6.《ネタバレ》 R・スコットの監督デビュー作にして、映画の神が降臨した傑作。観るたびにため息をつかされる荘厳なラスト・シーン、そしてデュベールがアデルに求婚するシーンで二人の馬までがまるでキスするかの様に頬をすりよせるカット、これらが偶然に撮れたなんてもう神のなせる業だったとしか言いようがないです。剣を使う闘いにはR・スコットのこだわりがよく出ています。特に馬小屋の中でサーベルを使って決闘するシーン、騎兵のサーベルがあんなに重たいものとは知りませんでした。まるでマチェーテか青龍刀を振り回している様な感じでド迫力です。 決闘が罪であるというのは近代市民社会を律する秩序の原点の一つであり、ナポレオン帝政のフランス社会がこの原則を受け入れてゆくのが二人の軍人の立身出世と没落を通して不思議な静謐感を持って描かれています。フェローはもともと決闘マニアだったので、デュベールと決闘を始めたころは大した理由づけは無かったのだが、最後の方では彼との決闘が皇帝ナポレオンとともに没落してゆく自身のレーゾン・デートルとなってしまう。そして王党派として新時代にも席が与えられるデュベールとは対照的に、骨の髄までボナパルティストだったフェローは生ける屍となってしまうのが痛々しい。三角帽をかぶって呆然と立ちすくむフェローの後姿は、過去の人となった廃帝ナポレオンそのものです。 【S&S】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2013-05-14 21:04:48) |
《改行表示》5.スタイリッシュというか、すっきりしたリドリー・スコット独特のストーリー・構成だったので、普通ならその分細部の荒が目立ったりしますが、その点この作品は小道具や時代的な背景にもにこだわっているようで、撮影や演技なども相まって、浮き彫りになるように、非常に味わい深いをもつ作品だったように感じます。 【kagrik】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2008-12-30 14:29:13) |
4.ナポレオン帝政全盛期から共和制移行までを歴史背景としつつ、無名の剣士2人が、時を変え、場所を変え、武器を変えて延々と闘うという話。こういう一発ネタモノはかなり好き。更には美術に対する独特の拘りが横溢しており、個人的にはタマランです。特に最後の決闘の舞台となる古城の廃墟が素晴しい。流石リドリーの長編デビュー作という感じ。 【番茶】さん [DVD(字幕)] 9点(2008-09-28 22:27:51) |
3.DVDのコメンタリーでスコット監督が言ってましたが、とにかく時間も制作費もなくて、でも無いなりに色々工夫しながら撮ったそうです。レンブラントの絵画のような柔らかいライティング、素晴らしいです。 【ロイ・ニアリー】さん 9点(2003-12-12 13:17:25) |
【RS】さん 9点(2002-12-10 12:15:34) |
1.ナポレオン時代のヨーロッパの香りがプンプン漂っている。冒頭のチャンバラ対決シーンから釘付けになってしまった。リドリー・スコットの初監督とは思えないほど完成度の高い映画である。 【まさっち】さん 9点(2002-11-10 22:59:43) |