2.《ネタバレ》 原作未読、初見。
網にかかった大量のエビ・カニ、ウミガメと手を繋いでの行進、お茶目なオットセイ、電気ショックビリビリで退散する食人族(?)、ダイオウ(?)イカ
このワクワク感といったら。いやぁ、もう、これは子供の頃に観たかったですねぇ。
単にSFファンタジーかと思いきや哲学的であり、動力と思われる原子力の先見性にも目を見張る。
カーク・ダグラス、ピーター・ローレ、ポール・ルーカスそれぞれに味わいが。
しかし、ネモ船長演ずるジェームズ・メイソンの前には三人とも霞んでしまった。
まず、その声に惚れ惚れし電気ショックビリビリ状態。これはポール・スコフィールドに続いて二人目。
端整な立居振舞とは裏腹に、地上に絶望し海に楽園を求めた憎悪を捨てないマッドサイエンティストの屈折模様にメロメロ。
冷静的確な指示ぶりにウットリ、ダイオウイカに先頭に立って立ち向かう漢の姿には胸熱で「死ぬな!死ぬんじゃない!」と拳を握り締める。
艇と部下と共に沈む覚悟を決めた際、「君たちは逃げたまえ」と三人に告げなかったのに-0.01点
宿敵ウォルト・ディズニーに監督を任されたリチャード・フライシャーの出世作にして渾身の傑作。