41.ドキュメンタリー=真実、公平、客観的、なんて幻想は、はなから信じていない。映像作品なんて全て、作り手のファインダーからモノを見せているに過ぎないのだから。ムーアが撮ったのなら、ムーア色に染まってるに決まってる。ムーアの考える「正しさ」が「正しいこと」として描かれているに決まっている。……そんな前提のもとで見た。だからもう、あとはアリかナシか、だ。共感できるか出来ないか、だ。……少し前、友人の母がアメリカで銃殺された。友人の弟は事件を目撃して永遠に声を失った。それを聞いていた私は、この映画のテーマをアリだと思った。共感した。押し付けがましくてもいい、独善的であろうと構わない、これ見よがしに突撃取材するムーアに、ヤッチマイナー!と声援をおくっていた。……しかし同時に考えた。ムーアはヒーローではない。観客が受け止めるべきは、あくまで彼の問題提起であって、その答えではない。答えは自分が出すものなのだから。「私の答え」であるべきなのだから。……逃げていられないな、と思った。やっかいだ、久々に色々考えさせられる映画出会ってしまった。 【中山家】さん 9点(2003-12-13 10:36:26) (良:2票) |
40.《ネタバレ》 日本のテレビで"ドキュメンタリー"番組を見ると、ドキュメンタリーといいながらかなり叙情的な内容が多いように思いますが、この映画はアメリカでの銃犯罪の多発について、データを示し、関係者にインタビューをとり、仮説を検証し、行動を起こし、しつこいくらいに問題を追求しています。本来、ドキュメンタリーってこうあるべきなのかと思いました。そんな内容なので、字幕の量がすごく、目の悪い私にはつらかったのですが、引き込まれるように見てしまいました。日本では、アメリカのニュース、映画、TVドラマが、ほかの国のものよりもはるかに多く見ることができるので、外国経験の乏しい私は、あれが"欧米諸国"の姿なのかと思っていましたが、この映画を見て、アメリカがかなり特殊な国であることがわかりました。そして、なぜあんなに戦争をするのかもわかる気がしてきました。深く考えずにアメリカに追従するおバカな日本の政治家に対して、私たち個人が冷静に異議を唱えるべきであると思いました。 【チョコレクター】さん 9点(2004-04-05 09:54:51) (良:1票) |
39.映画の初めの部分では銃社会の危険性を訴えてるかと思いきや、中盤で「銃が悪い訳ではない」と趣旨が変わる。そして最後に全米ライフル協会の会長をインタビューして銃社会の危険性に逆戻り。ドキュメンタリーとはいってもこれはちょっとお粗末ですね。しかしこの作品を発表したことの意義だけで高得点に値するのでこの点数。世界中の人に見てもらいたい作品でもあります。 【Я】さん 9点(2004-03-22 17:06:52) (笑:1票) |
38.《ネタバレ》 再見。本作視聴後、先日見た「NRAが破産申請」というニュースを改めて確認したところ、NRAの財務内容には問題なく、何やら政治的な戦略があってのことらしいとのこと。本作の頃より、もっと事態はもっとこじれているような感じがします。アメリカの銃による死亡者も、いろんな統計がありますが、発表当時(11,127人)より(増えていても)減っていることはなさそうです。恐怖が疑心暗鬼を呼び、それにより社会が分断され続けている。コロナ禍ではそれが更にひどくなっている。ワタシも作中一番まともだったのは、マリリン・マンソンだと思います。コロンバインの街の人に話すとしたら何を言いたい、とムーアに聞かれた彼の言葉がシビれる。「何もだ。黙って彼らの話を聞く。それが大事だ。」 【なたね】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2021-01-17 22:44:44) |
37.《ネタバレ》 この作品にムーア監督の主観や意図的な編集が入ってても良いと思う。誰だって物事を判断するのには自分の主観も判断材料だし、この作品でも語られているように各国メディアですら印象操作を行なっているんだから。 この映画を見て、我々が取り入れている情報も【インプリンティング的な要素が含まれているんだな】ということを改めて考えさせられた。銃自体の存在が悪いのではなく、扱う人間の問題。 単にそれ自体のせいにする人間は、自分達の行いや考え方を反省せずに、責任転嫁し続けるんだろうなとも思った。また悪影響だと彼を批判するPTAなどに対し、マンソンのコメントは実に筋が通っていた。 【シバラク・オバマ】さん [DVD(字幕)] 9点(2010-07-17 17:44:39) |
36.《ネタバレ》 公開が関東では1館のみだった頃、とても話題になっていたが混雑のため見れずにいた。そのうちに地元の映画館でも公開が決まり、公開初日の初回を見に行った。アメリカがなぜ銃社会になったのかサウスパーク風のアニメーションで解説されるが、それがとてもわかりやすく納得できるものだった。また、ルイ・アームストロングの「この素晴らしき世界」に乗せて流れた、アメリカが行った統一性のない武器・資金援助が巡り巡って自分に降りかかる、という一連の事実を示したシーンがとても皮肉めいていて強烈に印象に残った。さらにエンディングでジョーイ・ラモーンがカバーした「この素晴らしき世界」を使うというのも心憎い演出。映画館でドキュメンタリーを見たのはこれが初めてだったが、頭を揺さぶられるくらいの衝撃だった。 【MASS】さん [映画館(字幕)] 9点(2010-01-11 02:30:19) |
35.アメリカの銃社会に焦点をあてたドキュメントフィルムですが、そうとは思えないエンターテイメント性でこちらの目をひきつけさせ、なおかつ考えさせます。本当にマイケルムーアの努力と主張がしっかりと伝わる傑作フィルムですね。見た価値があったと思える映画です。 【すべから】さん [DVD(字幕)] 9点(2008-09-10 17:14:52) |
【eureka】さん [地上波(吹替)] 9点(2008-03-20 21:11:12) |
33.《ネタバレ》 サウスパークの作者がコロンバイン高校の卒業生というのは驚いた。そして、マリリンマンソンが普通に話しているのを見て驚いた。当たり前ですけど(笑)マイケル・ムーア最高!! 【腰痛パッチン】さん [映画館(字幕)] 9点(2006-12-27 14:44:04) |
32.銃社会について僕はあまりに無知だから、正直なところチャールトン・ヘストン主演で銃社会を賞賛した映画が観てみたい。あ、でもそれが「マトリックス」なんかのことか。僕が思ったのは、まさに「血で血を洗う」ってのはこういうことで。特に報道。日本でも連続猟奇殺人、幼児殺害などが起こると報道は過熱する。過熱しすぎる。その報道のほとんどがただ恐怖を煽り、安請け合いの涙を誘っている。これがチェーンとなって次の猟奇殺人が起こっていると感じるのは僕だけじゃないはず。報道のありかたを考えさせられます。そして、結論は映画の中で出ていた。視聴率よりも大事なものはある。でも、できないんだよなあ…。マイケル・ムーアのアメリカ愛を感じました 【ようすけ】さん [DVD(字幕)] 9点(2005-11-16 05:14:36) |
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31.正直、華氏911の前評判のおかげでマイケルムーアという人へ嫌悪感を持っていた。しかし、少なくともこの映画は良くできていると思う。自分にとって映画は作り手が視聴者にいかにメッセージを伝えるかだと思うので、この映画はその点ではかなり良かった。すこし、強引なところ(コロンバインの生徒がKマートに行くところなど)はちょっとメディアという武器を使って、強引に自分の意見を通した感があるが、テーマとしてはかなり面白かったし、これだけの反響を起こし、この問題についてたくさんの人々に考えさせたのはマイケルムーアの考えに賛成か反対かは別としても、この映画は傑作といえると思う。 【シュシュ】さん 9点(2004-10-05 22:53:43) |
30.すごく真面目な映画じゃん。。。 心に残るシーン→①アニメで説明するアメリカの歴史②what a wonderful worldがバックで流れてるときのアメリカの軍事史③銃乱射の際の防犯カメラの映像④チャールトンへストンへの突撃インタビュー 【おれおれ41】さん 9点(2004-09-03 15:12:29) |
29.映画として面白いので9点献上。問題提起の“も”ぐらいは果たしていると思います。しかし、この映画の中で一番まともなことを言ってるのは、マリリン・マンソンではないだろうか? 【金子淳】さん 9点(2004-08-21 02:15:14) |
28.ムーア監督いろんなことをやってくれるので面白いです。妥協しないところがかっこいいですね。 |
27.《ネタバレ》 ガツンとやられた、というのが正直な感想でしょうか。アメリカ=銃社会、という既成概念を持っていた私には、カナダも同様の銃社会であるという事実は衝撃的なものでした。それでも銃による犯罪は件数はアメリカに比べてずっとずっと少ない。劇中ではアメリカとカナダとの違いは社会的弱者に対する政府等の公的組織の対応の仕方であり、貧富の差に原因があるのではないかというしさにとどめられています。決してRNAが諸悪の根源というわけではないらしい。(かといって、良いものとも思えませんが……)翻って、我らが日本も銃犯罪の少ない国としてサンプルとして挙げられていました。では、日本では社会的弱者に対するケアがカナダほど行き届いているかといえば、そんなことはない。また、アメリカ同様政治と企業との癒着なんてみんなが気づいている。パワーエリートはこの国にも確実に存在する。では、答えはどこにあるのか?それはおそらく公害のようにわれわれを取り囲んでいるのに目には見えず、いまだ顕在化していないものなのでしょう。すなわち、本作でそういったものを浮き彫りにしていったM・ムーア自身も言っているよう不透明な関連性にとどまっており、結局はコロンバインのボーリングなのだろう。など、いろいろ考えさせられます。私自身は情けないことに嫌米(恐らく、これもメディアによって作り出されたイメージでしかないでしょう)ですが、こういった作品を作れるかの国の懐の深さは素晴らしい。そして非常に面白かった。 【虚学図書之介】さん 9点(2004-03-10 02:49:26) |
26.ドキュメンタリーなんて見ておもしろいのか?しかも映画で。とおもって見たけどもおもしろかったー。銃犯罪がどうも私には身近に感じられずそこらへんはピンとこなかったけども、マイケルムーアのセンスとかユーモアとか、いやーおもしろかったーて感じだろうか。 【とらきつ】さん 9点(2004-03-04 03:02:13) |
25.《ネタバレ》 「恐るべし!マイケルムーア」。さすがジャーナリストだけあって、追求すべきところ、モノの捉え方が上手いと思います。途中、マリリンマンソンへのインタビューがありましたが、失礼な言い方ですが意外にも彼は冷静に社会を見ていることがわかりました。私も彼の音楽をよく聞いたことはないですが、ルックスや言動からしても「普通」の人からはカルチャーショックのような存在に感じるように思います。でもマイケルムーアにしてもマリリンマンソンにしても(ここでは良い意味で)反逆的行為をしている人は、頭がいいのかもしれないと感じました。それに引き換え、大統領は…。他にやるべきことがあるだろ!と喝を入れたくなりますね、アメリカだけじゃなく日本にも。K‐マートに直接、被害者と銃弾を置かないで欲しいと交渉しに行ったのも良かったと思います。銃社会の実態をドキュメンタリー映画にし、人々に観てもらうのもすごいのに、出任せでなく実際に益になることを彼はやってのけたのです。ただ、ヘストンにしても、その他のライフル協会の人たち、K-マートのスタッフなどなど、彼らの言い分ももっと聞くべきでしたね。いろいろな意味からも、まさに恐るべし!マイケルムーア。 【mya】さん 9点(2004-02-19 21:47:22) |
24.《ネタバレ》 マスコミが煽る恐怖に突き動かされる一般大衆って図式は みのもんたやあるある大辞典に踊らされてる日本人と大差ないなあと思いました。コソボ爆撃の後でコロンバインの声明出してるクリントンとか、まあ苦笑するしかないシチュエーションがむちゃ多いんだなあ、アメリカは。『ワイルド番地』大好き人間としては、ヘストンのぶざまな姿には凹みまくりでした。 【拇指】さん 9点(2004-02-01 16:48:02) |
23.この人の本も読んだけど、確かに、彼自身もまた、アメリカ的ではあると思う、決め付け押し付けが多いのだ、「こうこうこうすれば、全てよくなるよやってごらん」と。 でもこの映画が世界に与えた影響力を考えれば、僕はこの点数を付けます。 アームストロングの歌に乗って歴史を紹介している部分は、もっとも重要な部分ですね。 【N列23番】さん 9点(2004-01-28 18:22:13) |
22.とても興味深い内容。アニメは笑わせるしマンソンの言葉はとてもグサリとくる。やはり武器云々よりアメリカ人の資質なのかなぁ。これって。 【とま】さん 9点(2004-01-04 20:27:18) |