1.この映画、やばすぎる。この映画の主張としての労働者の苦しみや解放といういかにも共産主義的な感じの物語は70年過ぎた今、様々な形で表現されてきており、特にどうこうということでもない。しかしそんなことをはるかに超越する映像がこの映画を70年たった今もクラシックの名作として棚に残している。普段自分が自然として認識しているものと、このドヴジェンコという人が認識していた自然の格差にまず愕然とする。ドヴジェンコは間違いなく自然、大地に神を感じていただろう。アスファルトの上から大地を感じ取ることの困難、あるいは困難すら生じない現代では、この映像は既知のものであってももはや未知の映像だと思う。