2.《ネタバレ》 この度は、運営様、並びに御協力して下さった皆様に「再びレビューさせてもらえる許可」を頂いた事について、深い感謝をしてもしきれません。
フリッツ・ラングがサイレン期に撮った、元祖ジェット・コースター・ムービーとも言うべきスパイ映画の傑作を!同じくラングの「蜘蛛」にも通じる冒険活劇のエネルギッシュな興奮、スパイ同士のロマンス。
冒頭から大量の文字・情報が入ってきて引き込まれるし、カーチェイスのスリル、列車の脱線、眼が“イッている”感じの狂気!ヒロインが椅子に拘束されている様子はエロいです。太腿が。流石ラング御大。
日本大好きな?ラングがまたも奇妙だが日本愛を感じさせるような人物を登場させます。どんだけ切腹好きなんだよ外人(それでも「ハラキリ」や「メトロポリス」のヨシワラよりはまともな形で登場しているかな)。日本、ロシアまで世界的規模で情報が交錯する!「メトロポリス」のように、主人公が巨大な闇に飛び込んでいくような恐怖がたまらない。
諸悪の根源を演じるのは「ドクトル・マブゼ」でも強烈だったルドルフ・クライン・ロッゲ!ラストの“道化”としてピアノの演奏で物語を締めくくるシーンが忘れられない。
エドガー・G・ウルマーの美術は相変わらず素晴らしいぜ。