1.これは気持ち悪い。ジョン・ウーみたいな自己陶酔型の映画が苦手なオレとしては、拷問に等しい2時間でした。誰にも移入できていない入り口のうちから、おしつけがましい情緒的な音楽がグワーン。主人公は闇雲に格好つけているだけで、なんの魅力も伝わってこない。彼は近所の特定の子供がお気に入りのようなのだが、それが何故なのか最後までさっぱり分からない。韓国映画はその素直さストレートさが、良く出ることもきびしい方向に出ることもあるようだ。作り手のナルシズム全開の本作は最もうれしくない方に出た例かと思う。「おぞましい悪人」を「格好いい男」がやっつけるだけでドラマチックな物語にはならない。アクションも特に新味がなく、残念ながら語るべき内容がないペ~ラペラな作品と断じさせていただく。