1.《ネタバレあります》寒々とした映像と音楽は、こちらの心まで凍らせる。淡々とした展開と人物の表情のなかにこそ、物事の真実は姿を現す。ここに書いてるみんなは、話がよくわかんなかったって言ってるけど、これは話の展開を追う映画じゃないっしょ。ハメルンの話との結び方も面白いと思ったし、なにより、複雑な人間関係がラストみたくなってしまうのって、余りにも痛かった。つまり、この映画が言いたかったことは、傷ついた人々に必要な癒しとは、静かな余生を送ること、ってことでしょ。タイトル(スウィート・ヒアアフター)がまさにそれじゃない。弁護士雇ってお金を勝ち取るんじゃなくて、前のように、ただただ暮らしたい、ってこと。そんなメッセージが、ホントに痛いほどつらく心に響いた映画でした。