《改行表示》20.《ネタバレ》 ジョン・ スタインベックの原作を映画化。 原作は聖書の英語訳版である「欽定訳」と「アメリカ標準訳」の異なった訳を比較し、登場人物たちに新しい解釈をさせようという狙いを含み親子3代に渡る葛藤と苦悩を通して家族愛を描いていく。 本作は一人の少年の青春を軸に描かれる。 大戦の暗い影が差す1917年のアメリカの片田舎を舞台とするエリア・カザンの「エデンの東」は聖書の一節を元に、 一人の女性をめぐって対立してすれ違っていく兄弟、 母親の真実、 父親との確執、 「許されざる恋」が「許される恋」へと変わる瞬間、そして親子の絆。 聖書のアダムの如く東の街へと逃れてきた父親。 今度はその息子も兄と対立し逃げようとしている。 そこに訪れる救い。 現実と向き合い、真っ向から取り組む道を進むことを決める主人公。 相手の誠意が自分を傷つけ、自分の行いが相手を苦しめる・・・そんなすれ違いを丹念に描き、決裂し、修復していく・・・。 父と和解し救うことが出来たキャル。 まるで天から見守られるように穏やかな締めくくりを迎える。 が、唯一決別したままとなってしまった兄のアロン。 劇中では彼の行く末は語られない。 原作のラストにしても、誤解が生じ互いに心に傷を負わせ、それが修復しない内に悲劇が訪れる。 傷心しきった兄の心同様、キャルの心にも傷が残るもう一つの結末が暗示されている。 【すかあふえいす】さん [DVD(字幕)] 9点(2014-01-22 00:17:08) |
《改行表示》19.《ネタバレ》 高校生か大学生の頃、三本立ての名画座で見ました。この時は字幕が読みにくいところがあったりして、全然いいとは思わなかった。 ところが今回再見したら、すばらしい映画ではないですか! いち家族を描くことによって、罪と罰、善と悪、人と人とのあるべき関係について、真理に迫るような深い考察を促されました。特に「人を許す」ことについて、いろいろと考えさせられます。人は一人では生きていけないのだ、誰かが必要なのだと痛切に感じました。もしかするとアダムやアロンは、その点勘違いしていたのかもしれません。 ジェームズ・ディーンは、役を演じるより「役になりきる」タイプなのでしょうね。おそらく本作では、演じたキャルと彼自身とがオーバーラップする部分が多かったのでしょう。その分存在感があり、非常にインパクトが強くなったと思います。それ以外のキャストもそれぞれはまり役。特にアブラとサムが記憶に残ります。 これはやはり、名画として今後も残したい作品です。時代や国を超えた普遍性があります。結局はそういうものが、人の心をつかむのでしょう。 【アングロファイル】さん [映画館(字幕)] 9点(2010-06-26 20:37:51) |
【ゆきむら】さん [DVD(字幕)] 9点(2006-03-05 14:48:12) |
17.ジェームス・ディーン演じるキャルの、表情のみならず体全体から漂う切なさ。彼の出演作を初めて観ました。彼のことを詳しく知らないのですが、これは演技?それとも彼自身の生い立ちに何かかなりの暗い過去が?と思わせる、ただならぬ孤独を匂わせる存在感。これから観あさることにします。ストーリーも本当に切なく心を揺さぶられましたが、他の役者だったらここまで感動させられたかどうか。切ないんだけど、何度も観たい。 【ちいぼう】さん 9点(2004-03-14 10:24:08) |
《改行表示》16.ジェームス・ディーンの魅力が凄いです。 (ビデオ) 【zero828】さん 9点(2004-02-24 20:37:34) |
15.ジェームズ・ディーンの名作です。いまさらコメントすることもないので、ちょっと脱線しますが、監督のエリア・カザンの特別名誉賞受賞の時に感じたことを一言。カザン監督は第71回アカデミー賞でこの賞を受賞した。プレゼンターは、スコセッシ監督とデ・ニーロで、二人の紹介でカザン監督が登場すると、会場の、立ち上がって拍手する者と腕を組んですわったままの者に分かれた状況がテレビに映し出された。彼らは、カザン監督の赤狩りに協力した過去の行為と芸術への評価について、自分がどう思っているかを明確に示していたのだ。私にとっては感動的な場面であった。感情を押さえた大人の対応ではあるが、明確な意思表示。アカデミー賞の権威とアメリカの民主主義の成熟を見せ付けられた瞬間だった。 【パセリセージ】さん 9点(2004-02-10 13:07:34) (良:1票) |
14.《ネタバレ》 もう思いっきり主人公に感情移入してしまった。お金を拒否された後の行動なんて、もしかしたら自分もしてしまうかも…と思った。最後は一応ハッピーエンドだけど兄貴はどうなったのやら…。 【ゆうろう】さん 9点(2004-02-04 22:48:49) |
13.「hate you」と泣き叫びながらキャルが父に抱きつく名シーンを、昔『笑う犬』でミル姉姿のウッチャンが再現していたのを観たのが先でした。うん、いい映画。 【SAEKO】さん 9点(2003-12-30 16:14:17) (笑:1票) |
12.本作『エデンの東』を,そしてジェームズ・ディーンをこんなにも愛している方々が居ることを知ってものすごくうれしい。豆の苗を植えた畑を走り回るキャル,誕生祝を受け取られずに荒れ狂うキャル… 目に焼きついて離れないよ。 【ロウル】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2003-11-27 13:42:44) |
11.反抗期のころこれ見たからジェームスの気持ちが納得でけやすかった。ストーリーは正直いまいちというかどーでもよかった。ただジェームスがはまり役すぎて、インパクトありすぎ。おれの部屋のポスターとカレンダーは今ジェームスだ。 【アルカポネ】さん 9点(2003-11-12 00:21:01) |
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10.とにかくストーリー展開が面白く、映像は美しい。半世紀前に作られたという感じのしない、時代を超える傑作。ただ、感動的な映画というよりは、一種の寓話のようなものかなと私は思った。エリア・カザン監督のご冥福をお祈りします。 |
9.ディーンの中で一番の映画かな~思春期の心の葛藤が良く出てて好きな映画。 |
8.ティーンエイジャーの感受性の強い時に ぜひ観てほしい映画。愛されることを渇望する気持ちは大人になると消えゆく感情だと思う。自分を自分自身でコントロールできない危うさ、繊細さ、その年代でしか持ち得ない感情の豊かさをぜひこの作品で味わってほしい。 【ゆう】さん 9点(2003-07-13 22:15:00) (良:1票) |
7.ジェームズ・ディーンが24年という、短い生涯の中で出た映画は、わずか3本だった。でもその3本でジェームズがティーンエージャーに与えた影響(「10代にもちゃんとした人格があるんだぞ!」という考え)は、とても計り知れないものがあると思う。その中の3本の内、最もティーンエージャーに支持されたのが、1本目として有名な本作『エデンの東』である。本作でのジェームズ演じるキャルは、まさにジェームズ・ディーンその人で「父に愛されたい!」という思いが切なくも伝わってきます。演技に関しては徹底的なほどリアルで本当に天才だと思う。また未だにジェームズを超える才能のある俳優は出ていないのが現状だ。あとリバー・フェニックスとジェームズのように若くして亡くなったから伝説が出来たというのは大きな間違いである。おそらく彼らは生きている間からすでに伝説的だったのかもしれないからだ・・・。≪補足≫ ジェームズが亡くなって50年経ったが、この『エデンの東』は永遠に色褪せることなく、輝き続けることだろう。 【ピルグリム】さん 9点(2003-03-16 23:35:13) |
6.D・ディーンは黙っていてもその表情としぐさだけで、複雑な感情表現が出来てしまう稀有な俳優だと思います。見てるだけでその繊細さや愛情への飢えが痛いほど伝わってきてかわいそうになる。テーマ曲でも条件反射的に泣ける。3本で亡くなった俳優だから、というだけでここまで人の心を捉えることは出来ないと思います。 【キリコ】さん 9点(2003-02-19 21:52:54) |
5.最後泣いた。ジェームスディーンという俳優についての評価は若くして死んだからとか、決して不当な評価だとは思わない。良い映画だと思いました。 【恥部@研】さん 9点(2002-12-06 17:17:09) |
4.時代のギャップが全く気にならない名作。なんともいい映画だと思う。私のような現代の若い娘にすらディーンは魅力的だ。 【なな】さん 9点(2001-11-28 21:02:25) |
3.この映画は50年前のもの、そしてわたしが見るのも何十年ぶり。なのに豆畑でふざけるキャルは強烈に脳裏に焼きついていた。ディーンの演技は当時としては本当に斬新だったのだと思う。いい映画だ。ただ自分が年をとったからか昔のような感動はない。これはあの時の自分の心の宝物としてしまっておくだけでいいような気がする。 【トビー】さん 9点(2001-11-18 22:47:16) |
2.中学生のときはじめてみたんですけど、父親に愛されたくて一生懸命になっているジェイムズの姿はとても印象深いです。今ふたたび見て、やっぱり涙がとまりません。 【まき】さん 9点(2001-04-03 15:02:37) (良:1票) |
1.本作は旧約聖書のカインとアベルを題材にしているそうな。確かに古臭く、堅苦しい登場人物の関係。なるほど聖書から引用しているんだと、見た後で知り納得した。しかし実際の原作(スタインベック作)は、南北戦争から第1次世界大戦まで描かれている中の、終盤3分の1を映画化しているそうである。この方面に詳しくないので良く分からないが、あまりに封建的な父子関係をベースにしているところが個人的には馴染めなかった。しかしツッパったジェームズ・ディーンが涙を流して訴えてるシーンは、未だに心に残っている。 【イマジン】さん 9点(2001-02-08 19:44:41) |