31.《ネタバレ》 「奇怪なものを観た」というのが正直な感想だ。美しいヨーロッパの自然,華麗な生活を営む貴族達。だが,キューブリックの冷たい眼を通してみれば、それらが全て面妖で奇怪なものへと変わる。「この映画は一幅の絵のようだ」というコメントがあったが、これははかなり的確な指摘だと私は思う。確かにこの「絵」は美しい。しかし、いうまでもないことだが「絵を描く」というのは、実はかなり人工的な行為であって、大抵はその絵を描いた「精神」がその絵に立ち現れることに私は注目したい。「絵のような美しさ」の下に流れるものこそ、この映画の基調色だと思うのだ。まるで白痴のような眼をしたバリーが、腐臭を放ち奇形化しながら人生の闇に落ち込んでいく...。やはりこの「絵」には、グロテスクで冷たい西欧的精神の暗いトーンがはっきりと表れているように私には思える。まるでゴヤだ。 |
30.数々のキューブリック作品で鑑賞中断し、挫折を繰り返してる私。『シャイニング』だけが唯一完全制覇できた作品でした。そしてやっとこ、これが仲間入り~。小難しくもなく、カルト色も強くなく気軽に楽しめました。しかし、到底物語の主人公になりそうもないダメ男の話を題材に選ぶあたりはやっぱりキューブリック・・・。ほんとに、何だったんだよ、何の教訓だよー?と問い掛けたくなる内容だけど、TVドラママじゃない、映画の贅沢さを思い切り満喫できました。 【桃子】さん 8点(2004-01-28 15:39:17) |
29.美術、照明、衣装は画期的。でも長かったな~。小林信彦さんのコメントがすべてを言い切っている。曰く「イギリス無責任野郎」 【ひろみつ】さん 7点(2004-01-02 23:29:20) |
28.確かNASAから手に入れたと聞きましたが、非常に明るいレンズを使って、ろうそくの火のみをつかって屋内シーンを撮影しています。こういうチャレンジを彼はよくしますね。スコットが「決闘者」で同じ試みをしたかったそうですが、断念したそうです。 【ロイ・ニアリー】さん 8点(2003-12-12 22:46:09) |
27.映像、美術とても素晴らしく美しい。平民が貴族に成り上がりそして没落していく様を哀しく綴っている。長かった・・・救いが無かったのも追い討ちだったし。 【HIGEニズム】さん [映画館(字幕)] 5点(2003-12-09 12:46:37) |
26.僕は逆ですね。ゆったりしてて尺も長いんだけど、眠たくならなかった。丁寧の極み、みたいな感じがよかったのでしょうか? 内容は、はっきりいっておもしろいとは思いませんけど 【ようすけ】さん [DVD(字幕)] 5点(2003-12-05 21:37:54) |
25.うーん、長い。映像はいいです。故に眠くなる。 【グルグル】さん 5点(2003-12-03 02:57:46) |
24.スゲーきれいで悲しい、キューブリックは何か他の映画とは違う。。 【ヒロヒロ】さん 2点(2003-11-27 21:14:58) |
23.映像が美しすぎる、ストーリーも最高。もうちょっと短かったら10点 【BAMBI】さん 9点(2003-11-26 16:04:21) |
22.感想のためにいろいろと考えたり、書いたりしてみたのだけれど、そのつど「バリー・リンドン」が持つ、凡人が評するのもおこがましいくらいの完成度で打ちのめされてしまい、けっきょく何を書いても陳腐な文章になってしまう。だからもう、「バリー・リンドン」と聞かれたら「大傑作」と答えるしかない。もうね、映画の星からやって来た完璧(パーフェクト)超人だったんじゃないですかね、キューブリックは。超人パワー1億くらいの。 【ウーフー】さん 10点(2003-10-15 22:43:37) |
|
21.失うものが何も無い時は、口先三寸で世の中を渡り歩き野望に向かって突き進む。ところが守るものが出来た時転落へと歩み始める。野心に刈られた人間も転落していく人間も端から見てると狂気にしか見えない。人生いろいろです。 【亜流派 十五郎】さん 5点(2003-09-13 10:41:47) |
20.色がきれいな映画だけど長さを感じてしまいました。退屈でした。ライアン・オニールはペーパームーンを除くと、どうも相性悪いんです。 【omut】さん 5点(2003-07-15 04:39:45) |
19.溜め息が出るくらい美しい映像を堪能する為の映画だと思います。長さを感じないという意見を良く聞くけど、自分には果てしなく長く感じられました。キューブリック作品らしく静止画が多いせいもあり、うっかり気を失いかけた事もしばしば・・・。おまけに主人公の性格が個人的に最悪。全く感情移入出来なかったのも残念です。 【終末婚】さん 7点(2003-06-24 20:57:07) |
18.美しい映像、マリサ・ベレンソンも美しい。しかし、中身は薄い。 【コルソ】さん 2点(2003-05-11 20:26:33) |
17.鏡のごとき水面にうつる城、ろうそくの揺らめき、その絶妙な光加減、色鮮やかな景観・・・まさに息を呑む映像美。ベルナルド・ベルトルッチの「暗殺の森」以来の衝撃だ。芸術に満ちた世界を冒険したような錯覚に陥る。スタンリー・キューブリックにしては珍しくストレートに一人の男の半生を描いた作品だが、深く考えず映像の美しさを堪能せよってことなんだろうね。 【ゆたKING】さん 9点(2003-04-12 08:46:48) |
16.洋の東西問わず、いつの時代も成り上がり者は権威を求めるもの。そして己を忘れやがて身を滅ぼす。 【木根万太郎】さん 5点(2003-03-29 11:10:14) |
15.マーチが流れるキッチュな戦争シーンが大好きです。バリーの親戚のおじさんが死んじゃうところなんて笑いがこみあげてくるくらいお間抜けな最期だし。台詞もいっぱいあるのに、あえてビジュアルに徹しようとする姿勢が伝わってきます。スバラシイ。大根役者のライアン・オニール起用も絶妙。 【クー】さん 9点(2003-03-25 06:15:15) |
14.緑の丘を赤い服の軍隊が行進していくシーンにやられた。音楽も映像も、これでもか!というくらいに綺麗。絵画のよう、という意見に、すごい同感です。ていうか、ロングで撮ってる遠景とか、奥行きが少し微妙な気がするのは…あれは、本当に絵なんじゃ…?(違う?) 話のほうは、少し古典文学みたいだと思った。別に、つまらないとか難解だとかという意味じゃなくて、ただ、マンガみたいには読めないかな、という感じ。ラストなんかが、まさにそう。でも、観ても絶対、損はないと思う。 【三尾】さん 8点(2003-02-08 19:59:22) |
13.十分長時間だけど,端折った感じのとこもある。 重厚な大河ドラマで、絵画みたいなシーンの連続。 【nb】さん 8点(2002-08-07 15:10:54) |
12.物語的にどうなるのかが気になって惹きつけられたけど、そのまま終ってしまった感じがした。やっぱり身分が与えられる時代には、どれだけ自分より上の身分の人と多く接することができるかが、成り上がるために重要なのかな、と思った。現代には必ずしもあてはまらないだろうが。 |