7.暗く重いテーマゆえに、退屈になりがちな本作を、さすがニール・ジョーダンの豊かなカメラワークと適材適所な音楽でエンターテイメントとしても楽しめる作品に仕上げていており、長い上映時間も気にならなかった。確かに監督の主義主張が薄く、ただ事実をなぞっただけという感が強いが、それがかえって、歴史教科書的に有名なデ・ヴァレラではなく(本国では有名人なのかもしれませんが)、マイナーなマイケル・コリンズを、監督が深く尊敬していることが伺えて、好感が持てた。俳優陣も豪華で、リーアム・ニーソンのガタイのデカさが、粗暴さと優しさと強い信念を持つマイケル・コリンズによく似合っていたし、所々で花咲くようなジュリア・ロバーツの笑顔が、緊張の連続の物語の中、なごませてくれた。映画としてとても成功している作品だと思う。 【ともとも】さん 9点(2004-01-06 23:30:08) |
《改行表示》6.《ネタバレ》 このアイルランド独立戦争の映画は、他の戦争映画みたいに軍隊どうしの大規模な戦闘シーンは多くない。次々と個人の暗殺を行う。 小国が大国に対抗するためゲリラ戦的な闘争で独立を勝ち取るという過程が自分にとっては斬新だった。 結局、コリンズ暗殺はデヴァレラが命じたのか、部下が勝手にやったのか、よくわかるようにしてほしかったなあ。 【ぐれーん】さん 9点(2003-12-03 13:38:06) |
5.独立という困難な仕事の中では、このようなせめぎ合いは避けられないのでしょうね。そして、今も・・・。リアム・ニーソンはこの映画が一番格好いいかも。 【Titans】さん 9点(2003-06-30 02:31:24) |
4.史実に基づいた映画で勝手な脚色を加えていない点が功を奏したであろう。ただ逆にニール・ジョーダン的解釈があまり見られないため、かえって物語を客観的にしすぎてしまい物語が熱く感じず、ラストの感動度が低い気がする。でもね、その客観的な視点から描いているからいいんだけどね。うん、僕もテロリズムを肯定しているとは思わなかったな。第一、マイケル・コリンズがテロリズム主義者だったのなら顔を隠して行動していない。犯行声明みたく先導者として君臨したはずだ。マイケル・コリンズ自身、オープニングから群集の中で熱弁をふるうなどリーダーシップ性が発揮されているから。 【チャーリー】さん 9点(2001-08-29 23:28:40) |
3.おいらはアイルランドに1ヶ月ちょい滞在した経緯があって、アイルランドの歴史をちょっと知ってたから、この映画はかなりよかった。リーアム・ニーソンはまりすぎ。アイルランド万歳!! 【シュープ】さん 9点(2001-07-14 23:38:37) |
2.一人の人間としてのコリンズを、決して思い入れをしないで忠実に書きあげたこの作品は完成度が極めて高い。ストーリー性も豊かで、コリンズが嫌った破壊と暴力の現実的な辛さをうまく導出している。最高!! |
1.(↓)他の人と視点が違って、個人的にはニール・ジョーダンのいつもの美術、作風とは違うなって思って見ていました。実在した人物を描いているため当然なんですが、観客をあっと驚かせる隠し種はなく、期待とは違う作品に仕上がっています。恥ずかしながら、マイケル・コリンズなる人物をあまり知らなかったので、この映画を見て偉人の存在を知ることとなった次第です。個人的にはテロを正当化している作品とは思わなかったのですが、ただその後のIRAの言動を考えると、ちょっと勇気のある映画化かなって気も。またそこが表現の自由を求める映画の良いところでもあります。☆しかしそれにしてもリーアム・ニーソンで30代の役はきついんじゃあ~~~ 【イマジン】さん 9点(2001-02-10 12:41:19) |