469.《ネタバレ》 かなり前に話題になった作品ですね。
「CUBE」と「ソウ」とどちらが好きかという問題かも・・
それまでが難解なくせに終わったあとのオチに、
爆笑ものの疲労感を感じる「ソウ」は「ユージュアル・サスペクツ」と同系。
こういう系に腹がたつひとは「CUBE」のほうがいいかも。
「CUBE」はどちらかといえば「未来世紀ブラジル」の虚脱感です。
そしてラスト以外はわりと誰でも楽しめる「ポセイドン・アドベンチャー」です。
外はどうなっているのか?
その問いかけは入れられた登場人物より観客の方がさらに大きくなります。
誰が作ったか何の目的で?
そんなこともどうでもいいというならば、
その向こうは何なのか?
あの人が生き残ったことに逆に恐怖を感じませんか?
あの人が何を見たかもわからないですが、
絶望感と恍惚感の入り混じった顔を見れば、
それまでの彼の行動からしても一人でいられない。
要するに何も出来ない人を置き去りに生かしたのです。
それを考えると製作者側はかなり意地悪です(爆)
「ショーシャンクの空に」の社会に復帰できず死を選んだ老人。
「未来世紀ブラジル」の裁判にかけられるオチを思い出した・・
あの白い空白の風景がその向こうにもキューブが果てしなく続くようにも思えるし、
それともただ本当に何もない世界かもしれない・・
コメディに出来たらば孫悟空の釈迦の手だということでいいのですが(笑)
そういう風な世界かもしれませんね。
だから神格化された作品なのかもしれません。
「未知との遭遇」の特別版のような神がかりな世界も思い出したし。
私としては中途半端な後味だったので、
あの白い世界よりももっと嫌な世界も見たかった。
彼の足元には上から落ちてきた彼女の死体とかが転がってたり、
その向こうはあの白い世界でもいいので・・
そうすれば(無駄だよ出られない)と何かが言ってるように見えるでしょう。
そうすればかなり絶望感のある救いようのない後味で、
はっきりしないラストよりもすっきりできたかもしれないなぁ・・