520.《ネタバレ》 ちょうどこれを見たのがオウム真理教事件の余熱まだ冷めやらぬころで、ケヴィン・スペイシーがオウムの“科学技術省長官”村井秀夫(路上で殺された人)にすごく似て見えた。なんか口もとがそっくりだし、とにかく雰囲気、彼らがかもす気味悪さが根元的に共通していた。当時やたらにテレビに登場したオウム関係者は、教祖も含めてほとんど俗物に見えたが、村井氏だけはもう完全にどっかにイッチゃってる感じがあった。あの現実を否定しきったものの安定が、この犯人にもある。この映画がいいのは、犯人と刑事のモーガン・フリーマンが鏡像関係になっていることで、どっちも現実のひどさにうんざりしていて、その結果、犯人は中世的な裁き手になろうとし、刑事は退職して現実と関わらなくしようとしている。紙一重なのだ。その設定に、ただの殺人狂もの映画と違ってリアルな怖さがあった。おそらく現実にうんざりしたことのない人なんていないだろうし、ならばちょっとした揺れで、自分を裁き手の安定した位置に置いてしまいたくなることも起こるかも知れない。実際村井秀夫という実例がちょっと前の日本にもあったのだ。その怖さ。映画としては、犯行シーンを描かないことで阿鼻叫喚ホラーにしてしまわなかったのが賢明で、ずっと降っていた陰気な雨がやみ、光り輝く中で七つの大罪の壁画が犯人の予定通りに完成するってのも、決まっている。 【なんのかんの】さん [映画館(字幕)] 9点(2009-09-11 12:06:20) (良:1票) |
519.およそ15年前にこんな映画を創るなんて・・・・すごいなぁ ラストに衝撃を受ける映画はいくつかあるけどこれはピカイチ! サスペンス・スリラーの中で1番好きかな 【スティック】さん [DVD(字幕)] 10点(2009-08-30 03:37:09) |
518.《ネタバレ》 ブラッド・ピット、モーガン・フリーマン、ケヴィン・スペイシーのそれぞれがハマり役を演じていて奥さんもきれいでキャスティングがよかった。 7つの殺人を主役の手で最後に完結させるという結末もよかった。 最初の殺人現場の映像はキツい。 全体的によくできた作品だと思うけど、中盤は意外と退屈してしまった。 最後にブラピが撃ち殺すところを、モーガンが本気で止めにいかず黙認したところが深い。 ただ、殺された奥さんに罪があるのか、ブラピの憤怒?はそんなに罪深いのか、スペイシーとブラピの接点はどこか、といったギモンが残る。 7点か8点か迷って7点。 【Yu】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-08-19 20:28:29) |
517.《ネタバレ》 そりゃ撃つよ。オレだって撃つ。たとえ、それで基地外のパズルのワン・ピースになるにしてもな。 【なたね】さん [DVD(字幕)] 6点(2009-08-12 23:57:54) (良:1票) |
516.《ネタバレ》 延々と降り注ぐ雨、鉛色にくすんだ都会、絶えず流れ込んでくるノイズ。個人的にカイル・クーパーのベストワークだと思うメインタイトルとエンドクレジットに飾られたこの映画は、細部に至るまで意匠が凝らされていて、深い絶望の色が美しい映画でした。サマセットとミルズを追うカメラは、シネスコの魔術師ダリウス・コンジによって絵画的に切り取られ、音は、スピーカー位置がハッキリしてしまうデジタル音響の欠点を補うように移動し、包み込みます。物語的には、ちょっと?なところ(ミルズの奥さんに必要以上にウェイトを置くのが疑問で、最後にそれはラストにかかっていたため、と理解するのですが、いかんせんバランスが悪いです)もありましたが、超鬱なこの映画が嫌いになれない、消極的ながらも好きと言えてしまうのは、その負の美を芸術的なレベルにまとめあげたフィンチャーのセンスがあればこそ、だったと思います。 【あにやん🌈】さん [映画館(字幕)] 8点(2009-06-20 22:16:13) (良:1票) |
515.《ネタバレ》 ○映画とはラスト良ければ全て良しではない、そんなメッセージとも取れるこの上ない残酷なエンディング。それに全力で立ち向かった製作者たちに拍手を送りたい。○ブラッド・ピットは脇が一番だと思うが、主演ならこういう役もありかと思う。モーガン・フリーマンとのセットは合いそうにないが、案外合っている。ケヴィン・スペイシーは他の代表作でもそうだが、変人役がよく似合う。○前後半での映像的対比は気持ちいいくらいに決まっている。○後で知ったことだが、カイル・クーパーの担当したあのクレジットが元祖とは貴重な作品である。作風に見事にマッチしている。 【TOSHI】さん [DVD(字幕)] 10点(2009-06-13 22:33:25) |
514.《ネタバレ》 始めから終わりまで何とも言えない暗い空気が漂っていて、しかも観終わった後の気分が最悪。でもそれがイヤじゃない、むしろ好きかも。ミルズがラストに犯人を殺さなかったら?その時のジョン・ドゥの反応は?そんな展開も見てみたいですね。だってマジにむかついたんです、ジョン・ドゥってヤツに。 【カロ】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2009-05-29 12:16:34) |
513.《ネタバレ》 ピットが生意気なキャラで終始粋がってイライラするんだろうなと思いながら見ていたが意外と真面目でした。数々の殺し方が強烈で自分に置き換えて考えると恐ろしくなります。ただ、肉欲の人に対する殺し方がよく分からなかったです。嫉妬が強引なのとラストのオチが少し前から察しがついてしまったのが残念。 【マーク・ハント】さん [地上波(吹替)] 7点(2009-05-19 15:08:00) |
512.《ネタバレ》 サスペンスを見慣れている人なら、途中でラストが読めてしまうかもしれません。それでも、一つ一つのシーンに隙がなく、最後まで緊張感をもって見ることができました。完成度の高い作品の一つだと思います。 【海牛大夫】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2009-05-09 09:45:39) |
511.《ネタバレ》 久し振りに見ましたが、「セルピコ」や「羊たちの沈黙」へのオマージュもあったんですね。ケヴィン・スペイシーの出頭シーンがなんか良かったです。 【すたーちゃいるど】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-05-05 15:36:26) |
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510.「衝撃の結末」などという言葉は今となっては腐りきった宣伝文句であるが、この映画にだけは違和感なくぴたりと当てはまるだろう。ただしそれは、予想に反した思いがけないものというのではなく、あまりに重すぎて現実には受け入れられないという意味での衝撃である。命の重さというのは実に曖昧で、軽かったり重かったり、時には重さ自体がなかったりする。その命の重さを頭の片隅から否応なく引っ張り出してくるのがこの作品である。 【プライドだらけ】さん [地上波(吹替)] 9点(2009-04-26 19:47:57) |
509.《ネタバレ》 土砂降りの雨のシーンが多い。だけど、この映画の雰囲気は逆に干乾びていて、とても乾燥しています。そして、ズブズブズブ・・・って効果音が空耳で聞こえてきそうな、堕ちていく感覚があります。救いが無く、見る者にしこりを残す映画。要するに、病んでる映画。ブラッド・ピットはかなりオイシイ役回りを掴んだな、と思います。ケヴィン・スペイシーは、見る映画で全然違う印象になってて、幅の広さを感じます。 【VNTS】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-04-21 18:23:06) (良:1票) |
508.《ネタバレ》 七つの大罪が全て実行され、しかもそれを実行した者に裁きが落ちる。 全て完璧。 そして、ラスト数十分の緊迫感。 ハリウッド映画ならではの演出の巧さを感じた。 ただ、七つの大罪とやらに関心のない私にとって、結局、そんなのどうでもいいじゃん、という気持ちになった。 【にじばぶ】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-04-12 20:45:23) |
【フッと猿死体】さん [映画館(字幕)] 9点(2009-04-12 17:27:01) |
506.《ネタバレ》 いや、全く飽きずに最後まで観られました。ケヴィン・スペイシーが兎に角最高です。キリスト教絡みのストーリーですが、この程度であれば宗教に興味の無い我々にも充分解りますし。観賞当時はケヴィン・スペイシーの喋り方を真似しようと頑張ったモンです。 【キノコ頭】さん [DVD(字幕)] 9点(2009-03-30 09:43:18) |
505.《ネタバレ》 改めてこの作品で一番凄いと思うのは、犯人があっさり自首していること。しかも、その展開に必然性があるということ。これを可能ならしめたという一点において、本作は他の幾多の類作と明らかな一線を画している。その後、刑事自身も当事者の地位に無理矢理置かれることによって、この作品は、サスペンスの約束事をごく自然に破壊し、大げさに言えば、世界を終焉へと導くのである。そして、真相(らしきもの)を一応提示した後も、陳腐な動機とか何とかを一切説明しない姿勢も潔い。 【Olias】さん [DVD(字幕)] 7点(2009-03-23 04:39:51) |
504.《ネタバレ》 バッドエンドの映画で一番好き。なんといっても映像がスタイリッシュで、暗い雰囲気が終始漂っているのが格好いい。 【たっけ】さん [DVD(字幕)] 9点(2009-02-16 18:36:03) |
503.《ネタバレ》 面白くて良い映画であるのは言うまでもありません。俳優も音楽も映像も◎。好きなシーンは、主役二人で胸毛剃るシーン。あれは、渋い。そして特筆すべきは、カイルクーパーのモーションタイポグラフィのオープニングが、今まで見た映画の中でも忘れられないくらいカッコイイ。 【Nujabest】さん [ビデオ(字幕)] 8点(2009-02-02 16:23:00) (良:1票) |
502.《ネタバレ》 嫌いな類の最低なバッドエンディングなのに、10点以外を付ける気になれない。何だか自分まであの変態に巻き込まれて冒されてしまったかのようだ。これぞサイコスリラー、これぞ胸糞の悪くなる変態野郎。役者もいいんだが、ここは監督のデビット・フィンチャーを褒めたい。この人は凄い。 【マリモ125cc】さん [DVD(字幕)] 10点(2009-01-29 14:29:17) (良:1票) |
501.《ネタバレ》 自分が初めて観たサスペンス映画。中学生時代にこれを観てしまったがために、自分のなかでサスペンス映画のハードルが上がってしまい、その後色々観てきたが中々本作を超える作品に巡り合えなかった。ジョン・ドウがいきなり発砲してくるシーンや、自首してくるシーンには本当に驚かされた。映像・音楽ともにとても美しいし、キャスティングも最高。個人的にはこの作品のブラピが一番好き。ケヴィン・スペイシーはハマりすぎでしょ。そしてそして何より素晴らしいのはオープニング!Nine inch nailsの「closer」のリミックスなのかな?音楽と映像がとにかくカッコイイ!!センスのいい監督ですな。 ラストシーンはショッキングでとても良いのだけど、「憤怒」と「妬み」に無理やりこじつけている感が否めなかったので、-1点。 【おーる】さん [DVD(字幕)] 9点(2009-01-15 18:23:29) |