9.2008年春現在、非常にホットな作品で地元の図書館連合でほとんどが借りられていて、リクエストをかけてやっと鑑賞することができました。私たちはチベットについてもっと知るべきなので、その観点から是非お勧めする作品です。主人公ハラーがチベットに旅立った時、彼の祖国オーストリアは世界大恐慌やヒトラーの台頭のどさくさに紛れてドイツの一部になっていましたが、1951年に彼が帰還した時にはドイツとは別の国でした。言葉も習慣もほとんど同じながら、歴史が異なるドイツとオーストリアは決して一緒にはなりません。だったら、 言葉・習慣・宗教など全ての面で異なる中国とは異なるチベットがなぜ中国の一部にならなければならないのでしょうか?少年ダライ・ラマの人柄にも感銘を受けました。インドに亡命して相当な月日を経たダライ・ラマも聡明で気さくなおじいちゃんのようですが、作品中でも聡明ながら暖かい性格の少年でした。ダライ・ラマが英語を話すのに違和感を覚えたというコメントがありますが、そもそもダライ・ラマというのは先代ダライ・ラマが指定した方角から幼稚園に入るより少し前くらいの年齢で並外れた知能を備えた男の子を「先代の生まれ変わり」と認定して連れてきて英才教育をほどこして一人前の宗教指導者に育てるので、素質も環境も十分なのです。多国語に通じていてすでに聖職者としての実績がある人間を選挙で選んで最高指導者の地位に据えた後でヒトラー・ユーゲントにいたことがあるとかないとかが問題になったりするカトリックのローマ法王よりもっと完璧な宗教指導者になるわけです。選ばれる本人に選択の余地がないからかわいそうかもしれませんが、私たちの中で完璧に人生を選択できる人間がどれだけいるのか・・・?幼いダライ・ラマが唯一与えられたおもちゃのオルゴールの音楽がドビッシーの「月の光」だったのがなぜか非常に印象に残っています。 【かわまり】さん [DVD(字幕)] 9点(2008-04-06 14:29:18) |
8.ここで描かれている。中国のチベット侵略は今尚続いている事に怒りを覚えます。この映画では、ハインリヒという登山家の目で見た内容が主となって描かれている為か、中国のチベットに対する侵略がそれ程激しく描かれていませんが、実際はもっと残酷なことをしているらしく、虐殺、森林伐採、核兵器の廃棄、等やりたい放題だとのことです。ダライラマが世界に呼びかけているチベットの返還が一日でも早く叶う事を願わずにはいられません。この問題を少しでも知る事が出来たのは、この映画のおかげだし、とても印象に残る映画でした。 【みんてん】さん 9点(2005-01-19 00:23:47) (良:1票) |
7.いい。不勉強で実話だということを知らなくて、ラストで実話だったんだ、、って知ったから、なお感動した。映像もきれいだし。こういう問題に焦点を当てる。映画を通じて知る世界。そーいうのも映画の魅力の一つだね。 【ねぎたろう】さん 9点(2004-07-05 13:15:28) |
6.「ナチのホロコーストに匹敵する」と言われる中国のチベット侵略を、極めて控えめな表現で描写。仏教国チベットらしく淡々と、必要以上に被害者意識を強調しすぎない所に好感が持てました。これは「既に過ぎ去った出来事」ではなく今現在も「進行中」の侵略、こういった映画が作られる意義は極めて大きいでしょう。少年は実在のダライ・ラマによく似てるなと思いました。死んでから思いっきり美化される人物はいますが、この人はまだ現役、ゴマカしようが無いです。といっても中国の圧力で訪日すらできない現状だそうで、ダライ・ラマ知ってる方は少ないかもしれませんが…(誰に訪日を許可しようが日本の自由なはずなのにおかしな話です。) 映像の美しさが特筆もので、中央アジアの雄大な光景を舞台にした一種のロードムービー的な味わいが素晴しかったです。 【番茶】さん 9点(2004-01-11 05:15:40) |
5.90点。長くて退屈という話を聞いていたので、何年もみずにいた映画ですが、観てびっくり、すばらしかった。感動しました。とくに後半がいいです。 【中野】さん 9点(2003-03-30 14:57:46) |
4.ブラッド・ピットの役者センスが、最も良く分かる作品。あれほどの容色、あれほどのカリスマ性を持ちながら、本作に集約されている引きの演技、受けの演技は、いっそ見事。本人が「自分は性格俳優」と言っているせいか、それを意識している為なのかは分からないが、ブラッド・ピットという役者は、作品における自分の位置を正確に把握し、尚且つ、自らの役を主張出来る、稀有な役者である。本作は、ブラピ以外には目立った役者はいないにも関わらず、デビッド・シューリス=アウフシュナイターはピット=ハラーに変化をもたらす上、必要不可欠な存在として光っていたし、無論、少年ダライ・ラマは、言うまでもない。というより、少年ダライ・ラマが一種孤高の存在として描くことに成功しなければ、本作の主旨そのものが嘘になり、子役であるワンジュクを、いかに引き立てるかが本作の難関であり、ブラッド・ピットは作品の主旨を良く理解していた。少年ダライ・ラマを引き立てた引きの演技は、ブラッド・ピットが作品全体を見ることの出来る役者センスを持っている何よりの証しであり、ブラピ・ファンとしては痛し痒しだが、この役者は、準主役が最も適役なんだろうとも思う。が、それだけに、ブラッド・ピットには、1度でもいいから、「行け行け、俺様!!」的な主演を演じて欲しいなぁと、思ってもしまう。そう、1度でもいいから、さ。 【由布】さん 9点(2003-01-24 01:18:40) |
【CRUSH】さん 9点(2001-09-02 00:17:22) |
2.もうちょっと歴史的につっこんだものにしてほしかったなぁ。 【林檎☆】さん 9点(2001-08-30 04:43:49) |
1.長いながらもストーリーをうまく収めてて、派手なシーンが無いながらも最後まで中身が濃かった。史実に基づいてる分、テーマが不明瞭なのがマイナス。 【びでおや】さん 9点(2000-08-07 03:38:24) |