アスファルト・ジャングルのシネマレビュー、評価、クチコミ、感想です。

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アスファルト・ジャングル

[アスファルトジャングル]
The Asphalt Jungle
1950年上映時間:112分
平均点:7.00 / 10(Review 9人) (点数分布表示)
ドラマサスペンスモノクロ映画犯罪ものハードボイルド小説の映画化
新規登録(2003-10-31)【へちょちょ】さん
タイトル情報更新(2020-08-31)【イニシャルK】さん
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監督ジョン・ヒューストン
キャストスターリング・ヘイドン(男優)ディックス・ヘンドリー
サム・ジャッフェ〔男優〕(男優)ドク・アーウィン・リーデンシュナイダー
ジーン・ヘイゲン(女優)ドール・コノヴァン
ルイス・カルハーン(男優)アロンゾ・D・エメリック
ジョン・マッキンタイア(男優)警察署長ハーディ
ジェームズ・ホイットモア(男優)ガス・ミニッシー
マリリン・モンロー(女優)アンジェラ・フィンレイ
ブラッド・デクスター(男優)ボブ・ブラノム
パット・フラハーティ(男優)警官(ノンクレジット)
ジャック・ウォーデン(男優)(ノンクレジット)
マーク・ローレンス〔男優〕(男優)コビー
羽佐間道夫ディックス・ヘンドリー(日本語吹き替え版【テレビ東京】)
弥永和子ドール・コノヴァン(日本語吹き替え版【テレビ東京】)
島宇志夫アロンゾ・D・エメリック(日本語吹き替え版【テレビ東京】)
向井真理子アンジェラ・フィンレイ(日本語吹き替え版【テレビ東京】)
原作W・R・バーネット
脚本ジョン・ヒューストン
ベン・マドウ
音楽ミクロス・ローザ
撮影ハロルド・ロッソン
配給MGM
美術セドリック・ギボンズ(美術監督)
ランダル・デュエル(美術監督)
エドウィン・B・ウィリス(セット装飾)
録音ダグラス・シアラー
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3.《ネタバレ》 荒涼とした都会の犯罪多発地域が舞台。不況のせいで庶民の生活は苦しく、心は荒んでいる。そこへ出所した知能犯ドックが、周到に練られた宝石商強奪計画を持って現れたところから物語が動き出す。宝石略奪という大博打にかける六人男たちの行動と心理が鮮やかに描かれる。表情を常に正確に捉えるライティングや端正に構図を決めるカメラワークは好印象。緻密な計画だが、弁護士があらかじめ裏切りを決め込んでいるなど、不確定要素を含んでいてサスペンスが持続する。うまい脚本だ。舌を巻くのは各人の掘り下げがきちんとできていること。個性豊かなのが嬉しい。全員根っからの悪党ではなく、善人の部分と精神の弱みを併せ持つところが味噌。実に人間らしいのだ。ドックは頭脳明晰で大胆かつ紳士だが、若い女性に弱く、失敗は偶然のせいにして反省しない傾向が強い。そのため自滅する。用心棒のディックスは競馬狂いで強盗常習犯だが、子供時代に育った農場を買い戻す夢を捨てていない。そっけないが、約束は守り、女性にも親切だ。資金提供者のエマリックは悪徳弁護士で高利貸しだが、若い娘を囲うなどの散財で破産の憂き目にある。それでも病気の妻への愛情は持ち続けていて、最後は自責の念から自殺する。金庫破りのルイは風邪をひいた自分の赤子を気遣う、良き父でもある。運転手のガスは食堂経営者だが、せむしで小男のため世間からは冷たい目で見られている。金に困っているディックスに金を融通するなど、友情に篤い面がある。賭博業者コビーは大金を見るだけで汗をかくという気弱な性格。これに賭博業者と結託する悪徳刑事とディックスに思いを寄せる女が絡むのだから、面白くないわけがない。犯罪撲滅に苦慮する警察側の様子も描かれるという丁寧さ。まだ無名のマリリン・モンローが花を添えるという贅沢さもある。監督が描きたかったのは、犯罪そのものではなく、犯罪を生む風土だ。死人の出る犯罪映画だが、過激で扇情的な演出や痛快なアクション、美男美女の織り成す恋愛などの現代映画的な要素はなく、むしろあっさりしている。これは時代の制限であり、監督の良心でもあるのだろう。古い映画だが、今でも映画作りの手本になる映画だ。
よしのぶさん [DVD(字幕)] 9点(2012-12-10 15:48:17)(良:1票)
2.《ネタバレ》 ジョン・ヒューストンによる犯罪映画の佳作。周到に練られたハズの強盗計画が様々な思惑が絡み合った末に呆気なく水泡に帰す、というヒューストン十八番のストーリーがモノクロ画面の中、実に快調なテンポでスリリングに展開する。冒頭の面通し場面などは間違いなく「ユージュアル・サスペクツ」辺りに影響を与えていると思う。この手の作品は(仏のフィルム・ノワールも含め)枚挙に暇がないくらいに量産されて今日に至るが、詰まるトコロ名画のステイタスを獲得できた僅かな作品群に共通するのは描写の緻密さとキャラクターの活写である。本作を例に採れば、並みのカントクなら多彩な登場人物全員を捌くのは到底無理で精々ディックスとドク辺り止まりだっただろう。しかし流石はヒューストンだけあって弁護士エメリックや運転手ガス、金庫破りルイに競馬ノミ屋コビー、ハーディ署長に汚職警部補ディトリックに至るまで徹底的に人物像を掘り下げて物語に深みと厚みを加えることに成功している。ただ…漢(おとこ)を描くことには天下一品のヒューストンだが、女性を描くのは余り得意ではないようでドールとアンジェラは(役者のせいもあろうが)凡演。さしものモンローもこの時点では単なる添え物だ。ココが弱点と云えば弱点だが、元来が女性メインのストーリーではないので或る意味仕方が無いかも。場面的には宝石店襲撃シーンも勿論イイが、矢張りディックスがドクと交錯しつつボブを射殺する場面の鮮やかなショットが見事。原作はW・R・バーネットの同名小説だが、人物造形から何から映画の方が圧倒的に優秀。よって9点。
へちょちょさん 9点(2004-04-16 03:37:16)(良:1票)
1.《ネタバレ》 これは、フィルムノワールにはいるのだろうが、その中では群を抜いたできではないだろうか、原作はあるのだが、脚本が素場らしい。各人の心理、性格、果てはその個人の生活も見えてくるようだ。綿密な計画に少しずつ狂いがはじまって、一人ずつ減っていくヒューストンらしい自滅か。悪徳警官についての警察のコミッショナーの会見が興味深い。
minさん [DVD(字幕)] 9点(2013-11-17 22:37:45)
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【点数情報】

Review人数 9人
平均点数 7.00点
000.00%
100.00%
200.00%
3111.11%
4111.11%
500.00%
6111.11%
7111.11%
8222.22%
9333.33%
1000.00%

【その他点数情報】

No名前平均Review数
1 邦題マッチング評価 Review0人
2 ストーリー評価 7.00点 Review4人
3 鑑賞後の後味 6.33点 Review3人
4 音楽評価 Review0人
5 感泣評価 Review0人
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【アカデミー賞 情報】

1950年 23回
助演男優賞サム・ジャッフェ〔男優〕候補(ノミネート) 
監督賞ジョン・ヒューストン候補(ノミネート) 
撮影賞ハロルド・ロッソン候補(ノミネート)白黒
脚色賞ジョン・ヒューストン候補(ノミネート) 
脚色賞ベン・マドウ候補(ノミネート) 

【ゴールデングローブ賞 情報】

1950年 8回
監督賞ジョン・ヒューストン候補(ノミネート) 
脚本賞ジョン・ヒューストン候補(ノミネート) 
脚本賞ベン・マドウ候補(ノミネート) 

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