《改行表示》32.《ネタバレ》 「犬の生活」の進化版とも言うべき傑作。 病院から出てくる赤ん坊を抱いた母親。彼女は頼るはずの子供の父親に“忘れられて”しまい、子供を育てる余裕もないほど追い詰められていた。腹を痛めて産んだ子供を育てたい母性、それを守るために愛する我が子を手放し他人に託さなければならない自分の無責任さ、不甲斐なさ、無力さへの葛藤。 いや、一番の原因はテメえでタネを蒔いた事も焼き捨てちまうようなクソ野郎の方だ。 母親も後悔先に立たず、イスで彼女が祈る間にも運命は赤ん坊を車から引き摺り下ろしてしまうのだ。普通の映画ならあの強盗2人が情が移り赤ん坊を引き取るなんて展開も面白いだろう。だが、さらに一難を経る事で赤ん坊は運命的な出会いを果たす。 上空からゴミが捨てられる日常、まさか赤ん坊まで上から捨てられたのかと勘違いしても無理は無い。 チャップリンも面倒くさいからではなく情が反応する故に赤ん坊を他人に任せようとしてしまう。だが預けられる母親も赤ん坊一人に手一杯、押し付けんじゃねえやと傘でメッタ打ち。オマケに警官が睨み付ける。この作品の警官は結果的にチャップリンと赤ん坊の絆が深まるような事しかしない。それを知らない警官は幸か不幸か解らない。 チャップリンはいっそ下水にでも捨てちまおうか、なんて一瞬思うがやっぱり赤ちゃんは可愛いくてしょうがない。情が移り「ジョン」という名前を付けて大切に育てる覚悟を決める。 月日が経ち成長したジョンと共に行う窓をめぐる“仕事”の日々。悪いと解っていても食わせるためだ背に腹は変えられない、後は父ちゃんに任せろと言った具合にせっせと治しては一緒にジョンの面倒見てくれそうな嫁探し。でも警官の人妻には手を出すなよ。 生活は貧しくても、寒くたって良い。一緒に食事をして過ごせる小さな幸せさえあればいいのだから。 一方で成功を収めた母親の捜索や街の住民との親子喧嘩、迫り来る保健所の恐怖と二重三重に絡んでくるドラマ。 愛するわが子のために警察を振り払い屋根の上を駆け抜けるシーンは熱い!ジョンも悲しそうな顔で“父親”を叫び続ける。 宿での別れ、深い哀しみが見せる“天国”の夢、悪魔のささやきと夢の中まで追ってくる警官の悪夢。いや、彼は悪夢からチャップリンを救い出すキューピッドだったのかも知れない。昨日の敵が今日の友となる瞬間の感動。 【すかあふえいす】さん [DVD(字幕)] 9点(2013-12-29 14:26:00) |
31.チャップリン映画の中で一番好きです。なんといっても子役の子! 【movie海馬】さん [地上波(字幕)] 9点(2013-09-17 15:17:55) (良:1票) |
《改行表示》30.《ネタバレ》 チャップリンが素晴らしいのは周知の事だが、この作品に関しては子役がチャップリンをも凌駕している。 夢の国のシーンは、誰にでも罪を犯し得る(我が子を捨ててしまったり等)、羽のある天使でさえもそうなんだからと。 逆に実の子でなくても優しさや愛情は注げるもの、誰でも天使のようになり得るというメッセージに受け取りました。 ラストは若干あっさりしている感もありますが、名作であることに間違いはない。 【ぐうたらパパ】さん [DVD(字幕)] 9点(2012-11-23 14:12:10) |
29.チャップリン作品では「街の灯」の次に好き。音楽がチャップリン作品中一番良いのもあって、シンプルなドラマなんだけど、随所でホロッときてしまう。子役も最高。 【ashigara】さん [DVD(字幕)] 9点(2011-07-07 15:32:22) |
《改行表示》28.チャップリンの作品で最も好きな作品。 というより子役ジャッキー・クーガンの作品と言ってもいいくらいだ。 【きーとん】さん [DVD(字幕)] 9点(2010-07-17 11:30:38) |
《改行表示》27.《ネタバレ》 この映画のチャップリンのような優しい人間になりたいです。 音声がなくても内容がわかるすばらしい映画でした。 音楽もよかったです。 (ただ天使の夢のシーンはあまりよくわからなかったです。) 【ヤン】さん [レーザーディスク(字幕)] 9点(2009-07-09 13:00:20) |
《改行表示》26.とにかく子役の子がカワユイ。サイレント映画。音声の代わりにところどころに字幕が入るわけですが、それすら説明的過ぎて必要ないと感じてしまうくらい、映像でストーリー・感情が伝わってくる。映画が、サイレントからトーキーに変わるとき、「映画ももう終わりだ」と言われたそうだが、その気持ちもわかる気がする。言葉に頼りすぎて映像で表現することに怠惰になってしまう。しかし一方で、ウディ・アレンの映画のように、会話の妙を楽しむ映画がつくれるようになったのはトーキーのおかげだけど。 【きむねぇ】さん [DVD(字幕)] 9点(2008-06-26 22:40:33) |
25.声のない映画の存在を初めて知った。だが、この映画には言葉では到底表現できない愛で満ち溢れていた。 【板橋島野&綿貫】さん [地上波(字幕)] 9点(2007-08-08 23:00:36) |
【アンダルシア】さん [映画館(字幕)] 9点(2007-05-08 06:11:09) |
23.《ネタバレ》 チャップリンの映画かなり久しぶりに見たけど、笑いと感動のバランスが絶妙で、やっぱりいいなあと感じた。特に子供が孤児院に連れて行かれそうになるシーンは赤の他人であるはずのチャップリンと子供との「親子愛」を感じられ、とても感動した。もちろん、笑えるシーンもたくさんあって楽しめる。ラストがハッピーエンドで良かった。 【イニシャルK】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2006-06-24 18:56:16) (良:1票) |
|
22.《ネタバレ》 捨て子を見つけた最初は疎ましく思っていたチャップリンが、5年の歳月を経て、本当の我が子のように惜しみない愛情を与え、子供も素直な良い子に育っている。互いの信頼関係が涙を誘います。戦時の不況を痛烈に皮肉ってますが、チャップリンの温かい人柄が良く出ています。子を捨てる母親も必ずしも”悪”ではない、と映画の中で訴えかけています。何よりも、子役が可愛すぎるっ!ついでに、これって、最古のワイヤーアクションですね(笑)。最後、2人が再会できてよかったです! |
21.例えば、好きなシーンを10箇所挙げなさいって言われたら、イヤだね、そんなの無理だね、きっと10箇所以上はあんだから・・ でも、逆に1箇所だけ“挙げてみなさい”“選びなさい”って言われたら、そうね、私だったらあそこを挙げるな、食卓シーンで彼がクーガンの顔や首すじを拭いてあげてるところ、そこんとこ。 うーん、親子愛の素晴らしさだと思うんですよね、あの瞬間こそが。 ところで、誘惑の天使役でご登場されてましたリタ・グレイ、後のチャップリンの妻らしいんですが、この時12歳だったらしいですね、設定上では衣装とメイクで18歳ってことにしてあったらしいんですが。 【3737】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2005-04-29 16:30:14) |
《改行表示》20.《ネタバレ》 「犬の生活」がキング・オブ・ドッグムービーとするならば、本作は間違いなくキング・オブ・チャイルドムービーと言えるでしょう。 「今日の歩く道はわかってるね?」のシークエンスで「おおっ!この餓鬼デキるな」と思って見ていると、そのすぐ後に予想以上の見事な演技っぷりをカマしてくれます。石を投げる時の腕の回し方が逆なのは狙ってのことなのかどうかわかりませんが、後ろに警察がいることに気づかずに石を投げようとする時のアクションは、まさにチャップリンコメディの基本中の基本!遠くを指差してそのスキを狙ってダッシュで逃げるというアクションまでもがそのまま遺伝(?)しているのは、何とも微笑ましいではありませんか。 ワイヤーアクションも見れたことですし、全体的なストーリー構成も大変素晴らしく、何といっても、最後の余韻を残した後味の良い締めくくり方がとてもよかったです。 【もっつぁれら】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2005-03-03 23:39:31) |
19.本当は赤の他人の二人なのに実の父親以上にその子供のことを愛するチャップリンに思わず感動。チャップリン映画には欠かせない警官とのやり取りもいつもながらやってくれますねぇ。 |
18.「キッド」。このタイトルがすべてを語っております。(終) 【彦馬】さん 9点(2004-09-29 00:10:15) |
17.子役の演技が愛くるし過ぎ・・・あの子役の演技で一番印象的で感動したのが、車に乗せられ、連れて行かれるシーンでの、子役の叫んでいる言葉がサイレントなのに聞こえてきそうだった。あの時の子役の演技は、これぞ本物の熱演だと思った。この映画には、他にも素晴らし所や感動的な場面がいくつもあったけど、自分の中ではあのシーンに勝るシーンはありません。最近の自分を含めた10代の若者達に、サイレント映画の良さを、あの子役の熱演を観て、知ってもらいたいです。 【ボビー】さん 9点(2004-05-22 06:35:02) |
【zero828】さん 9点(2004-02-21 17:14:42) |
《改行表示》15.《ネタバレ》 まさに「ほほえみあって、一粒の涙をそそる映画」でした。 浮浪者が、一生懸命に仕事をし身寄りのない子供を育てると 言う、「愛情」映画ですね。キッド(ジャッキー・クーガン)が孤児院に 連れて行かれるとき、必死に守ろうとするチャップリンの姿は 涙が出ました。一粒・・・以上出ましたね(爆) ※ネタバレ1※ 最後にさしかかる、「夢の国」の話には2番目の妻リタ・グレイ (正式名リリータ・マクマレイ)が登場しています。 当時、12歳だった彼女は老け顔だった為、メイクで17.8歳 に見せたと言われています。 ※ネタバレ2※ただ、映画の撮影期間に当時の妻ミルドレッド の間に子を授かるが、産れて3日で死亡してしまいます。 ショックを受けたチャップリンは、数週間撮影を停止しました。 撮影中は、かなり心身友にショックを受けていたでしょう。 【れんず】さん 9点(2004-02-08 14:38:32) (良:1票) |
14.チャップリンの映画では一番好きな作品です。どこかのHPで『この作品を語るときに、言葉の無力さを感じます』と言うような事が書かれていたのを目にした事があるのですが、私自身も全く同感です。台詞が無くてもここまで笑わせ、涙させるチャップリンには只只頭が下がります(この作品に限ったことではありませんが)。そしてジャッキー・クーガン、貴方も凄すぎます。もう反則級です。この時まだ7歳なんだよなぁ・・・。 【やっさん】さん 9点(2003-12-23 00:37:25) |
13.《ネタバレ》 チャップリンもさることながら、ジャッキー・クーガンの存在感がすごい。見事な共演。「Five Years Later」の字幕の後、ジャッキーがアパートの前に座っている遠景のショットは見事(役者の存在感、画の美しさ)。料理の鍋をふりかざして孤児院の職員を追い払うシーンや、ホテルでいなくなったジャッキーを必死でさがす姿など、朴訥なまでのストレートな感情表現。絆ってこういうものなのかなぁ。 【アイカワ】さん 9点(2003-11-05 18:54:32) |