46.《ネタバレ》 総天然色という感じ!
借りたDVDのは何回目かの手を施されており、
デジタル処理ステレオとなり(これがあとから色をつけたのか)と疑うほど、
肌色も自然になりびっくりしますが花などを見ると絵本の世界のようでエポック。
作った色という点では最近のSFによくある青黒い銀残しという技術もありますが、
私はファンタジーはちょっとくどい絵本色のほうが好きなようです。
たとえば「E.T.」のあのちょっと人工的な絵本色は「A.I.」より素敵だと思う。
ファンタジー映画に現実さはあまり必要ではないと思ったりしますよ。
魔王に会いに行く場面でも見ほれます。
馬の色が行進するたびに紫や赤や黄色に変わるのです。
お花畑のシーンはさすがに鮮やかすぎてひきましたが(爆)
全体的にはもうおもちゃ箱をひっくり返したような色で、
ドロシーが夢から醒めたとたんにまたもとのセピアに変わります。
夢の中のお別れシーンでは感動してしまい泣けてきました。
魔王がそれぞれカカシ、ライオン、ブリキの人形に言葉とシルシを贈り、
これで冒険が終わるのかお別れなんだという寂しさと、
贈られたものより実は本当はみんな持っているのに気づかないもの・・
心や知恵や勇気は実は持ってるのに気づかない。
これはいつまでも冒険する気持ちを忘れないでっていう映画なのかもしれないなんて・・
感動していたら夢から醒めるドロシーの周りを見てさらに感動しちゃいました。
だって周りで心配して集まったのはカカシ、ブリキの人形、ライオンじゃあないですか。
あわてて終わったあとまた冒頭から見返しました。
最初に出てきた配役は全部夢の中で姿を変えていたのでした。
ここでまた感動して泣いちゃいました・・
この作品、大人が観るべき映画なのかもしれません。
「千と千尋の神隠し」を思い出しました。
田舎を離れて暮らしている人とか観たらあったかい気持ちになるかもしれません。
なくしたものを見つけることができるかも・・
それは夢を見ること、夢を観ていたころを、そして忙しくはない毎日だったころ・・