3.これはタイトルがいけなかったですね。モチーフとして日本の武士浪人を持って来たのは、欧米人にとってはおやっ?と思わせるものだったんだろうけど。冷戦終結後にやることなくなっちゃった元諜報部員たちが、テロ組織にお金で雇われて活動しているという設定は面白かったのに、日本人はちょっと白けてしまったんじゃないかな?というのはわかる。でも謎の美女ナターシャ・マケルホーンやクセ者役者のステラン・スカルスゲールドなど、意味深なメンバーを揃えて一応謎解きのレベルも低くはなかったし、一般的な娯楽作品としては悪くなかったと思う。ロバート・デ・ニーロとジャン・レノという組み合わせがスターかくし芸映画的な雰囲気をかもし出してちょっぴり格を下げてしまった。カーチェイスは良く出来てるし、地道にCGが隠し込まれたカメラの躍動感も上手いと感じた。オリンピックウィナーのフィギュア・スケーター、カタリーナ・ビットがスケーター役で出て来るのも楽しい。好みの別れる映画だろうけど、プロっぽい人たちが名人技を見せてくれるのが大好きな私としては、かなり手放しで喜べた作品。