2.《ネタバレ》 ゾンビを単なる肉食獣のように表現していた、元祖「バタリアン」も個人的にはあまり好きではなかったが、それでも作品としてはまともに見れた。しかし同じタイトルを冠するシリーズ最新作は予想以上の駄作B級ホラーコメディだった。
学園内でのドタバタに終始しているばかりで、ここまでスケールが小さいと、とても「ゾンビ映画」とは言えまい。ただの学園モンスターパニックホラーの出来損ない。
展開もダラダラしている上に、脳を食うシーンも後頭部に噛み付くだけでワンパターンだし、ゾンビのメイクも明らかに手抜き。ラストも軍が介入して、学園にミサイルを撃ち込んで関係者を全滅させるという、超ありがちなオチ。
コメディ要素が強くなった分、恐怖感や終末観は無いし、その代わり笑えるかと言えば、たいした笑い所も無く、ホラーとしてもコメディとしても中途半端。組織の二人組みの緊張感の無いキャラクター性も同様。タールマンがヒッチハイクをしているラストシーンも、いかにも「面白いでしょ~」と言わんばかりで、押し付けがましい。ああいうシーンは、ラストにちょっとだけ映してエンドロールに行くのがセンスの良い見せ方というものだろう。
わざわざ続編として作っておきながら、従来のシリーズから何も進歩していないどころか、むしろ後退しているほどのショボさ。それなりに有名タイトルの続編を作らせてもらっていながら、今作特有の「売り」を作れない、作ろうと努力もしない監督の表現者としての怠惰さに腹が立つ。
こういうお気楽な事をやっている作品には容赦に無く最低点を献上する。