4.出してくる資料を本物であると証明する根拠(例えば全体画像で撮る)も意思もなく信憑性が薄い上に、映画の中に自己矛盾が多発していたり、後に捏造であったことが証明されたシーンがあったりと、低俗なプロパガンダ映画であると言わざるを得ない。単なるギャグ映画として見てもThe Awful Truthのような面白さはなく、何の価値もない映画。 【Arufu】さん [DVD(字幕)] 0点(2005-07-31 13:50:04) |
3.嫌な映画でした。相手がどんな人物だろうと、人の悪口をひたすら2時間2分聞かされ続けるのって、正直胸がムカムカします。ここまで徹底的かつ一方的に、1人の大統領だけを攻撃し続けるというのはモラルとしてどうなのかと思います。エモーショナルと言えば聞こえはいいですが、いったい何がここまでムーア監督の「私怨」をたぎらせるのだろう?と不思議に思いました。「ボーリング・フォー・コロンバイン」では自虐的な笑いである種の「愛」を見せてくれた監督だけに、この変貌ぶりには落胆させられます。わたしはジャン・リュック・ゴダールの映画を面白いと思ったことは一度もないのですが、この映画に対する「この攻撃は敵を利するだけ」というコメントには心の底から共感しました。ムーア監督自身「自分が金曜の晩に見に行きたいと思うような映画を作りたい」と述べているのを見て、頭がどうかしているのじゃないかと思いました。映画ではあたかもブッシュが全米の猛反対を押し切って就任したかのように描かれていますが、フロリダ以外の州でゴア対ブッシュが伯仲していたのは事実であり、そういった反証を一切省いて自論に都合の良い情報だけをこれでもかとばかり詰め込んだこの作品は、もはやジャーナリズムとは言えないと思います。もちろん「アメリカは呪われろ」と絶叫するイラク女性の姿や、WTCテロのシーンでは泣かされてしまうのですが、結局のところ憎しみは憎しみしか生まないと説いている作品に憎しみしか込められていないのではどうしようもないでしょう。だいたい満員御礼でハクをつけるためだけに単館先行ってえげつないでしょう。ミラノ座なら半日でさばけてますよ。アメリカでも同じ手口で話題性盛り上げたようですが。二度と見たくない映画です。 【anemone】さん 0点(2004-11-10 18:45:34) (良:10票) |
2.映画を政治に利用するというのは嫌悪感を持ちますね。 【ポーラスター】さん 0点(2004-09-25 01:28:47) (良:1票) |
1.なんというのだろう。これを観て「衝撃の事実を知った。ブッシュけしからん!!」という単純さはいかがなものかと思う。正直、知性を疑いたくなる。ムーア本人が「恣意的に編集した」と言っている以上、そういうことを踏まえた上で観ないと容易にメディアに翻弄されてしまう。「石油利権で戦争するなどけしからん」と主張するのならイラクが闇市場で石油を売却しそれを軍事費に補填している事実をなぜ批判しないのだ。カンヌで賞を取ったというのも多分にフランスの積もり積もった反米感情が、ああいう形で反映されたのではと思う。(かつては「かくも長き不在」という素晴らしい反戦映画にグランプリを与えたカンヌも語るに堕ちたものだ。)ブッシュが優れた大統領とも思わないしダーティな側面があるのも事実であろう。それでも卑しくも民主的な選挙で選出された政治家を批判するならば、まず政策で論争するべきではないか。そのためにはまず国際政治の基礎から勉強しなければならない。人格攻撃で溜飲を下げても何の解決にもならない。20世紀初頭のロシアでユダヤ人迫害の口実として「シオン議定書」なる怪文書が出回ったが、大衆の愚民化の手法という意味で本作は「シオン議定書」と何ら変わりは無い。そういう訳でシネマレビュー二作目の0点。 |