2.《ネタバレ》 現代の医療システムに警鐘を鳴らす衝撃の問題作!・・・といった大げさな内容ではなく、けっこうホノボノしたヒューマンドラマでした。
それがかえって心地よい!
ドンくさい田舎病院でアメリカ帰りのスーパードクターが日本初の生体肝移植を行う、という漫画のようなストーリーなのに、なぜかリアリティを感じる部分もあり、一瞬実話かと錯覚するときもありました。
手術シーンで臓器をしっかり描写していたことも意外でした(もちろん、これらの臓器にリアリティがあるかは医療関係者じゃないのでわかりませんが)。
また、変に大学病院とのドロドロした関係を強調せず、医師と患者の人柄にスポットを当てたのも良かったと思います。
それにしても、大学病院側医師の悪さ加減の描写はちょっと陳腐だったような(^^; その辺は非常にライトタッチなストーリーなので後味は悪くありません。
欲を言えば、ベタすぎる終わり方だったのでもう一工夫ほしかったです。さすがに赴任する病院の院長を知らないでやって来る医師はいないでしょう(^^; もう少し感動的な演出はできなかったのか?・・・でも最後まで地味をつらぬいたんでしょうね、この作品は。
全体として雰囲気がとても良かったと思います。医療ドラマに有り勝ちな「ここで泣け」と強要するような演出もなく自然に胸が熱くなりました。