1.《ネタバレ》 映画としての面白く見てましたが、最後の映像で一気に引きました。
ポンペイの遺跡には、火山灰の中に閉じ込められた遺体が消えた空間に石膏を流し込んで
その当時の姿を今に残す研究がなされています。
うずくまっている人、子供を抱いている人、呻いてる人。
驚くほど、はっきりと残されています。
本当に生きていた人の最後の姿を石膏で切り取ることは、すごく大事なこと。
命を切り取る行為で、大切に大事にしなければいけない。
それを、映画のストーリーになぞらえ、
オープニングの本当の命の断片の石膏像と同じように、
ニセモノの作られた石膏像を並べられる感覚に怖気がたちました。
実際に、高貴な女性とグラディエイターが最後の時を迎えたと思われる史跡も見つかってます。
おそらく、そこに着想を得た映画だったのだと思いますが、ラストの、贋物の石膏像は許せない。
いかな2000年前のこととはいえ、娯楽と同列に並べられて良いものではない。
内容以前に、認めたくない映画でした。