3.《ネタバレ》 主人公が最後まで優しくあり続けたことに救われた思いがした。今の殺伐とした世の中で、一人でも多くの人に観てもらいたいと思える作品。
今村と尾崎は一見ウラオモテの存在のように描かれているようでありながら、実はニュートンやピタゴラス並の思考能力を持っている(時代が違えば歴史に名を残す人物になろう)点では、今村の方が遥かに高みにいるとも捉えられる。
誰にも才能と役割がちゃんとある、ということがスクリーンからひしひしと伝わってきた。
沖縄国際映画祭の審査対象映画として鑑賞したが、少人数で会議室のスクリーンで観た故に、却って映画に馴染めたと感じる。大きな劇場ではちょっと物足りなく思えるかも。
この映画で木村文乃という人の女優としてのポテンシャルの高さに驚き、それに引っ張られるように作品の世界観に入り込むことができた気がする。