58.《ネタバレ》 全くの無音から無線音への音のグラデーション、 相変わらずのレンズ前に付着させる水滴、 客観から主観への移り変わり、 これらは映画であるということの証明であり、 また圧倒的な映像力で見せる長回しは、 時間を断絶させないリアリティへの追求。 全くもって事実ではないことを尤もらしい事実のように描ききる巧みさ、 これがアルフォンソ・キュアロンの映画である。 サンドラ・ブロックの涙は無重力空間で水滴の塊となり浮遊する。 浮遊する水滴の塊は徐々に彼女から離れる。 フォーカスは水滴に送られる。 この現実的ではあるが(宇宙空間という舞台が現実的かどうかはさて置き)、 これはカメラが撮っている映画である ということへの固執こそがキュアロンであり、 このショットは、この映画は3Dで観なければならない ということを最も訴えているだろう。 なによりもこれはサンドラ・ブロックが「掴む」映画だ。 必死に生きようとするために掴む。 ジョージ・クルーニーとを結ぶロープを、 宇宙船の外壁を、突起物を、消化器を。 何かを掴み、何としてでも生きようとする。 そして彼女が最後に掴むもの、それは土、地球の地面の土。 やっとの思いで水中から陸地へと這い上がり土を掴み握り締める。 そして立ち上がろうとする。 しかし重力に屈する。 しかし彼女は笑うだろう。 何故ならば重力を感じているからだ。 生きて地球に帰ってきたという証だからだ。 そして再び立ち上がろうとする。 そして地球の大地を二本の脚で踏みしめる。 そしてタイトル「GRAVITY」 【すぺるま】さん [映画館(字幕)] 9点(2013-12-14 00:32:40) (良:7票) |
57.《ネタバレ》 この映画のいちばん凄いところは重力下での撮影で無重力を描き切ったことだろう。パンフによるとワイヤー吊りでの撮影だという。まったくそんな感じは受けなかった。見事としか言いようがない。「アポロ13」はジェット機の急降下で発生させたわずか30秒間の無重力状態を利用して撮影されたのは有名な話だが、技術の進歩は凄いものだ。 一つ苦言を呈すなら、それは邦題の「ゼロ・グラビティ」だ。この映画の肝は最後地球に生還した主人公が水から陸地に這い上がる際に重力を感じて「生」を体感するところにあるのだが、邦題の「ゼロ」がそれを台無しにしている。映画では、先の生還の場面の直後には原題の「GRAVITY」がスクリーンに現れ、この映画の主題が何かということを観客がくっきりとわかるようになっている。日本の配給会社は映像面だけを売り(ほらこんなに凄いゼロ・グラビティ=無重力=宇宙空間の映像の映画ですよ)にしようとしたのだろうが、もっと内容の本質を見極めて邦題を付けるべきだ。 あともう一つ。これはこの映画に限ったことではないのだが、3Dで字幕という組み合わせでの上映が極端に少ない日本の映画館業界はなんとかならないものか。字幕が3Dを邪魔するって考えてる?そんなことないって。せっかくジョージ・クルーニーの美声を聞こうと思ったのに近所の映画館は皆3Dは吹替。まあ、そのおかげでちょっと遠くのIMAXへ行く良いきっかけになったんですけどね。 【MASS】さん [映画館(字幕)] 9点(2013-12-14 01:20:27) (良:6票) |
56.《ネタバレ》 驚異の映像体験だったと言わざるを得ません。観客は宇宙空間に放り出されたライアンと完全に一体となって宇宙で漂流する恐怖を疑似体験する。冒頭の船外作業からスペースデブリの襲来、ライアンの一人称視点による漂流に至るまでは本当に息が出来ないような臨場感でした。しかも特殊効果を用いて上手く繋いでいるとは言え、ここまでをロングテイクで撮ってしまうとは恐れ入ります。また編集の技術もとんでもない。ライアンが完全に一人で宇宙空間に放り出されるシーンでは一人称視点と三人称視点が入り混じったりする。画面構成もすごい。普通の映画では当然シーン毎に写したい対象は決まっており、それはこの映画でも同じなのですが、例えばスペースデブリがシャトルに衝突するシーン等では画面全体で明らかに観客が一回の観賞では処理できない情報量が描き込まれている。多分、何度観ても画面で色々な発見ができる作品だと思います。 では映像の凄さだけなのかと思っていたら全然そんなことは無くストーリーも素晴らしい。中盤のライアンがソユーズの中で死を受け入れようとした辺りから次第に人生の意味を問いかける様な展開を見せていく。マットの「宇宙空間は静かで孤独だ。しかしならばどこに生きる意味がある?生きて地球に還るんだ!」という台詞はあらゆる人の励みになる言葉だと思います。だからラストシーンでライアンが土を掴み、大地を踏みしめる姿は大変感動的でした。無重力・水中を経て彼女は陸への帰還を果たす。これは進化であり、再生であり、誕生の物語なのでしょう。 アルフォンソ・キュアロン監督は『トゥモロー・ワールド』に引き続き映像・ストーリー共に類い稀な傑作を撮ってしまった。彼の作品をリアルタイムで劇場の大画面で観られることを本当に幸運に思います。 【民朗】さん [映画館(字幕)] 9点(2013-12-13 14:57:18) (良:5票) |
55.《ネタバレ》 『宇宙』を知らない人がほとんどだと思います。そして『死』、映画の様な「死ぬ」という事を感じ取り、死を受け入れる、受け入れざるを得ない状況になった人も少ないと思います。この映画はその2つを見事に疑似体験させてくれます。3Dは必然です。『映画』を超えた究極の映像体験が味わえ、「その場」を提供して、共有させてくれます。ライアン博士が地球へ還ってくるラスト5分。彼女(と観客)が目にするもの、揺れる穏やかな水面、木々の緑、青い空、そして火の玉となって地上へ降り注ぐ破片…。地上で見れるその美しい自然の景色を目にしたその瞬間、宇宙を知らない筈なのに(宇宙にいたと錯覚していたから)、こんなにも感じる安堵感。たったの5分ほどです。OPからラストのここまで、完全に『宇宙』へ誘ってくれる、究極の映像です。比率では9(宇宙):1(地上)。9割は映画らしくその贅沢な映像美、映像技術を堪能し、まだ見ぬ宇宙の神秘と、生物が生きれない冷酷なまでの静寂の空間で魅了する。そして、残るたったの1割で、監督はほとんどの人間が目にする事の出来る地上の自然の美しさと有り難みを再確認させたのだ。そして原題の通り、サンドラ・ブロックの熱演通りに観客に伝え、感じさせたのだ、『GRAVITY』を。 …2014.4/26、ブルーレイ2Dにて再鑑賞。視聴環境、完全暗室のプロジェクター、スクリーン110インチ、5.1ch。感想は…あの日、映画館で味わえた全ての感情には程遠いものでした。2.4:1、シネスコサイズのせいか、宇宙の広さを全くと言っていい程感じられませんでした。これは僕自身も感じた事ですが、一部レビュアーの方が仰っている様に、自宅環境ではやはり評価は変わってしまいそうな気がしました。正に『観る』より『 体感』する映画ではないでしょうか。 【miki】さん [映画館(字幕)] 9点(2013-12-17 22:22:03) (良:4票) |
54.《ネタバレ》 最初の静から動への切り替わりで一気に引き込まれました。 映像の素晴らしさもさることながら、宇宙空間に放り出された時のどうにもしようがない恐怖感・・・これが伝わってきてゾックゾックするやろ~!です。 次から次へと襲い掛かるトラブルをギリギリで乗り切るシーンが連なっていくため「ご都合主義」のフレーズが何度も頭に浮かびかかるのですが、素晴らしい映像がそれを見事に打ち消してくれました。 反対にいえば、大画面と3Dの環境がなくなってしまえば突込みの嵐になりかねない作品だと思います。 一方、シンプルなストーリーにしても、ベタではありましたが無機質な宇宙空間とマッチしていて良かったと思いました。 泥をつかみ、大地を踏みしめるラストが秀逸。いや~重力って本当にいいものですね~という思いが伝わってきました。 見え終えた後は遊園地のアトラクションに乗った後のようにとにかく疲れました。 席を立ったときはいつになく足がふらつき、無重力から解き放たれた感覚までも主人公と共有できたのか!?という思いに若干浸ることができました。 …が、たぶん錯覚です。運動不足で足腰弱ってるだけのことです。 【午の若丸】さん [映画館(字幕)] 9点(2013-12-13 18:37:30) (良:1票)(笑:3票) |
53.突然宇宙空間に放り出された飛行士の予告編が印象的で公開直後の米国で鑑賞。宇宙空間のルールを忠実に再現し(部分的には?の部分もあるが)、キュアロン監督おなじみの長回しが効いていて、映像体験としても一見の価値あり。登場人物はサンドラ・ブロックとジョージ・クルーニーの実質2人(あと声だけの管制官俳優エド・ハリス)だけですが、無駄をそぎ落としたシンプルなストーリーのなかにも主人公のドラマがちゃんと用意してあって映像だけの映画でもないのも魅力です。目立たないけど音楽もいい。それからカエル君! 『アバター』以降ごちゃごちゃした大味な大作が増えたこともあって、個人的には3D映画に否定的だったのだけれど、3Dであることによって映画としての質を高められるということを、はじめて実感させてくれました。そして、こういう映画をちゃんとヒットさせるのが映画の国の底力なんだなあと関心。 【ころりさん】さん [映画館(字幕なし「原語」)] 9点(2013-11-02 04:38:26) (良:4票) |
52.すまん、私が悪かった。頼むから、もう一度3Dでリバイバル上映してくれ。そしたら必ず行く。DVDで見たが、久しぶりに2回連続で見てしまった映画。 【Junker】さん [DVD(字幕)] 9点(2014-06-21 16:13:44) (良:3票) |
51.《ネタバレ》 アバターのキャッチコピー「観るのではない。そこにいるのだ」←この思想こそが、3D映画の原点だと考えます。3D映画の最大の魅力は、「奥行き」という技術によって、観客にその場にいるように疑似体験させることです。ゼログラは観客に宇宙を疑似体験させることに成功した。そのために物語性を排除し、登場人物を2人に絞り、主観映像にこだわった。そのアイデアを高く評価したい。そしてたった2人の主観的視点から映し出される宇宙映像、その表現力が素晴らしい。まるで美術館で絵画を鑑賞するような感覚でした。宇宙旅行を疑似体験したいならば、なにを差し置いても3Dで観てください。宇宙酔いでゲロを吐いても3Dで観てください。テレビは無論のこと、2Dで観てもまったく意味がありません。なぜならば、3D技術の奥行き効果が、宇宙の深さと恐怖を演出しているからです。そしてこれはストーリーを楽しむための従来型の映画ではありません。その点を見誤ると、不満しか残らず、自己満足な低得点をつけて終わりになってしまいます。最近は自己破産した俳優でも宇宙旅行がいける世の中だ。しかし、さすがに宇宙漂流は体験できない。主観的な視点を通したプチ漂流は、レベルの高い拷問を受けているような恐怖でしたが、貴重な体験でした。まさに観るのではなく、わたしは宇宙にいました。映画館から出て、太陽の光を浴びたら、自分が宇宙から帰還したように感じます。やっぱり地球は素晴らしい。太陽ばんざい。人知れず、映画館を出てから感動しました。 【花守湖】さん [映画館(吹替)] 9点(2014-01-05 10:53:10) (良:3票) |
50.《ネタバレ》 IMAX3Dにて鑑賞。見たのは先週なのですが、どうしても感想がまとまらず、レビューの投稿に1週間かかりました。なんせ、「物凄く面白かった!」以外の感想がまったく頭に浮かばなかったのですから。。。 アルフォンソ・キュアロンは、ここ10年で私がもっとも衝撃を受けた大傑作『トゥモロー・ワールド(邦題がクソ過ぎ)』を撮った監督。フィクションの現場に観客を放り込むということに徹底してこだわる人で、『トゥモロー・ワールド』においても、主人公が見聞きするもののみで映画を構成していました。本作はそのコンセプトをより先鋭化したものであり、余計な説明というものが一切排除されています。早々に地上管制官が劇中から姿を消し、生存方法の説明が終われば相棒・ジョージ・クルーニーも退場し、以降は主人公たった一人の戦いが延々と描かれます。主人公には、娘を失って生きる意欲を失っていたという背景が設けられているものの、それすら過大に扱われていません。ただ生きようとする者の執念を、圧倒的な技術力と演出力で描いただけの映画。そりゃ、「面白かった!」以外の感想は浮かびませんよね。。。 本作のビジュアルは驚異のレベルに達しています。従来のSF映画が時代遅れに感じる程であり、本作のスタッフは映画を新しい局面へと進化させたと言えます。また、観客に宇宙遊泳の感覚を味わわせるという点で、本作は史上最高のライドムービーとしても評価できます。本作については映画館での鑑賞が必須であり、家庭での視聴は論外。本サイトにおいても、映画館での上映終了後のレビュー投稿は禁止して欲しいと感じる程です(DVDがリリースされた際には、作品の本質を味わえなかった人たちによって、「思った程ではなかった」という否定的なレビューが続出するであろうことが容易に予想できます)。。。 蛇足ですが、本作を見ていると、ハリウッドにとって中国は大事なお客さんなんだなということがよく分かります。2007年に人工衛星の破壊実験をしたのは中国だったのですが、本作ではロシアが犯人にされており、一方、中国の宇宙船が主人公の命を救う救命艇の役割を担っています。すべてが完璧で禁欲的な映画だっただけに、こうしたマーケットへの配慮が、作品の完成度を多少なりとも毀損しているように感じられて残念でした。 【ザ・チャンバラ】さん [映画館(字幕)] 9点(2013-12-23 02:56:55) (良:3票) |
49.インターステラ―を鑑賞して、こちらを思い出しコメント 必ず見て欲しい人 ・アポロ13大好きっ子 ・ブルーレイ「月と地球」を持ってる人 ・アルマゲドンに憎しみしか感じない人w ※字幕+吹替で鑑賞 |
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48.《ネタバレ》 宇宙の映像、無重力状態での船外作業の描写等大変美しくそれはそれは素晴らしい。 但し、開始から8割過ぎまでの間、ただただ広大な宇宙の恐ろしい虚無感、事故によるクルーの死、燃料切れで地球への生還が絶望的になり精神的に壊れて行く主人公・・・・キツイ、非常にキツイ。映像がリアルなだけにキツ過ぎます。ジョージ・クルーニーの再登場シーンも「あ~、幻覚として見た仲間と共に安らかに死んで終わりか。実際死ぬ事を受け入れてたし。広大な存在の宇宙、過去の娘の死、色々な不運に流されるまま流されて無抵抗に終わるんだね。ま、こんなもんだわな、現実は。分かってるよそんな事、今更そんなもの見せるなよ。本当にキツイ映画だわ。」と、頭の中で映画を終了させていました。 ・・・それが、ああいう結末になるんですね。てっきり映像美だけが売りの映画かと思っていました、確かにストーリーは薄いといえば薄いですが、ラストシーンへの急展開は終始鳥肌が立ちまくりでした。大気圏に突入し、まるで流星の様に地球に向かう宇宙ステーションの残骸とカプセル。どうか助かって欲しい。とても感情移入して祈る自分がいました。 文字通り奇跡の「生還」を果たし、泥にまみれ這いずりながらも自らの足で地球を、大地を踏みしめる、地球の「重力」を感じながら。再び戻って来る事が出来た、また新しい明日を迎える事が出来る喜びに震えているかの様にも見えました。下からサンドラ・ブロックを見上げるアングルで暗転、そしてスクリーンに映し出される「gravity」の文字。震えました、凄い映画です。 人生、ほんの少し、本当にほんの少しの心の持ち方、切り替えで人間はどうにもなれる。もし失敗しても、全力で立ち向かったのならば笑ってそれを受け入れる事が出来る。だから自ら選択し行動しよう、諦めずに。そんな事を改めて教えられた気がしました。とても良い作品を観る事を出来ました。 サンドラ・ブロックは特別好きな女優ではありませんでしたが、この作品での演技はとても素晴らしかったと思います。 どうでもいい話: 仕事がらコンピュータシステムの操作マニュアルを作成する事がありますが、操作マニュアルの大切さを改めて感じました。(笑) 【夜光華】さん [映画館(吹替)] 9点(2014-01-13 22:33:24) (良:2票) |
47.《ネタバレ》 みんながイイと言うものには、たいていケチつけたくもなるが、いやいや、これはイイ。ぶっちゃけ書いてしまおう。これは「出産」だ。ソユーズに着いて宇宙服を脱いだあの時の画を見てもわかるが、胎内の嬰児そのものじゃないか。それっぽく臍帯のような管が奥に浮遊しているし、円形ハッチが母性を感じさせる。最後地球に生還するんですけど、湖に着陸してハッチを開いたとき流れ込んでくる大量の水は、羊水。陸地に立ち上がり、重力を全身に浴び、歩き始める姿は、あかちゃんの産声。 産声「オギャー」はあかちゃんのどんな気持ちが発している言葉なのだろうか。言葉に訳すとなんだろう。映画でサンドラブロックは「thank you」って言ってた。 映画が終わって、当たり前のように呼吸をしている自分を自覚した。また、あたりまえのように重力を浴びて、垂直抗力による摩擦でシートに座っていられる自分を自覚した。映画館が明るくなったとき、立ち上がり、歩ける。これって喜びなんだなって自覚した。映画ラスト、カメラは地上から青空に向けられるが、何を映しているかというと、目に見えない「重力そのもの」を、画面いっぱいにとらえているのだ!!目に見えない「重力」を映像化することに成功!そしてすぐ暗転しタイトル「GRAVITY」 惜しむらくは邦題「ゼログラビティ」・・・。馬鹿かこれ決めたやつ。 【no_the_war】さん [映画館(字幕)] 9点(2013-12-18 21:39:24) (良:2票) |
46.《ネタバレ》 確かに、映像は美しく、3Dなので、物も飛んでくる、、、だが、他のアクション映画と比べると、物足りない感じ、時間も短いし、サンドラがもともと好きじゃないし、ジョージクルーにはあっという間にいなくなるし、、、。映画を見ていて、すごく心配になったのは、アメリカの飛行士が中国の宇宙船で、地球に戻る、、、どう見ても、あり得ない設定だろうし、地球に到達する前に、撃ち落とされかねない、また、もし自動で帰るなら、中国領土だろう、着陸地点に、船も飛行機も見えない、これだけは、どう見ても考えられないです。また、ロシアの宇宙服のサイズとか、ボタン一つで自動帰還、宇宙おたくからしたら、耐えられない設定です。それで、興醒めしたのかも、確かに、見ていて、ううう、とか、よけちゃったりもするんだけど、バイオハザードやワイルドスピードに比べたら、制作費、半分か、トランスフォーマーの戦闘シーン、あれは戦争映画にSFを乗せたのか、とか比べるとやはりお粗末なのか、と思ってしまいました。一番最後のティシャツ姿の彼女、あのシャツは日本製か、パッド付きティシャツを飛行士は来ているのか、とか思ってしまいました、アメリカ人はノウブラガ多いですいね、期待したが、残念だった、宇宙の素晴らしい、映像以外、それほど見るところがない映画なのだ、と思ってしまいました。とても残念で、虚しさしか残らなかった。美しい映画なのに、入り込めなかった。 【yasuto】さん [映画館(吹替)] 9点(2013-12-18 20:42:45) (良:2票) |
45.IMAX3Dで鑑賞。 化け物や怪奇現象など一切なく、宇宙空間そのものの恐怖をリアルに味わえた初めての映画でした。 字幕付で鑑賞したのですが、せっかくの素晴らしい映像を字幕が邪魔をするので、リスニングに自信がなくても、字幕なしの英語での鑑賞を勧めます。 【ドクターペッパー】さん [映画館(字幕)] 9点(2013-12-18 19:49:36) (良:2票) |
44.《ネタバレ》 宇宙好きなら間違いなく傑作。 BGMすらいらないと感じるほど宇宙空間の描写が素晴らしい。 登場人物が少ないため途中ダレそうになるときっちり何かが起こる脚本も見事。 カエルがスイっと横切る演出もうまい。 あと、あのシーンはスターチャイルドのオマージュなのかな。 ある部門において、今年度の傑作はおろか数十年単位で名作と語り継がれてもおかしくない。 【翼ネコ】さん [映画館(吹替)] 9点(2013-12-17 14:32:12) (良:2票) |
43.《ネタバレ》 ここでのレビューを読んで見に行ってしまったクチです。行ってよかった、みなさんありがとう。今、漫画で『ぼくの地球を守って』を読み続けているのですが、「地球を外から見る」感じ、「切実な【生きたい】という欲求」の感じが重なっていて、自分の中で相乗効果でした。絶望的なことはいつでも起こるんだけれども、それでも生きるんだ、という、根源的なことを描いていて、自分の内側に小さいけれど何かのエネルギーを沸き起こさせる映画でした。 【監督】さん [映画館(字幕)] 9点(2013-12-16 22:32:10) (良:2票) |
42.《ネタバレ》 もうほかのレビュアーさんがほめたいことを全部おっしゃっているので、自分からは1点だけ。 マットがしゃべっていた「マルディグラの毛むくじゃらの男の話」のオチはどうなったんでしょうね。 「女の子と手をつないでいた」「よく見ると人間じゃなかった」の続きがわかんないじゃないか! ライアンが大気圏に突入する前に「話なんてどうでもいい!」と言っていたのは、このことを示していたのかもしれませんね。 ライアンはマットが宇宙空間に消えていくとき「話の続きはどうしたの?」と質問しましたが、彼女は最後にその疑問とも関係のないほどの「生きる覚悟」をした、ということなのでしょう。 この話はマクガフィンであり、なんでもいいものなのだと思います。 映画コメンテーターのLiLiCoさんが「上映後、すごい感覚になった。みんな体験すると思う」などと言っていました。まさに「GRAVITY」を体感する映画です。 【ヒナタカ】さん [映画館(字幕)] 9点(2013-12-16 10:34:01) (良:2票) |
41.《ネタバレ》 衝撃的なまでに面白い映画です。見ている最中、本当に手に汗握り「頑張れ!負けるな!そこ!そこそこそこ!よーし、よーし、よしっ!しゃーッいけー!!!!」とアホみたいに興奮しっぱなしでした。主人公たちの役者もそれぞれ素晴らしく、彼ら以外では考えられないはまりっぷりです。本物の宇宙飛行士ならもっと冷静さを保てるのかもしれませんが、サンドラ・ブロックは弱さを抱えながらも奮闘する姿を好演していました。ジョージ・クルーニーも、「生き残る可能性はまだあるはずだ!」と信じさせてくれる存在感を、説得力を持って放っています。たとえそれがほんの一瞬でもです。なにか具体的に状況が改善されたわけでもないけれど、その「ほんの一瞬の希望」があるのとないのとで運命は大きく変わってしまうのでしょう。徹底的に「無」の世界を描くことで、クライマックスで描かれる生命讃歌に震えました。個人的には、同時期に公開された「かぐや姫の物語」と対をなす作品です。 上映時間もたったの91分。ええッ!?2時間半以上はあると思ってました(もちろん良い意味で)。近年なかなか味わえない映画体験でした。 【ゆうろう】さん [映画館(字幕)] 9点(2013-12-15 23:55:03) (良:2票) |
40.《ネタバレ》 間違いなく最高傑作。素晴らしい。 ストーリー、キャスト、音楽と音響、3Dの必然性…。どれも完璧だった。どんな状況にあっても、生きよう、生きるんだ。 なんて芯のある主題だろう。主役二人に促される様に「意志」を「言葉」にする事の重要性を感じる。 従来SFパニック物になりがちな宇宙空間の物語で、こんなに泣くとは…。 些細な疑問点はある。軌道上のデブリ問題は、既に指摘されているのに、スパイ衛星とは言えロシアが爆破処理を選択するだろうか?。 ジョージを手放すシーンだが、あの場合、既に運動エネルギーは消滅しつつあると思うのだが…。 本当に「手放す必要性」があっただろうか?。しかし、それら小さな疑問を押しのける様に、この映画の素晴らしさが迫って来る。 ラストで彼女が立ち上がる。全身で重力を感じながら。それを見終わった時、自分の中に「地上で生きている喜び」と、 この映画の「製作者たちへの感謝」が溢れて来た。素晴らしい映画を、ありがとう。 【じょるる】さん [映画館(字幕)] 9点(2013-12-14 22:03:08) (良:2票) |
39.《ネタバレ》 “Gravity”『重力』。なんで“ゼロ”付けたし?会話で「ゼロG」って出てくるけど、改変理由の分からないタイトルになってます。 そんな邦題お構いなしに、映画は最後、湖から這い出て、全身を使って二本の足で立ち上がり、重い体を持ち上げて、安堵を感じながら歩き出すところで、このタイトル回収というスンバラシイ神展開となります。 少し前のマトリックスのレビューで「これ以降、映像革命は未だ起きていないぜ(キリッ」って私書いたけど、この映画が思いっきり映像革命起こしてますね。すみません。冒頭から宇宙ゴミの衝突からライアンの宇宙漂流まで、そこから間髪入れずにコワルスキーが救助して、シャトルに戻るあたりまで、一連の動きをまるでワンカットのように観せています。しかもカメラワークだけでなく、時にはライアンのヘルメットの中にまでカメラが入り、ヘッドアップディスプレイの情報まで私たちに観せる凝りよう。こんな映像観せようってアイデアに素直に感心します。 宇宙遊泳の表現も見事で、ライアンがISSにたどり着いて、ぶかぶかの宇宙服を脱ぎ捨て、細い体が出てきて、安堵の伸びをして、胎児のように丸くなる。無重力としか思えないこんな映像、ホントどうやって撮ったんだ? ソユーズでの脱出で、広がったパラシュートと絡まるロープの表現なんて、適当にやっても誰も解らない所だろうに、凄い計算に基づいて動かしてるんだと思うと頭が下がります。 宇宙ゴミが音もなくISSを破壊する恐怖。音のない宇宙空間の表現として、不安感を煽る音楽を効果音のように使うセンスも素晴らしい。 私は普通の2D字幕版で観ましたが、宇宙空間のふわふわ具合、酸素が減っていく息苦しさ、広い宇宙で自分だけ取り残される心細さ…体感型アトラクションのお手本のような映像表現でした。これ3Dで観ていたら、もっともっと凄かったんでしょうかね? 2013年。今と比べて映画は全然元気でしたが、映画館で観る価値がある映画を創ったことに、大きな意義があったと思います。 【K&K】さん [映画館(字幕)] 9点(2025-01-08 20:52:43) (良:1票) |