1.《ネタバレ》 これは単なる復讐劇ではありません。ロッキー4のあの宿敵、ドラゴの息子対ドラゴに殺されたアポロの息子の対決の構図だが、最初のうちは息子を自分と同じ様に殺人マシーン、まるでロボットの様に扱うドラゴだが息子とクリードの再戦で息子のピンチにタオルを投げ入れるのを見て泣かずにはいられなくなりました。ドラゴにとって宿敵ロッキー、自分がかつて試合で殺人マシーンの様にアポロを殺した事、息子には宿敵であるクリードの父アポロと同じ運命だけは辿ってほしくない。だからタオルを投げ入れたのだ。クリード対ドラゴの息子の再戦の終盤、あのロッキーの音楽が流れてきた瞬間の興奮、ボクシングシーンの迫力、ロッキーファンなら映画館で観る価値十分だし、他にもこの映画のロッキーの姿はかつて十分を育ててくれたトレーナーミッキーの姿と重ねり、ロッキーファンとして懐かしいシーンが次から次へと思い出させずにはいられなくなりました。クリードがボロボロにされても立ち上がる。諦めない姿は自分を愛してくれる家族、母親、嫁にロッキーの為、天国の父アポロに向けてのお父さん、俺は父の期待に応えて強い王者になったよという熱いメッセージを感じる事もできる。この映画の素晴らしさの一つにホームもアウェイも関係なく、勝者に対して讃える素晴らしさがある。単なるボクシング映画でもない。復讐劇でもない。人間ドラマ、家族のドラマである素晴らしい傑作!