4.《ネタバレ》 ヒトラーの名を使っていることの良し悪し。題名について思うことなんですが、ヒトラーの名にツラれてしまった者がきっと多いと思う (自分を含む)。 だがしかし、逆を申せば、ヒトラーの名が冠的についていることで敬遠なさってる方のほうがきっと多いんではなかろうかって推測してみました。だがしかし、、 ちょっと待ってください 本作、ヒトラー総統一切出てきませんので それを知った上でご興味を持ってもらうのもよいのでは。 ではと、誰を主体に事が進むのか ‥ それは見てからお楽しみなんです。まずは見てみてください。もっとたくさんの方の意見が聞いてみたい。さしあたって思うに、不適切な例えになってしまうかもしれませんが、スティーヴン・キングのショーシャンクの空に。あれに似ている。それに、わずか90分そこいらで上手い事まとめられてる。以上な訳から、良作と言ってよいのかどうだか内容が内容なだけに迷うところなんだが、もう面倒臭いから言ってしまおう お許しくだされ 〝良作だ〟。 【3737】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2011-08-21 18:38:09) |
《改行表示》 3.秀作です。有名な役者はいないし、派手なシーンもありませんが、見る側にとって心地よい緊張感がずっと持続します。けっして単純明快ではない登場人物たちの思惑や行動原理が、ストーリーに重厚感をもたらしています。ブルガーの“正義”はカッコいいけど、もし自分が現場にいたら、やっぱり“やっかいなヤツ”にしか見えないかな。しかも実話をベースにしたドラマであり、当時の戦局にも影響を及ぼしたというダイナミズムがたまりません。 ちなみに円高&デフレに苦しんで久しい日本ですが、もしどこかの国が円の精巧な偽札を適度にバラまいてくれたら、円安&インフレに転じて景気にはプラスかも。「ジョンイルの贋札」とか、やってくれないかなぁ。 【眉山】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2011-05-19 20:54:57) (笑:1票) |
2.《ネタバレ》 何といっても、偽札造りの犯罪者という主人公の小悪党キャラがいい。ナチの収容所を出て、正装でカジノに飛び込み、美女と海岸でタンゴを踊る。実に粋である。敵のために偽札を造らなければ殺されるという極限状態。クールに抑制した演出と演技が、緊張感を高める。男たちの汗とか泥の匂いがまったくしな。ここまでスタイリッシュな収容所映画がかつてあっただろうか。と思いきや、解放され、銃を向ける同胞たちの、あまりにもみすぼらしい悲惨な姿。壁を貫通する弾丸に響き渡る悲鳴。敢えて見せないことで、恐怖を増幅させる演出が巧い。収容所の中に、極秘の偽札工場があるという二重構造が見事だ。そして収容所を出て、戦争の影など微塵も感じさせない瀟洒なカジノへ。何とも不思議というか、やるせないというか。やり場のない怒りを爆発させ、偽札を全部賭けにつぎ込む主人公が痛々しい。正義と悪、小悪と巨大な狂気、生と死、様々な対立軸が複雑に絡み合い、囚人たちと観る者をキリキリと締めつけてくる。ナチ収容所サヴァイバル・クライムサスペンスといったところか。新機軸だ。ナチの制服がまたカッコいい。不謹慎だが。 【わいえす】さん [映画館(字幕)] 9点(2010-05-16 22:48:53) (良:1票) |
《改行表示》 1.名誉の死を選ぶのか、業を背負ってでも生き伸びる道を選ぶのか?果たしてそこに正しい答えなどあるのだろうか?ナチスそのものはまた別として、各登場人物それぞれ誰が正しくて誰が間違ってるなんて、きっと誰にも決められない。いつ終わるともしれない、見えない明日の為にギリギリの駆け引き、ギリギリの綱渡りを繰り返していく。 何より彼の葛藤や、語らずともわかる心理的変化が抜群に上手いです。物凄い緊張感でスクリーンに引き込まれました。こういう作品に対して「面白い」なんていう言葉は不適切なのかもしれないですけど、とにかく面白かったです。 |