1.10数年前にビデオで鑑賞。これはまさに「ある意味貴重」というポジションの映画だと思います。「カーペンター監督が夏休み自由研究で作った映画」てな趣かな。だって、だってだよ、ミステリとしてサイテーなんだよこれ! あんな犯人像、小学生でなきゃ考えつかないよ! 仮に考えついても恥ずかしくて映画なんかにしな~いッ! 本作の犯人明かしに比べれば、『アイデンティティ』なんて超正統派の行儀正しい推理ドラマですよ(少なくともサプライズは用意されてるしね)。きっと本作を越えられるのは夢オチの推理ドラマだけでしょう(このご時世、そういう企画が通ってしまう可能性もないわけじゃないんだが)。…でもね、サスペンスの盛り上げ方は既に『ハロウィン』時代の才能に達してます。てかもう手馴れたもんです。最近では「歳食ってもカーペンターはカーペンター」という認識が定着して来ましたが、「未熟でもカーペンターはカーペンター」である事が伺える「ある意味貴重」な映画です。