3.《ネタバレ》 この映画を包み込む全てが愛おしくなった。
生きていくという事は良くも悪くも変わっていく事。変わらなければ生きていけないのが人生。それは時には喜びであり、時にはとてつもない悲しみを伴う事でもある。この映画は酸いも甘いも出会いも別れも含めて、人生は素晴らしいということを心の奥底から感じさせてくれたし、ずっとこの人たちの人生を見て共に時の流れを感じていたいと思った。
しかし楽しい時間は終わる。物語からカーテンコールのように登場人物は一人一人それぞれの人生を歩み始めるかのように去っていき、最後には無人になる宴会会場。祭りの後の言葉にしがたい寂しさ。でも確実に残った幸福感。
この映画に出会う前より少しだけ、だけど確実に人生に前向きになれた気がした。そして画面の外に最後に取り残された自分も、日々変わっていく人生を歩んでいかなければならないと思った。