1.《ネタバレ》 意外にレビュー数が少なくて驚き。知名度はそこそこあると思っていたのだが・・・。かくいう私もカンニング竹山さんが主演ということしか知らずに内容は無知の状態で鑑賞。しかし意外とバカに出来ない。いや、面白かった!芸人が主演ということで観る前はけっこうな色眼鏡で見ていましたが、いやはやなんとも・・・。
でも本作で問題になったペットの扱いですが、生き物の扱いって本当に人それぞれになるし一概にこうしろっていう線引きは無いから難しいですよね。いくら大事にしてるっても「ペット」だから与えるものは「エサ」であり人間以上の扱いにはどうしたってならない。それを人間並みの扱いにしようとすると、「この子は家族よ!」とかとんちんかんなこと言いながら動物をご飯を食うところに連れてくる人も出てくる。
少し『ねこタクシー』からは逸れましたが、要はいかに人に迷惑をかけずに、かつ生き物と意思疎通を取れているかということだと思う。猫の意思疎通って言っても難しいが、基本的には飼い主の下で無警戒にゴロゴロしているような様子なら問題ないと思われる。作中で保健所職員を演じる内藤さんが、これでもかってくらいねこを飼う人のことを傲慢だと批判してきますが、「そういうあんたはねこの気持ちわかろうとしてたのか?」と言いたい。
とても好きな作品です。昔あったような動物ものの邦画を思い出す。二点だけ不満を挙げるなら、保健所職員の内藤さんがねこタクシーに乗るときなぜ自分の母親を連れて行ったのかが説明不足。同居してて毎朝送ってるとか理由はあるのかもしれないが、それならそれで説明しないと、あまりにも唐突。
あと一点は、最後タクシーの運ちゃんをやめて教師に戻ってしまうこと。家庭の経済的事情はあったとしても本人があれほどいやがっていた教師になるには作中ではまだ理由が弱いように感じる。あれほどの思い出を作ったタクシーをそんなに簡単に捨てられるのか。視聴者にはしっくりこないラストであった。そこに-1点だけしたいと思います。あとは大好き。