111.《ネタバレ》 評価の分かれる作品じゃないかなぁ、と思いましたが案の定でした。好意的に解釈すれば、過剰演出ともとれるチエコも、少し無責任に見えるメキシコ人ベビーシッターも、身勝手なリチャードも、正体不明のヤスジローも、全てがほんの少しずれながら、意味あってつながっている何かに見えてきます。私はいい作品だと思いましたが、ともかく万人受けはしないと思います。 【海牛大夫】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2010-01-16 12:31:11) |
110.《ネタバレ》 神の怒りによって破壊されたバベルの塔崩壊後、バラバラの言語を使うことを余儀なくされている人類の織りなす無数の物語の内の3話。 谷川俊太郎の「朝のリレー」を思い出した。 ”カムチャッカの若者が、きりんの夢を見ているとき、メキシコの娘は、朝もやの中でバスを待っている、ニューヨークの少女がほほえみながら寝がえりをうつときローマの少年は柱頭を染める朝陽にウインクするこの地球では、いつもどこかで朝がはじまっている。 ぼくらは朝をリレーするのだ” 海外に住むと日本への偏見がひどくやな思いを多数する、「鮨は臭い。」「東京は排気ガスで太陽が見えない。」「東京でのランチは3000円する。」あるヨーロッパ人はイスラム圏の考え方は嫌いと言った、アメリカでのヒスパニック系の人々への偏見も知っている、すべてはバベルから始まった問題なのかは知らないが、これは、この言語をバラバラにされた後の世界の小さな3つの物語。高層ビルからみた時に見える無数の明りが見える、あの明りの数だけ、それぞれのドラマはあるはずなのだ。それをもっと上から見ればこの地球上に存在する明りの数だけドラマはある。そんな他人の窓の明かりの中のドラマを垣間見れるこの映画は良作だと思います。 【N列23番】さん [DVD(字幕)] 9点(2010-01-14 00:01:54) |
109.こういう準オムニバスは各々のエピソードの出来が命。子供達を起こして証言してもらえばいい話じゃん…と思った辺りから、無理に悲惨さを煽るような展開にウンザリしてきた。モロッコのエピソードはまだいいとして東京が酷すぎ。高層に住む成金、家族揃って著しい情緒不安定、頭の中の大半が性欲、麻薬使用に何の躊躇も無い…ここまで揃っていると日本人ではなく例のアッチの人のような気がする。こんなんに東京代表されてもなぁ。そもそも「バベル」と言うからには、例えば発端は同じなのに言葉が違うせいで全く違う結末になった…とか何らかのアイデアがあるかと思ってた。これでバベルなら「トラフィック」や「ナイト・オン・ザ・プラネット」辺りの方がよっぽどバベルだ。何か薄っぺらいです。3点くらいにしようかと思いましたが、メキシコの結婚式のシーンが良かったのでとりあえずこの点数。 【番茶】さん [DVD(字幕)] 5点(2009-09-12 21:03:37) |
108.《ネタバレ》 4つのストーリーの中でほんの少しでも誰かが理性を持って踏みとどまれば、何もないまま平穏な日々を送れたはずでしょうね。1つの銃から始まった4つの不幸なストーリーはなんとも言えないくらいに切なかった・・・監督が伝えたかったこと、タイトルが意味するものが何なのか、未だに私は理解できない状態です。 【MINI1000】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2009-07-07 22:15:01) |
107.とにかく濃い。 やはり南米の人が作る作品は濃すぎます。 救いがあってよかった。 日本の描写は、固定観念ありすぎでしょってつっこみたくなったが、外国の方から見たらあんな感じなのかな。 【タックスマン4】さん [映画館(字幕)] 6点(2009-06-17 17:58:51) |
106.《ネタバレ》 ■バベルの塔の逸話を念頭にメッセージを探ると、どうもピタッとハマらない。あの程度のコミュニケーションの不通と快復などありふれた物語だし、バベルの塔なんてわざわざいわなくても、本作以上にそれを描き出すことに成功した映画作品なんて山ほどある。だから、『バベル』というタイトルそのものがミスリーディング、あるいは後付けだと仮定して観ると、そっちの方が僕には理解がいく。じゃあどういう作品なのかというと、平たい表現で恐縮だけれど、「悲しみの連鎖」とか、そいうことについての作品だと思う。■我々は間違いなく連鎖している。ことに悲しみは、連鎖のネットワークの中でいろいろに形や姿を変え、いともたやすく伝播する。本作の場合、一丁のライフルがその媒介を果たした。日本の狩猟趣味の男の妻を自ら殺めさせ、モロッコの幼い兄弟の悪戯を誘発し、米国人夫妻を命のトラブルに巻き込み、彼らの子らを世話する家政婦の生活を奪った。と、そういう話である。■この仮定と、「コミュニケーションの不通」を本作のテーマとして位置付ける試みを較べて、どちらが作品の理解を努める上で徒労感が少ないかといえば、前者だった、というのが僕なりの感想だ。どうしても比較してしまう作品に『マグノリア』があるが、『マグノリア』はカエルのカタルシスでもって、一気に塞がれていたコミュニケーションが流通しだす。その意味で、「コミュニケーションの不通と快復」をより意識して描いているのは『マグノリア』の方であって、本作はタイトルに似つかわしくないほどそれを描いていない。『マグノリア』のカエルに措定するものがあるとすれば、それはあのライフルなんだろうけど、結果的にあのライフルによって「救い」が起こったのはブラピ&ブランシェット夫妻のみで、その夫妻にしたって別にライフルで撃たれなくたって、例えば心臓発作とかでも良かったようなもんだ。■どなたかが書いてたが、連鎖の媒介役が武器であることは象徴的だと思う。武器が招いた悲劇の連鎖、とか、そういうシンプルなことを言いたいんじゃないか、この映画は。僕はそうだとして観たから、バベルの塔が林立する東京で、とある父娘が快復するエンディングは美しいと思った。 【麦酒男爵】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-02-19 00:48:29) |
105.子供の悪ふざけとは本当に恐ろしい。僕も小さい頃たくさんの悪ふざけをしてきました。 少し間違えれば人殺しにつながっていたと思う。本当に人事ではないと感じさせられる映画でした。 【ケンジ】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-01-12 23:24:26) |
104.クラッシュと比較されると思うけど、クラッシュの足下にも及ばない。日本パートの浮きっぷりもひどい、っていうかむしろ必要ないってくらい絡め方が下手。そして凛子・・・笑 【HAMEO】さん [映画館(字幕)] 4点(2008-12-30 18:29:51) |
103.悪くはないんですが、アモーレス・ペロスを見ているだけに7点から1点減点。 【白い男】さん [CS・衛星(字幕)] 6点(2008-12-22 15:33:37) |
102.いやはや、これは並の作品じゃあない。 アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥという監督のセンスの良さ、映画創りの才能を五感全体で感じとることのできる素晴らしい作品だ。 音楽は、特筆に値すべき素晴らしさ。 メキシコと日本の話とが平行して描かれ、時間軸も交錯しているため、脚本で見せる映画かと思いきや、この作品はそんな浅薄な映画ではなかった。 みずみずしい映像と、それに見事にマッチした音楽。 音楽が叙情性を更に高めていく。 この音楽の使い方一つをとっても、この監督の演出力の高さを感じることができる。 しかしながら、日本を描いた部分は、物語にそれほどリンクしていないし、特別見所があるわけではないので、はっきり言って不要。 ただ、「バベルの塔」というテーマを掲げるためには必要だったのかもしれない。 テーマもなく、センスの良い映像と音楽だけで魅せる映画は個人的には好きだが、それだと興行的に製作困難なのだろう。 そう考えると、この監督の才能は、まだまだその底を見せていない気がする。 芸術性重視で、とことん映像と音楽と役者の演技と雰囲気の演出を突き詰めていくことが可能なら、この監督はとんでもない傑作を創り出すことができる、そんな可能性を感じるのだ。 本作は、娯楽作品しか楽しめない人や、脚本の出来にしか興味を持てない方には合わない作品であるに違いない。 それだけに、観る側を選び、又、観る側のセンスが試される作品なのではなかろうか。 【にじばぶ】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2008-10-13 20:06:02) |
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101.《ネタバレ》 長い映画ですが退屈せずに見れました。少々前に見たクラッシュと似ていますね。人と人との繋がり、そして分かち合いがテーマなのでしょうが後味の悪さがどうも否めません。ドラッグやセックスが氾濫した若者社会が出てきたからでしょうか、何だか嫌な気分です。しかも日本の舞台はこの物語との繋がりがほとんどなかったので、正直要らなかったような気がするんですが・・・子供が撃った銃だけですもんね。いやしかし菊地凛子にはびっくりしました、淫乱すぎて。 【ライトニングボルト】さん [地上波(字幕)] 5点(2008-10-01 00:11:58) |
100.やっぱりこの映画は菊地凛子ですね。あとは特に感じたことは無。飽きずには見れましたが。 【すたーちゃいるど】さん [DVD(字幕)] 5点(2008-08-03 15:35:13) |
99.いくつかのストーリーを完全な独立した話ではなく、少しづつ関連付けているオムニパスですが、その関連付けはあってもなくても作品としてたいして変わりの無い程度の無理やりの関連付けなので、むしろ「言葉」をキーワードにした独立したオムニパスに近い。では、それぞれの話はというと、どれもたいしたことの無い内容。菊池凛子の裸とノーパンチラだけの映画。 【ダルコダヒルコ】さん [DVD(字幕)] 3点(2008-07-22 00:51:18) |
98.《ネタバレ》 話題作だし、TSUTAYAでレンタル100円だし♪って軽い気持ちで借りたんだけど、あら菊池凛子さんの裸!!子供たちはどこに行ったの!?とか考えてる間にエンディング・・・。何を伝えたいのかさっぱり馬鹿な私には理解できない!!もっと理解する努力をすべきなんだけどさっ。 【愛しのエリザ】さん [DVD(字幕)] 4点(2008-07-21 18:48:53) |
97.《ネタバレ》 消化不良な一本である。この映画は混乱を描いているが、その混乱は、「そこに存在すべきでないものが、存在してしまった」という過剰感によって引き起こされている。モロッコ人の家庭には猟銃があり、アメリカ人夫妻は異境モロッコに滞在しており、その夫妻の子供たちはベビーシッターのメキシコ人の車に乗っている。その視点から考えると、日本はこの映画のなかで特殊な位置を占める。まず、日本では混乱とよべる状況がおきていない。また、妻を自殺で亡くした役所広司とその娘で聾ある菊池凛子の親子が、苦しみつつも、苦しみをどう受け入れるかを模索するという、モロッコパートやアメリカパートでは見られない葛藤が描かれている。その意味で、日本バートの苦しみは「そこに存在すべきものが存在していない」という欠如感に裏打ちされているといってもいいだろう。過剰なものは削ればよいが、欠如をどう埋めるかは難しい。埋められない欠如に対する日本パートの答えは、「欠如を常態としてみなす」という痛々しいものだが、抱き合った役所、菊池親子の美しい姿をしても猶、救いあるいは希望は訪れていないように思える。みていて辛い作品である。 |
96.イニャリトゥ作品の中では、ちょっとおとなしい?と、感じた。 が、他者とのコミュニケイトすることの難しさ、大切さ、は十分に伝わった。 他者と100%分かり合えるのは不可能だ。不可能だが、諦めたり知ったかぶりするより、私は分かり合うためには色々と苦労したいと思う。そういうコミュニケイトを、面倒がるなっちゅう事ですかね。 しかし、相変わらず配役センスがイイ監督ですね。 【aksweet】さん [DVD(字幕)] 7点(2008-07-14 00:13:16) |
95.《ネタバレ》 バベルって「バベルの塔」からタイトルつけたんでしょうね。 敢えてウンチクを申し上げれば、 「バベルの塔」って、神に近づこうとバベルの塔を建設した傲慢な人間に対して、 神サマが、「このぉ!バチ当たりがぁ!!」といって、言語をバラバラにしたという神話ですよね。 さて、映画を観たところ、言語の違いによる何かを訴えていると期待して観てたら、 言語の違いでの行き違いというよりは、個人個人の意思疎通不足にしかとどまっておらず、ふーむ、これが、バベルねぇ~という感じでした。 とは言え、英語とモロッコ語?の言葉の違い、英語とスペイン語?の違い、日本語と手話の違い と若干、言語の違いによる悲劇をうたっているところは分かるんですがねぇ。 まぁ~「バビル」くらいかなぁ。 しかし、ストーリーは、あっ!ここで繋がっているんだぁ!って思う感嘆もあり、 なかなかナイスな作品ではないでしょうか。 凛子ちゃん、日本人女優らしからぬオールヌードもナイスですね。 他の女優さんなんか、ヌードっても中途半端ですからね。 喫茶店でノーパン見せられちゃ昇天しますね。はい。 【トメ吉】さん [DVD(字幕)] 5点(2008-06-26 13:01:42) |
【michell】さん [DVD(邦画)] 6点(2008-06-11 01:11:16) |
93.《ネタバレ》 たがいのコミュニケーション不足、会話不足が不必要な悲劇を生む。そこが「バベル」というわけで、この不幸は国や人種を問わない、というわけだ。なるほど.....。しかし、話の歯がゆさが、わざとらしく、あまりに馬鹿らしい。問題の発端がみな、思慮のない短気な行動に設定されているからだ。 【goro】さん [DVD(吹替)] 4点(2008-05-26 03:49:12) |
92.評価がというか解釈が難しい。初見一回きりではうーんえーっとという感じ。オムニバスととらえるとここのエピソード自体は緊張感もっていてなかなかなんだけど、それがつながっているんだというと少し弱いような。ただ長い割には飽きずに完走できたし、また数回鑑賞チャンスもあると思う。その時はまた違った感想が出るんだろう。菊池さんは少し過大評価されすぎていると思う。最近は柳楽君とか川瀬監督とか外国の方は日本人にポジティブな印象をもってくれているのだろうか。いい雰囲気を持っていたということで今回のところは5点。 【タッチッチ】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2008-05-25 12:37:04) |