139.前評判につられて観たがそれほどでもという映画。南アフリカということでテーマ性を感じさせるような錯覚に陥るが、米国のアリゾナ州あたりの田舎町を舞台にしても話は成り立つ。すなわち、単に娯楽SFB級映画なのである。しかし、そのような目で観ると、この後どうなるのだろうと思わせるまとめどころの見えない展開には厭させずに最後までみてしまう。その意味では、崇高なテーマを持った映画ではないと割切れば、一応一度は観られる映画。ただ、二回目も観たいと思わないでしょうし、十年後、二十年後にここでの評価点なみの評価が維持できているかといえば、疑問な映画。アカデミー賞などノミネートされず、マニアックファンの隠れ映画となっていたはずの映画。惜しい。 【ダルコダヒルコ】さん [DVD(字幕)] 5点(2010-12-31 16:43:26) |
138.確かにお話の細部には突っ込みどころが満載だけど、もし宇宙人が地球に住みついたら?というアイデア一発でなかなか興味深い映画になった。 「いくらいい奴らでも何年も自国に住みつかれて我慢できるか?」とか「害はなくても人間から見て超グロい奴らを受け入れられるか?」とか、意地の悪いブラックな質問を投げかけられているようだ。宇宙人と地球人の関係を白人と有色人種におきかえてみると南アが舞台となった理由も納得がいく。 アイデア一発の映画だと思うので続編が出たらこけそうだが、怖いもの見たさで見てしまうだろうな。 【ぷろぐれめたる】さん [映画館(字幕)] 8点(2010-12-26 17:29:43) |
137.《ネタバレ》 新しい視点から、エイリアンを見つめなおした映画。エイリアンにも感情があるという点で、ほかの単なる地球征服を狙うエイリアンが登場する映画と一線をかくしていた。エイリアンに変身しつつあるヴィカスが、ラボでエイリアンの仲間が実験に使われ愕然としているクリストファーを見て、自分の置かれた状況と重ね合わせ、人類の邪魔者としてのはかない存在というものに気づく。最初、エイリアンに対して無慈悲であった彼の心情の変化を見ていくのもおもしろい。しかし、人類はヴィカスの臓器を商品としての価値としか思わない。なんとも、人間というのは愚かで単純な生き物なのだなと感じた。そんな感じでなかなかおもしろかったと思う。映画的には8点。ただ、ナイジェリア人の悪役を「肉を食べたら最強になれる」と考える野蛮人扱いしているような気がしてならず、そこに黒人への差別を感じたので、人道的にマイナス1点。 【SkyLight】さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2010-12-24 02:40:32) |
136.《ネタバレ》 ドキュメント風にみせる前半、アメコミ的バトルの後半。ラストはちょっとええ話やったりエンターテイメントしてる。 |
135.大雑把に言うと様々なショートストーリーのぎゅうぎゅう詰めのような感覚。 しかし、それが不自然でないのが不思議。やっぱり監督の力量ですね。 ニール・ブロムカンプ監督、今後を期待したい監督の一人です。 【せかいのこども】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-12-11 21:11:07) |
134.《ネタバレ》 ヨハネスブルク上空にあらわれた巨大宇宙船が居座って数十年、故郷に帰れない宇宙人と人間達の奇妙な共生という斬新なテーマで公開前から注目していた。 監督は南ア出身で無名だがプロデューサーはP・ジャクソンということで一定以上のクオリティを期待した。 製作者はそれを否定していると言うことだが、ヨハネスブルクのスラムに隔離された宇宙人と立ち退きを迫る地球人。姿形はグロテスクでエビのようなのだがヒューマニズム?あふれる彼らに対して官僚的で冷淡な地球人の対比が、南アという舞台と現状を皮肉っているように思えてならない。 謎の気体を吸い込んだ主人公が「エビ化」をはじめてしまい、様々な思惑から捕らえようとする地球人との間での死闘が始まるのだが、ここからのヒト型ロボットが登場したりの凄まじい戦闘シーンと血しぶき飛ぶ残酷描写がB級SF然としてきて頭がボーッとしてくる(劇場ではここで何人か途中退場しでいた(笑))。 日本アニメのファンであるらしい監督が本当にやりたかったのはこういう部分か?とも思えるほどの力の入れ様だ。 あまり社会派作品として解釈しようと観ていると戸惑うことになる。ちょっと変わった設定のB級SFアクションと捉えた方が良さそうだ。 【ロイ・ニアリー】さん [映画館(字幕)] 7点(2010-12-09 14:13:13) |
133.エイリアンの存在が日常と化している、その設定のみ評価。今まで宇宙人は『宇宙戦争』みたいに対立するものにしろ、『未知との遭遇』みたいに友好的なものにしろ、なんというか、敵とか神とか非日常的な「目覚ましい」存在だった。ここでは被保護者として日常的に存在している。『E.T.』も被保護者ではあったが、ああいう特定の狭い環境下ではなく社会そのものでそうなっている。もっぱら宇宙人もので国家が介在してくると、「国防」問題としてだったのが、ここでは「治政」問題として登場する。そういう状況をスケッチしていった冒頭が楽しかった。まあ結局、世界にあふれている異民族間の軋轢を(あるいは狭く南アの問題を)、難民としての宇宙人に置き換えて描いただけじゃないか、ということだが、でもそうやって置き換えることで新鮮に見えてくるものもある。苛酷な植民地支配を徹底的に受けた大陸を舞台にして生まれた発想だろう(でも後から入ってきた白人がエイリアンになぞらえられてるわけではなく、意図的なのか無邪気ゆえなのかは分からないけど、微妙なネジレがある)。今まで宇宙船がもっぱら北半球に訪れたこと自体に、宇宙の偏見(!)があったのかも知れない。ただドラマとして展開していくには、既製の北半球的物語を利用するしかなかったのが弱点で、冒頭でワクワクした分、物足りなかった。でも晴れ渡った・影のくっきりしたゴマカシのない世界像はいい。 【なんのかんの】さん [DVD(吹替)] 6点(2010-12-07 09:56:49) |
132.《ネタバレ》 エイリアンがチープなんだろうなと思い鑑賞しましたが、上映が始まるとなんと面白いキャットフードが好きなエイリアンと戦う人間奇想天外な脚本に鑑賞に夢中になってしまいました。面白い作品でした。 【SAT】さん [映画館(吹替)] 8点(2010-12-05 10:12:03) |
131.前半は結構、忍耐力が要求されます。ドキュメンタリを装うこと、ただその一点にリアリズムの表現を頼りきっているのが、この上なく薄っぺらくて、面白くないのなんの。大体、南アを舞台にアパルトヘイトの再現を宇宙人相手にやっているってのが、寓話と呼ぶ気も起らないアホラシさ。しかも『インデペンデンス・デイ』かと思ったら実は『ザ・フライ』でした、ってか。 しかーし。後半、物語の主眼が見えてくるに従い、ガゼン面白くなってきます。主人公は最初、宇宙人をコケにしていたし、我々もまた、醜悪な宇宙人を気味悪く、疎ましく感じている。この「宇宙人に対するヤな感じ」は、映画全編にわたる「バッチさ」の執拗な演出によるもので、これもまた“映像の力”と呼ぶんでもよいでしょう。この「ヤな感じ」は、どこかに嫌悪感を残しつつも、主人公の姿と心の変化とともに、我々の心からも徐々に消えていく。主人公と宇宙人が、信頼と裏切りの間で揺らぎながら共闘する、という、この荒唐無稽さ、ぶっ飛び具合が、ああ久しぶりにSFらしいSF映画に出会ったな、という感じ。いや以前に、これだけ正面切って、主人公の決断、そして成長を描いた、物語らしい物語ってのも、結構、貴重かも知れません。さらには、本作は「無表情の宇宙人の感情を表現する」という、映画演出の腕の見せ所(俳優の演技力に頼らない)に挑戦している点も、見逃せません。と言う訳で、後半、面白かったです、ホント、前半だけ撮り直してもらえないですかね。 【鱗歌】さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2010-11-30 00:19:24) (良:1票) |
130.《ネタバレ》 実に、面白かった。現代の世界にエイリアンが普通にいます的な設定や、ヨハネスブルグという街とオランダ名の主人公も斬新だった。また、異種族の間に横たわるであろう緊張感が無いのも面白かった。それ以上に主演のシャールト・コプリーが実に名優だ。久しぶりに俳優らしい俳優を見た気がする。この人に仕事が来ないようであれば、映画産業も終わりだなと思えたほどだ。難しいことは何も考えずとも、純粋に心から「面白い!」と唸れる作品である。 【DeVante】さん [DVD(字幕)] 8点(2010-11-23 11:08:12) (良:1票) |
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129.SFに人種差別?生物差別を組み合わせた社会派SFって感じかな。 かなり面白かった。できれば続編が見たい。 【のははすひ】さん [DVD(吹替)] 9点(2010-11-15 23:49:24) |
【ケンジ】さん [ブルーレイ(字幕)] 7点(2010-11-15 20:35:42) |
127.観ていて不思議な映画だった。エイリアンがそこまで人間的でもなく、かといって好戦的でもないのが新しく感じた。 【しっぽり】さん [DVD(字幕)] 6点(2010-11-07 15:34:32) |
126.前半はお子様映画かと思ってましたが、途中から見応えあって面白かったです。突っ込みどころは多いですが、製作者側も楽しんで作ったのでは?思っていたよりもグロかったのでご注意を。 【あるまじろ】さん [ブルーレイ(字幕)] 5点(2010-10-31 13:53:11) |
125.《ネタバレ》 あの子供と宇宙船にのっていったエビは、ちょっと指導的な学のあるやつだったんだろうね。人間でも一緒だよね。金がないからといって何の努力もせずに、自分の所にあるものを売り払ってそれでも足りなくなって人のものに手を出すやつ。けんか腰のやつも入れば、無気力のやつもいるし。でも、そんな宇宙人の姿をことこまかに映画にしても面白くないよね。でも、だから何だと言われれば特に何もない。面白いかと言われると、「面白いから是非見てみな!」と誰でもには進められない。だけど、まあ面白い映画。 【蝉丸】さん [DVD(字幕)] 6点(2010-10-27 20:53:49) |
124.序盤は後悔しながら見てた。 安っぽいCGと、それ誤魔化すための手ブレ映像と、下品で小心者の主人公。 これは悪名高い「クローバーフィールド/HAKAISHA」(注:自分内の評価)と同じだから。 それから映像的に新しくない。どこかで見た宇宙船とモンスター。 そのモンスターの動きもかなりチャチ。 これだけ揃っちゃったから、「あー、またハズレ映画見ちゃったか。2点。」で終わると思った。 ところがだ。中盤からグイグイ話を引っ張る。主人公に段々感情移入できるようになる。アクションシーンに緊張感がある。最初の伏線を次々回収して唸らせる。すごい。ラストも簡潔にしてお見事。 序盤の印象と鑑賞後の感想がここまで良く変わった映画は初めて。 【まかだ】さん [DVD(吹替)] 8点(2010-10-24 03:03:28) (良:1票) |
123.《ネタバレ》 まず、話の軸となる「人間がエイリアン化する液体」について、説明も伏線も無く、全く説得力を持たせようとしていない点に驚く。これは、脚本として成立していないレベルだ。 しかも、同じ液体を同時に「宇宙船の燃料」とも設定しているから、さらに混乱を招く。 自分は、こんなずさんな作りの映画で盛り上がることは出来ないので、退屈な時間だった。 また、「ドキュメンタリー手法によって、フィクションのドラマにリアリティが出る」と思って製作しているように感じられるが、実際は全く逆ということが良く分かる。ドキュメンタリー調の演出と、ドラマ部分のチグハグさが映画に没入することを妨げている。 【塚原新】さん [DVD(字幕)] 0点(2010-10-21 15:26:39) |
【カエル本舗】さん [DVD(字幕)] 8点(2010-10-17 21:16:14) |
121.《ネタバレ》 終始既視感を感じる、なんというか不思議な映画でした。 ただ物真似というのではなくきちんと消化され新たな形で作られていたとは思います。 宇宙船を動かすために必要な液体、これを浴びた主人公が宇宙人の姿に変貌していくことに?! (宇宙船を動かすとなくなるらしいので燃料の一種だとは思うのですが…) そんな下手な冗談のようなことなんだけど、主人公は悪夢のような事態に陥ります。 麻酔なしで胸部切開しましょうとか言い出す奴が出る始末。 主人公なんかもそうなんですが、どこで誰が死のうと、 どんな結末でもありうるという先の読めない展開に最期まで興味を持ってみれました。 また主人公を害しようとした人々はことごとく殺されてしまうので、 ちょっとしたカタルシスを感じる事ができました。 全てが語られてはいないので、あれこれと考える余韻があったのも良かったなと思います。 【映かったー】さん [DVD(吹替)] 8点(2010-10-13 20:47:49) |
120.《ネタバレ》 ……グロいっすね。出てくるのは従来の悪役虫型エイリアン。しかし徹底的弱者として描かれている点が従来のものと一線を画している。これがイウォークもしくはギリギリの線でETみたいに愛すべき形態をしていたら全く別の作品となったのでしょうが。 映画の中で潰されるように殺されていくエイリアンたちはまさに虫けらのような存在でなんだか複雑な気分になりました。毎日何匹も潰しているしなぁ、私……ってかんじで。 そういう点も含めていろいろ考え抜かれた意欲的な作品だと思います。 でも、唯一つだけ気になる点が…… エイリアンはともかく、ナイジェリアの人たち、これ見て怒んないかな? 【ぞふぃ】さん [DVD(字幕)] 7点(2010-10-12 17:58:08) |