【njld】さん [DVD(邦画)] 9点(2008-09-24 15:59:48) |
15.《ネタバレ》 私はビートたけしが大好きだ。そして北野武も大好きである。しかし全ての北野映画が好きだという訳ではない。が、この作品はすばらしい。よく映像の美しさだけの映画のような云われ方をするが、それは単に美しい背景でしかない。3つのエピソードそれぞれに表現された愛が、狂気を孕んでいるところに本当の美しさがあると思う。特に菅野美穂の演技は圧倒的だった。ラスト近く、一瞬だけ正気に戻ったかのような、かすかな笑顔には涙が出た。ただこの映画を観て退屈だった、という人はけっこういる。スターウォーズが最高と思うタイプの人には、最低極まりないと思う。 【ブタノケ2】さん [DVD(邦画)] 9点(2008-06-15 21:45:54) |
14. 日本の四季が色鮮やかに移ろう様は特別だ、とよく言われるが本当だろうか。安部公房は「どんな極寒の地にも四季の移り変わりはあって、日本人だけが特別なわけではない」ということを書いていた。でもそれは多分どちらも本当のことで、この映画は、日本人のための四季、それが日本人にとって特別であること、ただそれだけを映し出したフィルム。映像美。 【小塚】さん [DVD(邦画)] 9点(2007-01-10 18:13:12) |
13.『あの夏、いちばん静かな海。』と『HANA-BI』を足して2で割ったというのが率直な感想(だから点数も両者の間)。今流行りの純愛モノとは全く正反対に位置する、屈折愛(?)といった感じでしょうか。3つのエピソードがうまくかみ合っていなかった分、作品としては『あの夏~』より劣るとは思いますが、それでも十分に楽しめました。いい映画です。 【とかげ12号】さん [映画館(吹替)] 9点(2005-10-26 21:12:41) |
12.《ネタバレ》 映像が綺麗なだけに余計に痛い気持ちにさせてくれます。登場する各男が過去に切った女を引きずり、失敗していく姿にはとても実感が持てます。 【エイビー】さん 9点(2004-11-27 03:01:36) |
11.こういう映画を求めていました。感性で観る映画だと思いました。感じる映画。ちなみに、深田恭子さんはもともと個人的に好きでしたので、歌がどうとかも考えずに、只単に「可愛いなあ」と。なのであのファンの人にも共感できました。 |
10.日本とはこんなにも美しい国だったのか。今、日本に住む日本人だからこそ、この映画を観た後にはこういう感想を持つに違いない。現在の、あらゆる汚れに覆い尽くされた日本において、これほどまで自国の美しさを描き出すことは非常に難しく、価値のあることだと思う。心の底から導き出される恋愛の末の死、それは決して肯定されるものではないが、その愛の形こそ、日本が高尚な美しさとともに受け継いできた芸術なのかもしれない。 【鉄腕麗人】さん [ビデオ(邦画)] 9点(2004-01-30 14:36:04) |
9.《ネタバレ》 はじめて観た北野映画だった。浄瑠璃の「冥土の飛脚」の筋をよく知らないために、それとのつながりが分からないのは残念だが、それを差し引いても素晴らしい。破滅していく愛を四季に乗せて、すっとさり気なく描いてみせた監督に脱帽。こういう「空気」を持った映画が少なくなる中で、貴重な映画。死の匂いは強烈だが、極めて象徴的だ(しかもさりげない)。それがいっそう悲しい。ラストは、わずかに救いを感じた。 【アイカワ】さん 9点(2003-12-31 10:16:29) |
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8.とても人間の描写の仕方や美的感覚に優れていると思います。内容も考えさせられていいと思いますが最後の宙づりは冷めました。 【うちわ】さん 9点(2003-07-13 22:15:10) |
7.まさにファッションショーでしたね。画面もすごくきれいで、息をのむようなカットも多数ありました。恋愛をテーマにした作品にしてはすごく暴力性(精神的な)が強くてビックリしました。なにかとても悲しくなりました。北野監督すごいっす。 【cg】さん 9点(2003-06-24 23:50:03) |
6.喫茶店にいたとき、隣の女子大生が携帯で別れ話をして泣いていました。隣なので会話が筒抜け。懇願したり脅したりしていましたが結局破局。そのあと大勢の友達に電話して「死ぬかも・・・」と訴えていましたが、同時に「午後から抜けられない実験がある」とも言っていたので”死ぬまで生きるタイプだな”と思い安心しました。安心することのできないこの作品、目を離すことができません。 【3745】さん 9点(2003-06-20 05:29:29) |
5.映画の美しさを最大限に感じさせてくれる間違いなく傑作だった。冒頭の文楽が本編に非常に巧みに反映されていて息を呑んで見入ってしまった。どうも最近汚れがちの日本だが、この映画は日本の伝統的な物質的、精神的な美しさを心に染み渡るように見せてくれる。賛成するわけではないが、恋愛の果ての心中というのは古くから伝わる美しい日本の愛の形であったことを観る者の心に伝えてくる。すべてにおいて美しいこの映画は冷たい現実とともに終わるが、それこそがこの国に伝わる物語の美しさなのだ。北野武は自らの才能の偉大な可能性を今作で広げたと思う。 【スマイル・ペコ】さん 9点(2003-06-08 14:35:40) |
4.観終わってしばらく席から離れられなかったです。泣いてたから恥ずかしくて・・・。細かいところを言い出すときりが無いし、もっと時間と金をかければさらによい作品に仕上がったのではと思います。たけしさんの根っこの柔らかい男女の恋愛感ってこんな感じじゃないかと思います。 【青い地球】さん 9点(2003-05-24 22:41:21) (良:1票) |
3.やっぱり激しく好き嫌い分かれていますね。ただ繋がって歩く、他には何も無い。真っ赤な秋の場面で、ふいに泣いてしまいました。 おそらくそういうシンプルなことを無意識に求めている人はスッと入っていける(少なくとも自分はそう、だと強烈に気付かされてしまった)。他の方に突っ込まれているような、そんな隙(スキ)とかクサさとかいう北野映画特有の粗さを、そういう鮮やかな絵の具のひと刷毛で塗りつぶせるかどうか、そこが分かれ目かも知れません。 【air】さん 9点(2003-04-28 02:24:44) |
2.人にお勧めする映画じゃない、言い得て妙ですね。たしかに私もお勧めはしません。ただ、映画でこんなに感動したのは、ひさびさです。感じられる人には、感じられる映画でしょう。 |
1. 解説や加工で全て賄っている現代の映画界の中で、このような作品があってもいいと思います。全部がハリウッド化する必要はないですよね。「なんで?」「どうして?」が特に必要ない人にお勧めです。感動しました。 【ひろすけ】さん 9点(2002-10-25 00:54:56) |