146.この監督は実は「笑い」というモノを理解しているんじゃないかという気がする。
笑いの基本である「やるなと言われたことを必ずする」という姿勢が特によろしい。
自分の命がかかっているのに、あそこまで必死に楊枝を取ろうとする姿にはマジで心打たれた。
この世の中には自分の命よりも守るべき大切なモノがあるんだなあと。
その他にも宇宙人の全貌が映ったときのあの衝撃はモノ凄かったよ。
あのデザインは常人には描けんよ。
銃をイキナリ電話代わりに使用するといった小技も使いながら、運転席に座っている人が何も突っ込まないのもクール。
そして映画史上に残るであろう名言「アイ、ダディッツ!」を産むことになるのである。
あまりにも斬新な映画ため、ちょっとこの時代には高尚すぎたのかもしれない。
欲を言えば、最後幼虫みたいなのがマンホールに落ちようとするのを何も知らずに踏んで終わりの方が面白かったと思う。
知らないうちになんとなく世界が救われてるという方がこの映画らしいだろう。
それにしてもあのウナギはどうやったらグレイタイプの宇宙人になるのだろうか。
グレイタイプが赤い粉末をばらまく、それが人間等の体内に入り成長して、お尻からウナギが出てくる。
そしてウナギは何故か一人で卵を産む。その後はどうなるんだ。
卵からかえった幼虫は結局ウナギになるだろうから、ウナギと幼虫のエンドレスだろう。
ウナギがしばらくして大きくなればグレイになるとしても、やっぱあの段階でいきなり卵はやりすぎじゃないのか。