4.《ネタバレ》 TVアニメ「けいおん!」を見ていたファンにとっては素晴らしい映画だと思う。この劇場版はTV版の最終回に繋がっていく話で語られていなかったエピソードや主人公たちの気持ちの補完をしていてけいおん!という作品をより深める内容になっている。しかも、映画として特別な話にはなってはいるものの本来なら映画に成り得ない原作の世界観を崩さないよう繊細な気遣いが成されていて、しかも、映像、音楽、美術等の質も高い。多くの日常系のアニメがグルグルと同じ毎日を繰り返しキャラクターが成長しないことに対し、意識的にそれではダメだというメッセージが込められていて主人公達が自分達のできる精一杯の高校生活を送り高校を卒業してアニメが終わるという流れが特に面白いと思った。 【マー】さん [映画館(邦画)] 9点(2011-12-20 11:07:19) |
3.TVシリーズにハマった人には最高の内容だろう。TVシリーズで描き切れなかったあるエピソードを上手に補完している。また、映画版だからといって無理にドラマチックな内容にしないところもTVシリーズの演出のままで好感が持てる。一方でファン向けの映画のため、登場人物の性格やこれまでの物語を知らないと面白さは半減する。なのでTVシリーズを見たことがない人にとっては起伏の少ないストーリーに思えてしまうかもしれない。ファンにとっては9~10点、それ以外の人にとっては6~7点くらいが妥当か。最後に苦言を。上映中にサイリウムを振り回しているバカがいた。自重しろ。 【MASS】さん [映画館(邦画)] 9点(2011-12-11 02:01:12) |
2.やっぱり「けいおん!」ファンには、評価するのは難しいです。 映画版でもテレビ放映版の延長と言う目でしか見れませんので、甘い点数になるのはしかたないでしょう。 出演キャラクターの性格や言動はすっかりお馴染みですし、完璧にマッチしている声や歌は、もう、感涙モノです! 【ミスプロ】さん [映画館(邦画)] 9点(2011-12-06 21:22:27) |
1.《ネタバレ》 【リピーターシート2枚を埋め、ポスカをコンプリートした私に、商法を批判する資格はないので書き直し】『けいおん!』は原作、テレビ1期2期と、ずっとこのままでいたいという思いと、時は移り人は変わるという現実感の間でせめぎあいを続ける作品でした。2期13話『残暑見舞い!』は、梓の見る夢が主となる、軽音部の先輩4人が、実は梓の見た夢の中にだけ存在するかのような不安感を煽る一編で、それは『けいおん!』を支配する『うる星やつら2 ビューティフルドリーマー』と同様の閉塞された理想郷に対する(それを否定するのではなく、作品世界全体が単なる幻ではないかという)不安感に繋がり、映画の惹句にもなった20話での唯の「私たちはいつまでも放課後です」という台詞に象徴されるようでもあって。一方で1年生で軽音部を築いた4人は2年で後輩を迎え3年で受験、卒業に向かい、作品内に時が流れているというルールが明示される事によって(永遠を過ごす『サザエさん』や一時代が無限増殖しパラレル化する『ちびまる子ちゃん』と違い)1つの終わりを迎えるのは必至である事が明白であって。そのせめぎあいに1つの結論をもたらすのがこの映画だったように思います。永遠の日常からの飛躍のようにロンドンへの卒業旅行があり、更に成り行きとはいえロンドンライブを行う事によって『けいおん!』は次への変容を見せるかのように思えます。しかし、そのライブによって唯達が辿り着いた結論がクラスメイトのための教室ライブであり、最後はたった一人の後輩のために歌われる歌であり。歌の最後の1フレーズは「ずっと永遠に一緒だよ」。ひとつの作品として閉塞されるのではなく、この先、時が移り人や時代が変容しようとも、『けいおん!』世界の大気は不変であると宣言してみせたのが映画版だったのではないかと思います。なので、某ラジオで指摘されていた、映画として『けいおん!』世界を終わらせる程の徹底的な終わりを求めるのは見当ハズレなんじゃないの?って気もします。普遍的なヌルさ、心地良さを否定しなければ生きてゆけない訳ではないですものね。映像的なミス、不自然な箇所が散見される作品ではあるものの、ジブリを過去のモノにもしかねない「無駄たっぷりの作画」(人の所作が常に重要で必要なものばかりな訳もなく)を細やかに駆使した京アニとメインを女性が占めるスタッフの今後に更なる期待が持てました。 【あにやん🌈】さん [映画館(邦画)] 9点(2011-12-06 20:52:25) |