1. 過去の(強調!!)宮崎作品や長編ドラえもんに匹敵できる良作。所々に入るギャグもツボにはまりましたし(そういう意味で犬が一番お気に入り)、アクションありホノボノありととにかく楽しい映画でした。
『丁寧に作られた作品に駄作は無い』と言うが私の考えなのですが、正にこれがその通りだと感じます。ストーリーや構成、伏線やメッセージ性等に斬新さは無いが、その全てが綺麗につながるよう、非常に丁寧に作られています。噂の冒頭十数分で老人にとっていかに妻と家が大切なのかを見せつけることで、その後の行動や変化が彼にとってどれほど大きなものであるかを際立たせています。そしてそういったものを、昨今の日本アニメのように押し付けるのではなく、背景に含ませる程度に表現することで視聴者に見せびらかすのではなく感じさせようとする所も上手いです。
後半のアクション部分も流石ピクサー、カーズのOPを観たときに感じた圧倒的な迫力でキャラが右へ左へ動きまわります。
アニメ実写問わず、今の日本にあふれている『友情』や『家族愛』と言ったパープリンでトンマなアホ共に受そうな要素をアホみたいに詰め込み、これ見よがしに強調し押し付け、つなぎも1日で考えたようなチープな展開で作られたツギハギ作品に飽き飽きしている人にこそ見てほしい作品。
斬新なストーリ展開や革新的な映像表現等無くてもこれだけ素晴らしい作品を作れるピクサーに拍手。
全員とは言わないが、映像作品に関わっている人にこそ見てほしい。これが映画だ!と言いたい。