点(2007-01-14 09:35:22) |
106.まだ最近だからかもしれないが、冷戦の崩壊をテーマにした映画って少ないような気がする。西と東は同じドイツ人の国でありながら文化や価値観がまったく違くなっている。(ピクルスやトラバントが好例として挙げられているけど)日本人はまずコメディとして見てしまうだろうけど、当事国であるドイツ人にとっては、この映画は切実なものだろう。社会的メッセージ性があり、かつ程よい笑いもとれる良作だと思う。 【こまごま】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2007-01-04 11:55:43) |
【亜空間】さん [DVD(字幕)] 9点(2006-12-12 12:45:03) |
104.シリアス、感動、ラブストーリー、ファミリー、コメディ、政治、風刺などの要素がここまで絶妙のバランスで組み合わさった映画は見たことがない。そもそも東の体制が一種の壮大なお笑いのネタみたいなものだったからこそこんな映画が存在するわけだが、西も同時に皮肉る(むしろ皮肉はそちらに対してが多い)バランス感覚も素晴らしい。シリアスな部分を笑えるというのは凄いことだと思う。 【Arufu】さん [DVD(字幕)] 9点(2006-11-12 14:02:44) |
103.《ネタバレ》 母のための嘘がやがて自分自身のための嘘に変わっていくところが面白い。東ドイツという国家、自分が信じていた体制、憧れていた宇宙飛行士、それらが古臭さの象徴ではなく、もっと神々しいものであった、と考えてしまう人間の心理ってのはよく理解できる。「昔はよかった」っていうノスタルジーで旧体制を神格化するんじゃなく、単に自分の来歴を新体制に変わったからといって「間違ってた」なんて簡単には言いたくないだけ、そんな変な強情さ、というか湿った弱さが人間的で好きだ。 【はざま職人】さん [DVD(字幕)] 7点(2006-10-20 23:04:45) |
102.ここ数年で一番期待外れだった。ある日、職場のある同僚も同じ意見だったので、「どこがつまらなかった?」と聞いたが、2人で「よくわからん」てな話になった。その後もたまたま再見する機会があったが、それでもやっぱり自分がこの映画のどこが気に入らないのか、わからなかった。こんなことは滅多にないことなんですが。 で、最近になって、自分が何を期待してこの映画を見たか、もう一度よーく考えてみた。結論が出た。見る前に「グッバイ、レーニン」というフレーズから私が想像したのは、愛する国のハリボテさ加減を知る少年の哀切な感性、だったのだ。だけど、ストーリーはかなり違った。元から、彼は国がおかしいと気付いていたしね。ところが、彼は、ただひたすら母のため、だけの理由で、旧東ドイツの体制そのもののようなウソを重ねていく。そしてそれが美談のように帰結している。これが、この映画の矛盾点じゃなかろうか。どうもこの映画は私には合わんゾ、と思った理由が、やっとおぼろげながら、見えてきた。 【おばちゃん】さん [ビデオ(吹替)] 5点(2006-08-30 23:08:55) |
101.これを含めてダニエル・ブリュールの出ているドイツ映画は個人的に素晴らしい。ベルリンの壁という、東西を分割していた「とてつもないもの」がつい15年前まで存在した国だからこそ作れるんじゃないかと思ってしまうほどに、非常に政治的なものをうまく組み込んでいるものが多いと思う。この映画の主人公や家族はある意味すごいリアルだと思う。壁の崩壊を開放という風に私を含め、西側の民主主義国は捉えてきたわけであるけど、東側にとってみれば開放と同時に色んな破壊もあったのだということを、この映画はディテールでしっかり伝えてくれる。家族愛や母の国家に対する愛、そんな一家族の動向など無視して突き動き、知らん振りの世界情勢。そんな状態の中、必死に家族と社会とが融合しようともがく姿。見方によってはコミカルではあるが、その健気さに私はめちゃくちゃ感動した。 【ダブロン】さん [DVD(字幕)] 10点(2006-08-13 10:55:57) |