8.「生きろとは言わん。死なんでくれ」の役所こうじの台詞が胸に来ました。すごい役者さんです。4人のバスの旅がモノクロっぽい映像で描かれているが、この色は心境にあっていると思う。日本映画もすごいな、と思った作品です 【サイレン】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2005-11-25 18:44:16) |
7.フィックス&ロングを多用した画面、モノクロ、淡々とした展開、3時間半という長さ。しかし終始全く退屈することはなかった。 【NIN】さん [DVD(邦画)] 9点(2005-01-27 14:31:14) |
6.音数が少なく、画面が静か。そんな映画の方が画面に耳を澄ませたくなる。で、起こること・セリフにはずれがない。こうくるかぁ!フフフフフと高揚する映画だった。長さを感じなかった。 【nekopo】さん 9点(2004-01-11 10:26:48) |
5.非常に尺の長い映画だったが、その長さをまったく感じさせることなく、それでいてあくまで淡々としたストーリー展開に感服した。それは雰囲気は確かに淡々としてはいるが、描かれる物語の鮮烈な濃厚さゆえであると思う。傷つき、ある意味では盲目的に回復の旅を歩んでいく登場人物たちの微妙な心情が極めて丁寧に描かれていく。役所広司の熱演、青山真治監督の秀逸な映像感覚もさることながら、注目すべきは宮崎あおいの愁う瞳の奥に輝く可能性であろう。 【鉄腕麗人】さん 9点(2003-12-16 19:04:40) |
4.《ネタバレ》 まず、その「映画的」な映像に心奪われました。さりげないシーン、例えば(連続通り魔事件の犠牲者が出たことを示す)女性の靴が川をツツッと流れてくるシーンや、旅に出発する前に4人が佇む所などが猛烈に印象的で、3時間を超える上映時間が、とても短く感じられました。ストーリーもただ重苦しいだけの話でなく、ある種の爽やかさが感じられました。事件のショックで現実から目を背けていた主人公(役所広司が好演)が、もう一度生き直そうと旅に出、そして、同じく事件のショックから狂気の域に足を踏み入れてしまった少年に対して語りかける、ギリギリの言葉。勝手な想像ですが、この狂った時代にただ流されるのではなく、敢えて踏みとどまろうとする意思と決意のようなものがこの作品に込められていたように思います。<ネタバレありの追記>:僕がこの作品を観た時唯一違和感を感じたのが、連続殺人の犯人があの少年だったという点。「そう思わせておいて実は…」という展開を予想していたというのもあるし、大体いくらフィクションとは言え、悲惨な事件の被害者をあんな描き方して良いのか?という思いがあったので。ただ、最近新聞で読んだのですが、例の北オセチヤの学校占拠事件の元被害者の子供たちの中には鳥の雛を虐めるなど、犯人たちの行動を真似ることによって自分たちの受けた恐怖を克服しようとする兆候があるのだそうです。それと照らし合わせると、あの少年の行動にもリアリティを感じます。でもやっぱ、ていうかだからこそ、子供に辛い思いさせちゃ、だめよ。 【ぐるぐる】さん 9点(2003-12-06 16:15:10) (良:1票) |
3.何故、人を殺してはならないかという少年の問いに対する役所孝司のセリフはすごいと思った。泣きそうになった。なんか纏まりきらない感じだし(だからこそいいんか?)最後よくわからなかったが、あの場面だけで、すばらしい。 【カリマンタン】さん 9点(2003-03-28 09:06:25) |
2.この映画は強烈な印象に残った映画でした。朝一番にいったにもかかわらず満員だったのには驚かされた。みんなに良かったといったにもかかわらず私の周りで見に行った人にでくあわさなかったのが残念。もう一度じっくりみたいけれどちょっとしんどいかな?でも特に若い人には勧めたい映画ではある。 【Olive】さん 9点(2002-12-17 02:06:56) |
1.かなり評価の分かれる映画。これはバスジャックで生き残った3人のその後の人生を実験的に描いた映画だと思う。2人の無口な兄妹は目の前の殺人にも無感動な傍観者から抜けきらない現代の子供達の象徴に思えるし、その兄妹を食わすために働き同居して守る役目をする元バス運転手は現代の見てみぬふりする大人たちへの批判と自省をこめた作家たちのメッセージだったように思う。役所の体当たりの演技がそれを示唆する。ラストの取ってつけたような描写は実験映画の終焉の印。俯瞰から描かれるバスにはおそらく今までの登場人物が乗り合わせていたに違いない。 |