7.表の物語と裏の物語があるように思いました。表の物語//縦割り官僚機構の機能不全、山荘突入スペクタクル、佐々氏の英雄譚・・・裏の物語//佐々氏のこずるさ。、、「ジョニ黒」の象徴的な意味が過去のものとなった今日では、この裏の物語は見えにくいかもしれません。、、、、(ジョニ黒→1960,70年代の高級品の象徴。バス50円、タクシー100円という時代に1本1万円のスコッチ)、、で、佐々さんは、最初、海外のコンサートのチケットを整理していたりしますよね。、、70年代といえば、外為法も健在で、簡単には海外には行けない時代です。佐々さんは高級官僚の職権で、税金で海外出張して、潤沢な海外出張手当で、出かけた先じゃぁ、クラシックのコンサートとか出かけて楽しんでいるんです。、、それに佐々さんは、ジョニ黒、何本持っているんでしょうねぇ。宿舎で新たに開けて、内田隊長にあげて、その上、まだ奥さんは荷造りの中にタオルで巻いて2本追加分を入れているじゃないですか。、、つまり出張ついでに、免税の安いジョニ黒を大量に持ち込んで、、、しかも長野まで、意識して、しっかり持ち込んで、人間関係を作るために使っている分けです。せこいというか、如才ないというか、、、。それに松尾スズキが指摘していたように、時計はロレックスですよ。公務員の初任給が5万もあるかないかの時代に、、、。さらに、突入の時、佐々さんだけは指揮官表示はずしてるじゃないですか。死ぬときは指揮官が最初だといっていた内田隊長は指揮官表示を付けて狙われて殉職したというのに、、、。それも、佐々さんは、自分でははずさず、部下にはずさせて、言い逃れの道もちゃんと用意している。、、、つまり、注意してみていると、高級官僚の狡猾さが、実によく描かれているのです。、、、表の話しだけだと、役所広司では、強さ、格好良さが欠けているような印象で、例えば真田、中井、佐藤浩市なんかのほうが適役かもしれません。だけど、裏の話しも、嫌みなくうまく入れながら、全体の調和を保つことを考えると、役所広司が相応しいし、実際、見事だと思いました。・・・・印象に残ったシーン//1.雪の中の松尾スズキ、、、無力な市民を象徴、、、。2. 会議後踊り場での内田隊長(豊原功補)、、、この映画でもしヒーローがいるなら彼でしょう。・・・全体として、細部にまでこだわり、良くできた映画だと思いました。邦画の面白さを再確認!! 【王の七つの森】さん 9点(2004-11-23 13:52:51) (良:2票) |
6.《ネタバレ》 あさま山荘事件を警察サイドから、生々しく描いていて非常に面白かったです。連合赤軍以外にも、マスコミや世論、そして警察自身と戦わなければならなかった大変さが伝わってきました。しかし、これだけの大事件にも関わらず、縄張り意識やメンツ、肩書きなどに拘りまくっている警察組織の状況を見せられると非常に暗澹とした気分になってしまいますね・・・・・。 ちなみにこの作品には、連合赤軍の姿(人物・思想等)は殆ど出てきません(銃口くらい)。是非、逆に警察の姿が殆ど出てこない若松孝二監督の「実録・連合赤軍」と合わせて見ることをお勧めします。 【TM】さん [DVD(邦画)] 9点(2007-11-04 20:32:46) |
5.この映画の主人公佐々淳行氏の原作を基にした映画化。この事件には興味があってさまざまな本を読み漁ってますから映像化は素直に楽しめました。あさま山荘事件における警察の裏話をコメディタッチで描いていて飽きさせません。問題は高圧放水という華の無いモノをクライマックスとして強調してしまったことですかね。それまでスピーディに展開してたのがあそこでブッツリですから、もう怒涛の流れのまま解決まで行ってもよかったと思います。低俗な犯人側の話を一切カットしてるのは英断。変態殺人集団については光の雨で。脚色だらけのお涙頂戴プロジェクトXにならなくて本当に良かった 【Arufu】さん [ビデオ(邦画)] 9点(2005-08-28 07:52:38) |
4.連合赤軍対警察、警視庁対長野県警がよく言われているけど、この映画のテーマは「ヘラクレスの選択」でしょ。主人公だけじゃなく登場人物全員(犯人や鉄球あつかった建設業の社長もね)にその「ヘラクレスの選択」の時を感じました。原作は知りませんが、この映画は警察とか連合赤軍とか関係ないですよね。最後の突入を主人公がいえなかったのも、ラストのお葬式のシーンにも、極端な言い方をすれば全てのシーンで語られているのは人は「ヘラクレスの選択」をしながら生きているってこと。題材のことに惑わされないで、作品が一番語りたいことに注目すればこんなわかりやすく丁寧にテーマを盛り込んでいる映画はなかなかないですよ。面白かったです、とても! 【ゾーリン】さん 9点(2003-05-28 20:07:06) |
3.たいへん面白かった。原作者が原作者なだけに、国家権力側の視点のみから事件を捉えており、赤軍ゲリラは人格の無い単なる殺人鬼か猛獣であるかのように描かれていたが、まぁ映画内で主人公も言っていたように、赤軍がそういう存在である事を立証すべく当時の警察は動いたのだから、当然なのかも知れない。警視庁キャリアのエリート主義礼賛も同様。そういう世界があり、そういう世界に憧れる人も多いのだろう。ただ一つ難点は、女優陣がみな美人すぎるということ。人質になった女性や電話の交換手など、もっと田舎の垢抜けない娘的ルックスの女優に演じさせるべきだった。 |
2.原作を読んでからの方が絶対にいい映画です(人がさくたんわんさかですから)。警察(というより警視庁機動隊)から見た映画というのが今までに無くいいですね。時代背景や犯人側の視点は逆につけない方がよかったと思います。それが数日間も顔すら出さず要求もせず、銃でしか応答しなかったこの連合赤軍一派の不気味さを出しているのです。時代背景をつけるなら東大落城につけると面白いと思います。次回作やってくれないかなぁ。 【あどけない三角】さん 9点(2002-08-06 21:38:32) |
1.面白かった。警察の役職名が複雑で、原作読んでから、又観ようかなと。 【リオン】さん 9点(2002-05-26 16:01:45) |