6.《ネタバレ》 「殺しが静かにやって来る」や「ガンマン大連合」に並ぶコルブッチ最高傑作の1つ。
それを勝手に「続」だの何だの紛らわしい邦題を付けやがった当時のスタッフは縛り首レベル。
一体どれだけの人間が「荒野の用心棒」の続編と勘違いして見た事か。
セルジオ・レオーネのマカロニも血の気があったが、この作品ほどの残虐性は無かった。
或る意味、残虐性と有無を言わさぬドンパチの連続はコルブッチの方が上と言っても過言では無い。
泥まみれ、血まみれ、汗臭そう、汚さ全開のコルブッチワールド。
敵の真っ赤っ赤すぎる衣装(アントニオ猪木かよおまえら)、娼婦の衣装の趣味の悪さ、生活感がありすぎて汚らしい格好(褒めてる)、とにかくメチャクチャグチャグチャに撃ちまくるガンファイト!
B級臭さフルスロットル、終盤はそれに磨きがかかって超A級の凄みが出てきたりする。多分。
中盤の機関砲で赤い彗星もどきを一掃するシーンは爽快だぜ。
どうしてこう機関銃が唸る場面は気持ちが良いのだろうか。あと爆弾。
一度銃を握り締めたら生存競争。詩情だの甘ったれた事を言っている暇も卑怯もクソも無い・・・そんな感じが良いじゃないですか。
棺桶を引きずる黒衣のガンマン「ジャンゴ」。ジャンゴの行く所は泥沼、血の海、死体の山が常。
機関銃による虐殺は甲高い笑い声が聞こえてきそうなほどムチャクチャ。
手当たり次第ブッ殺しまくり、強奪しまくり、ヘマして財宝沼底、手はミンチ。
リアリティ?ストーリー?んなもんズドドン蜂の巣よぉ!
懲りずにまたも突っ込んでくるジャクソン一味。「七人の侍」の野武士かおまえらは(野武士は切羽詰っていたが、ジャクソン一味はただの集団自殺)。
金に取り憑かれた人間は破滅する。
それを救ってくれるパートナーがいれば話は別。良いパートナーに限るけど。
不屈の精神を持つジャンゴのキャラは魅力的。
「手はやられたが失くなったワケじゃねえ」
トリガーガードを引きちぎってまで銃を撃とうとする執念。
十字架と撃鉄を利用したラストの銃撃は面白い。
さながら「荒野の決闘」のワード・ボンドを思い出す一瞬!