2.《ネタバレ》 ゲゲゲの鬼太郎? 全然興味ありません。
水木しげる作品全般も、妖怪物も、小泉八雲も興味ありません。
なのに、家族にせがまれて一緒に見る羽目になりました。結果として面白かったです。
鬼太郎をよく知らないので、事前にアマプラで何作かのアニメと、墓場鬼太郎の1話見ておきました。
鬼太郎が生まれる前の、まだ体のある目玉おやじの物語でしたね。
時代は日本の敗戦から10年ほど後・・どこでもタバコを吸っていた時代。
お話の核は、製薬会社が裏で行っていた妖怪や幽霊族に関わる恐ろしい陰謀に巻き込まれる
主人公水木と目玉おやじの闘い。現代の鬼太郎親子や猫娘、ねずみ男も出演シーンがある。
墓場鬼太郎のエピソードゼロでしたね。
ステイタスとしては、犬神家の一族や八墓村といった横溝正史調なのだが、妖怪が姿を現し
戦いが始まると、ハリーポッターやハリウッド作品的な派手な絵になっていき見応えがある。
驚いたのが、近親相姦というか性的虐待という下衆な関係をストーリーに入れてきたところだ。
その描写こそないのだが、これは家族で、しかも小中学生の子供とかに見せるにはタブーかも。
今回は「大人向け」といった前評判はこれが原因でしたか・・ ハリーポッターより重苦しい話。
墓場鬼太郎の水木と鬼太郎親子は初対面なのに、前日単で共闘していたら辻褄合わないじゃないか
という疑問は、水木が記憶を失っていく終盤で納得でした。なるほどねえ。
でも墓場鬼太郎の水木の顔に傷は無かったのよね・・
それにしても、キャラクターデザインは現代的になり、少年向け鬼太郎の軽い雰囲気ではなくなり
自分的には抵抗感が薄まって歓迎なのですが、そうなると呪術廻戦とかに寄ってしまうのかなあ・・
そんなテイストで、この大人向けの現代の鬼太郎を映画化したら面白そうだと思いますが
子供の需要を無視すると売り上げ伸びないのかなあ? その意味で今回の作品は価値が高いかも。
音楽が川井憲次氏なのが、映画の質に大きく貢献しています。 このダークで重厚で東洋的な音世界は
いつもながら感嘆せざるを得ません。 音楽だけで2点追加ですね。