《改行表示》11.《ネタバレ》 40年代の内戦から、70年代の文革までの激動の中国を慎ましく活きぬいた一つの家族の物語。時代がもたらす困難(偶然の悲劇も多いが)に直面しても、共産党を批判するようなことは決して漏らさず、毛主席と明日を信じる人々。信じながらも裏切られ、消えていく人々。それでも絶望せず生きていく人々が胸を打つ。 序盤で言っていたセリフを共産主義礼賛から、自身の成長を目標に置き換えた最後のセリフが素晴らしすぎる。70年代以降を描いた続編があっても観たい名作。 【すべから】さん [DVD(字幕)] 9点(2010-05-16 22:32:04) |
10.《ネタバレ》 チャン・イーモウの中では最も好きな作品です。50年代の大躍進政策、60年代の文革という、庶民に犠牲を強いた2つの時代に2人の子供を失った夫婦の物語です。しかし、決して暗い映画ではない。チャン・イーモウの批判精神だけでなく、ユーモアのセンスが素晴らしい。それに加えて主人公である夫婦を演じる2人が実にいい。飄々と運命を受け入れて生きていく夫、それを支える力強く、明るく生きる妻。それゆえ、後味は決して悪くない。悪いどころか、不幸を乗り越え、それでも家族が支えあって人生を明るく前を向いて力強く踏みしめて生きていく姿に勇気さえもらった気がしました。 【とらや】さん [DVD(字幕)] 9点(2008-11-27 21:00:59) (良:1票) |
9.まさに「禍福は糾える縄の如し」を描いた感動大作。ギャンブル破産に始まる波乱に富んだ家族の人生模様は圧巻を極めた。特に主演グォ・ヨウの味わい深い雰囲気は最高に素晴らしい。コン・リー渾身の役作りもさすがだし、リウ・ティエンチーの素朴さも捨てがたい。事件以外でも日常に漲る哀切は、たびたび目頭を熱くさせる。 【丹羽飄逸】さん [地上波(字幕)] 9点(2007-01-19 18:23:49) (良:1票) |
《改行表示》8.《ネタバレ》 この手の貧しいが必死に生きた人々を描いた中国作品に駄作無し。今回はコン・リーが控え目な役を演じており、亭主・子供達と共に実に生き生きと描かれている。終盤は不幸な娘が死なないようにと、そればかり願っていたのだが結局報われなかった。死によって盛り上げるやり方はどんな監督でも出来る訳であって、チャン・イーモウならもっと他の描き方で感動を与えて欲しかった。親より先に死ぬこと程不幸な事は無い。文化大革命と聞くだけでゾッとするが、今回「覇王別姫」程キツいシーンは無く、直接生死にも関わってこなかった。饅頭の爺さんの登場だけは未だに意味不明である。 【まさサイトー】さん [DVD(字幕)] 9点(2006-12-16 05:50:19) (良:1票) |
【よしふみ】さん 9点(2004-09-24 11:07:51) |
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6.うだうだ考えずに今の幸せをひたすら追求するという姿勢が素晴らしいですね。文革に露骨に抵抗する映画ばかりの中で、こういう映画があってもいいのでは。しかし、ことコン・リーの演出だけを比べると、陳凱歌よりも張藝謀のほうが圧倒的にうまいですね。 【上海魔人】さん 9点(2003-06-07 13:27:49) |
5.二人とも死んでしまう不幸や(姉まで死ななくても・・・)、意味なかった王教授はどうなんだと思ってしまいましたが、そういった行き過ぎた悲しみや滑稽な状況を含めて庶民の現実で、それでもこれでも活きるんだヨ!!って感じを受け止めました。 【ポドモーロ】さん 9点(2003-02-05 19:31:57) |
4.準新作のコーナーにあったのですが94年の作品なんですね。事故の加害者に「生きろ」と諭すシーンが印象的でした。激動の時代の人々の意識はすさまじいものだった。感動というよりも心に染み渡りました。ところで王先生は何しにきたんだ・・・ 【Asann】さん 9点(2003-01-31 12:50:08) |
3.北京行きの全日空機の中で見ました。感動しました。機内なのに思わず涙ぐんでしまいそうでした。中国映画はあまり見ないのですが、この映画は絶品です。特に主演の俳優は人間くさくてすごくかっこ良いですね。おすすめの1本。 【雨水】さん 9点(2002-10-31 00:20:08) |
2.栄枯盛衰。一日たてば立場が逆転してしまうという、なにが起きても不思議ではない時代。映画はそういう激動の中国を舞台に、時代に翻弄されながらも尚且つ逞しく生きていく、どこにでもいそうなある家族の姿を中心に描いていく。次々と襲いかかる運命の悪戯。中でも「人の死」は身内や旧知の間柄の区別なく、実に唐突で呆気なく描かれていく。それは人生の流れの中のほんのひとコマに過ぎないとでも言いたげだ。象徴的なのは、娘のお産の一見ユーモラスでありながら結果的にはなんとも皮肉でブラックなエピソードが強烈で、まさしくこの時代が生んだ悲劇だと言える。それでも彼らは決して運命に逆らわず、むしろ甘受しているようでもある。そして終始、彼らの生活ぶりを克明に描いているという意味では「生きる」ではなく、やはり「活きる」というタイトルに大いに納得してしまう。数奇な運命を経て、それでもこれからも幾多のことがあって人生というものが流れていくということを暗示したラストに、爽やかな余韻を残して映画は終わる。ひたすら正攻法で丁寧に、そして少しも深刻ぶらず決してユーモアを忘れない。こういう作品を撮らせたらチャン・イーモウ監督のまさに独壇場だと言っていい。 【ドラえもん】さん 9点(2002-06-14 00:53:28) (良:2票) |
1.製作年が「初恋のきた道」より古いので、あまり期待しないように心してみた。泣いた。館内、至る所ですすり泣き。重く、つらい話だけど勇気をもらった気がする。さわやかな感動ではないが、自分も頑張ろうと思った。それと餃子のエピソードはこの映画で既に使われていて、ニヤッとしてしまった。 【映画三昧】さん 9点(2002-06-01 00:17:54) (良:1票) |