20.《ネタバレ》 映画が最大の娯楽であった時代。村に一つの映画館。多くの人が集い、皆で泣き、笑い、感動する。映画は人生の縮図で、映画館は人生の交差するコミュニティの場だ。アルフレットは映画技師だが、それは子供時代も、大人になってからも戦争で、他に選択の余地がなかったから。孤独で辛い仕事だが、慣れた今では何とも思わない。妻はいるが子供はいない。トトは映画が大好きな子供。父は戦争で行方不明で、もう顔も忘れるほど。二人は擬似親子のような関係となる。戦争が暗い影を落としており、反戦映画でもある。火事でアルフが盲目となり、トトが技師の仕事を引き継ぐと、二人の関係はさらに濃密に。だがアルフは言う。「私のような男になりたいか?」「これはお前がやる仕事じゃない」「人生はもっと困難だ」彼はトトを愛しており、その才能が埋もれるのを惜しみ、村を出て、自分の本来の夢を見つけさせようとする。自らは果たせなかった夢をトトに託したとも言える。だが、青春真っ只中のトトは、今の人生に満足しており、その真意が分からない。エレナと恋をしているから尚更だ。そこへ徴兵通知、エレナの引越し、エレナの親が決めた結婚などの事件が重なる。結局、すれ違いのまま別れる二人。兵役から戻ったトトは漸く村を去る決心をする。「自分のすることを愛せ。子供の時、映写室を愛してように」「もうお前とは話さない。帰って来ても会わない。手紙もなしだ」きつい言葉で突き放し、親離れを促すアルフ。トトは知らなかったが、アルフはエレナにもうトトに会わないように忠告したのだった。その後トトは映画監督として成功、約束を守り帰郷しなかった。が、アルフの死去で帰る。形見分けは、かつて「お前にやるが、私が保管する」のフィルム。彼も約束を守ったのだ。フィルムはキスシーンの連続。キスは映画=人生のクライマックス。トトは喪失したものの大きさを知り、涙にくれる。人生の新しい一歩を踏み出す為には、別れが必要な場合がある。故郷、友情、家族、恋人、全てを捨てて邁進した。「帰ってくるのが怖かった。母を捨て、泥棒のように逃げた。昔のことは忘れたと思っていたけど、何も変わってはいなかった」人生の成功と引き換えに、失ったものの何と大きなことか。過去の象徴としての劇場が崩れ落ちる。日本では名作だが、米国Yahoo!選出「死ぬまでに見たい映画100」ではランク外。映画館の娼婦や童貞喪失場面は不要。 【よしのぶ】さん [DVD(字幕)] 9点(2009-10-16 17:25:46) (良:1票) |
19.《ネタバレ》 随分昔に二時間版を見た時、「良いお話だな」と思った。ほのぼのして、ちょっと悲しくて、優しい。で、この完全版を見た時、私も「えっ!」って思った。あの聡明で快活なトトが、ストーカーおやじになってるし・・・アルフレッド、ヤな奴じゃん!! でも、最後のキスシーンを繋げたフィルムのシーンが、二時間版の時よりずっと深く響いた。社会的には大成功をおさめたサルバトーレの心を埋められなかったものの悲しさが、涙を誘う。これは「淡い初恋の物語」では得られなかった感動だった。この映画が、人間にとて幸福とは何かという、深い深いテーマを描いていたという事を知る事が出来て、完全版を世に出してくれたDVDに感謝です。 【ともとも】さん 9点(2004-05-15 15:55:46) (良:1票) |
18.キスシーンで泣けるとは思わなかった・・・最高だよ。アルフレード最高の友達。 【taron】さん 9点(2004-01-03 10:21:18) (良:1票) |
17.《ネタバレ》 何度も観た劇場版。その度に何度観ても感動した。そしてずっと気になっていた完全版を初めて観ました。劇場版と比較すると確かに3時間は長いです。しかしトトはエレナへの思いや故郷への思いを断ち切って成功を収めますが、故郷に帰ってきた彼が成功と引き換えにした青春時代の思い出を振り返りながら彼の胸に去来するものをじっくりと丁寧に見せてくれます。知らないままの方が良かったかな?と思えることもあったのですが、少年時代から現在までを見せるトトの人生の壮大なドラマとなっている完全版を観た事によって、あの名ラストシーンがより感慨深いものになり、ニュー・シネマ・パラダイスに新たな感動をもたらせてくれました。 【とらや】さん [DVD(字幕)] 9点(2009-06-21 13:18:58) |
16.通常版を観てないが、どうも話を聞く限り完全版の必要と思われない部分がカットされてるようなのでそっちを観たほうがよかったかもしれない。まぁ長いけどラストまでの積み重ねだと思えば良い。 【デフォルトモード】さん [DVD(字幕)] 9点(2009-01-23 18:15:53) |
15.劇場版と完全版(ディレクタース・カット)の両方を見ましたがやはり、二日に分けてDVDで見た完全版のほうが上です。映像と共に伝えられるサイド・ストーリーが観客の無意識下に蓄積されて新たに展開されるストーーリーを追いながら重層的に迫ってくる・・・そんな効果を期待している完全な作品がディレクタース・カットに他ならないようです。しかし、この作品の映像や音響は映画館のフル・スクリーンで見てこそ十分に堪能できるものなのでどちらも一長一短です。「アラビアのロレンス」や「クレオパトラ」、私が知っている限りで一番最近のもので「ガンジー」のように中休み(intermission) がある劇場映画はもうはやらないのか・・・残念な気がします。アルフレート役がフィリップ・ノアレだとはこのサイトを見るまで気づきませんでした。「イル・ポスティーノ」のネルーダ役にはまっていて上品なおじさんだと思っていましたが、やはり噂に違わない大俳優のようです。 【かわまり】さん [DVD(字幕)] 9点(2007-07-16 01:11:56) |
14.《ネタバレ》 完全版のほうが50分長いが、その長さを感じなかった。劇場公開版のほうは感動できるように編集されているが、こちらはトトとエレナが再開することを良しとするか否かで好き嫌いが分かれるように思う。自分はこちらの方が濃密だと思うので、少しだけ高く評価した。 【こまごま】さん [DVD(字幕)] 9点(2006-12-25 16:51:46) |
13.初めて見たのはこちらの完全版の方です。すごく泣いてしまった。素晴らしい映画だと思った。ただ、あまりにも有名な最後のあの名シーンは、正直完全版で見たときはイマイチしっくりこなかったです。あとで劇場版見ると、ラストシーンが全然いきてて感動しましたし、すごくいいシーンだなあと心から思った。泣けた。完全版と劇場版では結構趣違ってますので要注意かな。私はどっちも好きです。 【Mari】さん [地上波(字幕)] 9点(2006-09-15 21:57:51) |
12.《ネタバレ》 壁一面のフィルムの検査証、 映写室からゆっくり広場に映し出される映像、 「俺の広場だ」のおじさん、 懺悔室での神父なりすまし、 兵士と王女のエピソード、 映写室でのファーストキス、からまわる映写機、 屋外上映会、 新年を迎え、盛り上がっている街の喧噪と対比するトトの落ち込んだ背中、 アルフレードの嘘、 書き置き… 圧巻はラブシーンを繋げたフィルム。 キラキラしたエピソードがびっしり詰まった宝石箱(彦麻呂)のような作品。 【カタログ】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2006-06-17 01:35:49) |
11.よかったねぇ!! 人生に悩んでいる自分としては最高の作品。 【カフェ俺!】さん [DVD(字幕)] 9点(2005-10-11 08:42:43) |
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10.《ネタバレ》 最後があれで良かったと思えた!ショーシャンクの空にに似た、鑑賞後の爽やかさがあり、感動できた。この作品は好きだ。 【Takuchi】さん 9点(2004-10-29 23:51:37) |
9.アルフレッドとトト、世代を超えた男の絆に羨望。サルバトーレとエレナ、男女の心模様に憧憬。やはりカンターレ・マンジャーレ・アモーレの国なんだ。スクリーンの眩い友情と恋愛が、ずっと網膜の奥に映っている。 【ちくわ】さん 9点(2004-09-20 20:49:24) |
8.アルフレートとトトの交流が良いね。特に映画少年トトの笑顔が最高。淡く切ない恋愛シーンもはかなく描かれています。モリコーネの音楽も最高です。 【tantan】さん 9点(2004-08-18 16:25:30) |
7.《ネタバレ》 劇場版見れば良かった。覚悟して見たけど、やっぱり長い。中年期のトトのシーンが。でもそれさえなければ、とても良い映画だと思います。アルフレードおじさんは、父のいないトトにとって、父以上に深い愛情で厳しく優しく見守ってくれてた。遥か昔の約束をきちんと意味あるものにしたラストシーンは、涙がこぼれそうでした。トトのあの表情が良かった。キスシーンの数々を見るその顔は、まさに映画好きの幼少期のトトの目の輝きそのものだった。うん、これは見て良かった。 |
6.《ネタバレ》 ラストだけでなく色々な場面で涙がぼろぼろ。トトとアルフレードの友情、アルフレードのトトに対する深い愛情を随所に感じました。途中だれる部分があったのがマイナスですが何度でも見たいと思う作品です。音楽も素晴らしかった。 【あうっち】さん 9点(2004-06-13 03:23:34) |
5.よかった…。 最後までどっぷり映画に入りっぱなしだった。また音楽と映像が混ざり合うとジ~ンとくる。最後も感動… ただ完全版の方で観たから3時間ちょっと長い。劇場版で観たらまた違うんだろう。 【Syuhei】さん [DVD(字幕)] 9点(2004-02-24 17:04:35) |
4.ちょっと長かったけどいい映画だった。アルフレードがトトにするお伽話、99日目で帰った兵士の話は、映画を観ながら私もその兵士が帰った理由を考えた。でもトトの出した答えは私にとって目から鱗で、逆に感動した。色々な見方があると思うけど、この映画を観て私は生きていく上での、自分にとっての夢と愛について考えさせられた。 【Mプ】さん 9点(2004-02-24 15:24:53) |
3.あの子役が素晴らしすぎる。私にとっては子供時代が最高潮で、その後の展開も良いのだが、あまりにも終わり方が悲しすぎた。老人に結局再会せずにいたことや、失恋を引きずっている態度に、他人の人生とはいえ、子供時代を見せられているだけに何とかならなかったのかと思う。映画の歴史や音楽が最高にマッチした傑作であることは間違い無い。 【まさサイトー】さん 9点(2004-01-03 03:58:21) |
2.時間は決して逆戻りしないしけど、思い出は美しい。人間のはかない人生を3時間で表現していますね~。 【 バース】さん 9点(2004-01-01 01:04:37) |
1.完全版は正直言うと、編集がうまいこといってない気がするんだよなぁ。モリコーネの音楽が流れて泣かせどころなのに、突然パッと変えちゃって、流れがぶったぎられてるような、、、、。てことで、完全版は1点マイナスにします。 【あろえりーな】さん 9点(2003-11-01 21:21:02) |